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生成AIによる遺影の可能性

不謹慎だと言われそうですが。
遺影というのは、故人を偲ぶための重要な要素だと思っています。
前提として、現在、多くの遺影はレタッチを施して「それらしい良い絵」に仕上げられています。
これは、必ずしも元の写真の光情報をそのまま使っているわけではなく、故人の印象をよりよく伝えるために加工しています。

また、全ての人が遺影に使えるような写真を持っているわけではありません。
特に最近では、スマートフォンで撮影されたカジュアルな写真が多く、フォーマルな遺影に適したものがない場合もあるかと思います。

このような背景から、生成AIを活用して「遺影としてふさわしい写真」を生成するという選択肢はどうか、というお話です。
生成AIは、個人の写真を学習し、その人らしさを保ちながらも遺影としてふさわしいフォーマルな雰囲気をもつ画像を作り出すことができます。

AIは、写真の品質を高め、故人の特徴を強調しながらも穏やかで落ち着いた印象を与える画像を生成できます。
また、スマートフォンのカジュアルな写真や、古いアルバムの中の写真など、どのような写真からでも適切な遺影を生成することが可能です。
そして、従来のレタッチと比較して、AIは短時間で高品質な結果を提供できるため、急な場合でも対応が容易です。フォトショップ職人の時間を使わずとも済むわけです。

「生成AIによる遺影は本当の写真ではない」と感じる人もいるのも理解できます。
ただ、フォトショップなどの画像編集ソフトで人力で加工された写真と生成AIによる写真の違いはどこにあるのかという点です。
どちらも元の写真を基にして、編集や加工を加えることでより良いものを作り出している点では共通しています。

フォトショップでの加工も、元の写真をそのまま使用しているわけではなく、色調補正や背景の変更、不要な要素の削除などが行われています。
生成AIも同様に、元の写真を学習し、故人の特徴を活かしつつ、遺影としてふさわしい形に仕上げるためのツールです。
どちらも人工物という点では何も変わらないと思ったりします。

それ以上に、「その人らしい写真」、趣味を楽しんでいる写真などを作り上げることもできるかもしれません。
これは、故人を尊重し、その人らしさを大切にするためにつながるのかなとも思います。

まぁ、少なくとも現時点の価値観では受け容れられづらいでしょう。
私もこんな文章を書いていますが、積極的に推進したいというわけではないです。

ただ、そういった活用方法はありうるし、「より見栄えのする(映えとは違って、故人の趣味や性格を反映させやすい)」選択肢はあるのではないかという文章でした。

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