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考えられない人が思った以上に多いという感想


ネット上にあふれるインフルエンサー。
テレビのコメンテーター。

こういった人に共通する点として、何事についても「こうだ」と断言することだと思っています。
ただ、冷静に考えると、私たち一人ひとりの状況や価値観は異なるため、全ての人に当てはまる「正解」は存在しません。
例えば『しぬ』ことについても、宗教観によって異なりますし、「肉体は滅びるけど別の肉体に……だから、生きてる」という人もいるかもしれません。
アニメキャラクターの『しぬ』と、一度も話したことがない人の『しぬ』だと、前者の方が価値は大きい気もしますし、最近だとVTuberといった概念が『しぬ(卒業)』といった概念も登場してきたりもしてきています。

例えば、健康に関するアドバイスでも、「朝食を食べるべき」と言う人がいれば、「朝食を抜く方が良い」と主張する人もいます。それぞれの意見には科学的な根拠や個人の経験があり、それを支持する理由も様々です。

それにも関わらず、テレビではコメンテーターという謎の生き物が「断定」をし、視聴者は「うんうん」と鵜呑みにしています。
「最近の若い者は」という方もいるかもしれないですが、「発掘あるある大事典」で「納豆ダイエット」など取り上げると、すべて鵜呑みにし、翌日のスーパーから「納豆」がなくなるといった愚かなことをしていた大人がいた事は記憶に新しいと思います。

とはいえ、この思考力の低下は年々拍車がかかり、少なくとも改善する兆しはないと思っています。

情報過多の時代

現代は情報が溢れている時代です。インターネットやスマートフォンを通じて、私たちは瞬時に大量の情報にアクセスできます。しかし、これがかえって私たちの思考力を低下させている可能性があります。情報が多すぎるために、自分で考えることなく、他人の意見や情報をそのまま受け入れてしまうことが増えています。
例えば、SNS上で流れるニュースや意見をそのまま信じてしまい、深く考えずにシェアしてしまうことがあります。これは、情報が簡単に手に入る反面、自分でその情報を精査する力を失っているからです。

テクノロジー依存

テクノロジーの進化は便利な生活を提供してくれる一方で、私たちの思考力を奪っている側面もあります。検索エンジンやAIアシスタントが普及することで、自分で考えなくても答えが簡単に手に入るようになりました。これにより、自分で問題を考え、解決策を見つける力が弱まってしまうのです。
例えば、料理のレシピを調べる際に、スマートフォンでレシピを検索してそのまま従うだけで、自分で材料の組み合わせを考えることがなくなってしまいます。

ストレスと疲労

現代社会はストレスと疲労に満ちています。長時間労働や過密スケジュールは、精神的・肉体的に疲労を引き起こし、思考力を低下させる原因となります。ストレスが高まると、冷静に考えることが難しくなり、短絡的な判断をしがちです。
例えば、毎日残業が続くと、仕事の効率が低下し、ミスが増え、問題解決のための新しいアイデアが浮かばなくなります。

単一的な視点

多様な視点を持たずに、単一的な視点から物事を考えると、柔軟な思考ができなくなります。異なる文化や背景を持つ人々との交流が少ないと、自分の考え方が固定化され、創造的な発想ができなくなります。
例えば、同じ職場の人々とばかり付き合っていると、新しい視点やアイデアが得られにくくなります。
SNSのフォロワーも固まっていると、議論をしているように見えてずっと同じ意見を言っているだけのケースもとても多くあります。

結論

「考えられない人」が増えている現象には、多くの要因が絡んでいます。しかし、それを改善するための方法も存在します。情報のフィルタリング、デジタルデトックス、ストレス管理と休息、異文化交流と多様な経験を通じて、私たちの思考力を高めることができる、とは思ったりします。

ただ、実際に「考える」という行為は大変な行為なのかもしれません。
そのため、積極的に何も考えず、テレビの人がそうだといったらそうだと信じ、SNSのインフルエンサーが良いと言ったら無条件で受け入れるという人生もいいのかもしれませんね。

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