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#42 “暇”への恐怖心

僕の好きな言葉に
ネガティブを潰すのはポジティブではない、没頭だ。
と言うものがある。これはお笑い芸人のオードリー若林さんの著書にある言葉だ。

子どもの頃から周囲に考えすぎ、気にしすぎだとよく言われてきた。そんな事は自分が一番、嫌なほど分かっている。考えても仕方のない事だってことすらよく分かっている。考えないように、と意識しても気付いたら考えている自分がいる。

”自分より下”を見つけてはポジティブの押し売りをして、マウンティングに夢中になる彼らに自分を理解して欲しいとはこの歳になるともう思わない。

嫌なことがあった時、唯一頭からその事が離れるのはシンプルに意識が向いていない時。それは寝ている時と他ごとを考えている時。(こういう名言って実体験と結びついて初めて腑に落ちる。)

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僕は休日に一緒に過ごす相手は基本的にいない。
学生の頃からひとりで過ごす事が多かった。だからやりたい事に割く時間もお金も十分にあった。

あんなに好きだった音楽も進んで聴くことがなくなった。何を聴いてもどこかで聴いたように感じる。

行きたい場所ももうない。沢山ひとり旅をした。当時感じた新鮮味はもはやない。気になって足を運んでみてもどこかで見た景色を重ねてしまう。

心から欲しい服ももうない。欲しいものは大抵手にできた。あとは色違いや素材違いなどコレクションを増やすくらいだ。本当に欲しいものはもはやない。

食べたいものもない、見たい映画もない。
やりたい仕事もない。叶えたい夢もない。

何かに絶望している訳じゃない。
でも何かに希望を抱いている訳でもない。

長い時間が出来るとどうやって埋めるか悩む。
”暇”が呼び水となって僕を深い谷へ突き落とす。

まだ28歳なのにな。
これからどうやって生きて行けばいいのか分からない。



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