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【ストレスの新常識】マインドセットを変えると健康が変わる?
こんにちは、RIF(リフ)です。
note、少しづつですが、書いています。
心理士として病院で働いたり、フリーランスでカウンセリングを行ったりするかたわら、日々たくさんの方から「ストレスとの付き合い方」に関する悩みを聞いています。
多くの人が「ストレスは体に悪い」「何とか減らさなきゃ」と考えがちですよね、もちろん。
でも、今回ご紹介するある動画の内容によれば、ストレスは悪者とは限らないらしいんですよ。実際には「ストレスって実は…?」と目からウロコが落ちるような話が盛りだくさんでした。そこで、この動画のポイントをわかりやすくnoteにまとめてみました。よければTED動画も見てもらうと良いと思います。
1.ストレスは本当に悪者?
1.1 「ストレス=体に悪い」という通説
動画の冒頭では、私たちが普段「ストレスは万病のもと」と言われるように、肩こりから心臓病に至るまで、あらゆる病気を招くと思い込んでいる場面が描かれます。
話している女性(ケリー・マクゴニガルさん)は、健康心理学者として長年「ストレスは減らしたほうがいい」と言い続けてきたそうですが、実は最近の研究で、ストレスをどう捉えるかが大事という結論にたどり着いたのだとか。
1.2 「ストレスが体に悪い」と信じると寿命が縮む?
なんと驚くことに、アメリカで3万人を対象にした追跡調査で、「強いストレスを感じる人」かつ「ストレスは体に悪いと信じる人」の死亡リスクが、他のグループより大きく上昇していたそうです。
一方で、ストレスを感じていても「ストレスは体に悪くない」と信じていた人の死亡リスクは低かったという結果に。
つまり「ストレスが健康に悪い」と信じていること自体が、体に害を及ぼす可能性があるなんて…これはかなり衝撃的・・・
2.ストレスを味方にする考え方
2.1 「ドキドキしている=やる気が出ている」と捉える
動画では、ストレスを感じる場面(緊張するスピーチや数学テストなど)において、あらかじめ「これは自分がチャレンジに立ち向かうための反応なんだ」と思い込むように練習させた実験が紹介されます。
すると、心拍数が上がっても血管が収縮せず、むしろ心血管に良い状態が保たれるという結果が得られたそうです。
普通なら「心臓バクバク=怖い、不安」と思いがちですが、「心臓がドキドキしているのは体が準備している証拠、脳に酸素が送られているのは集中力アップの合図」と考えるだけで、身体のストレス反応が健康的に変化するんですね。
2.2 「ストレス=有害」を捨てるだけで体が変わる?
この研究結果では、ストレスをポジティブに捉え直すだけで血管がリラックス状態を保ち、心臓の負担が減ることが分かりました。
「ストレスを感じるたびに寿命が縮む…」と落ち込むより、「自分はやる気モードに入っているんだ」と解釈し直すほうが、ずっと体にいいのかもしれません。
3.「オキシトシン」はストレスホルモンでもある
3.1 “抱擁ホルモン”がストレス時に分泌される
動画で取り上げられていたもう一つの衝撃的な事実は、“オキシトシン”もストレス時に分泌されるホルモンだということ。
オキシトシンは「抱擁ホルモン」なんて呼ばれ、愛情を深めたり、人との繋がりを強化したりする作用があるといわれています。
でも、実は、ストレス反応の一環としてもオキシトシンが分泌されているそうで、これは、私たちが「誰かに助けを求めたい」「仲間と協力したい」という気持ちを後押しするための仕組みだそうです。ほうほう・・
3.2 ストレス下で支え合うと心臓が回復?
さらにオキシトシンには、心臓の細胞を修復したり炎症を抑えたりする効果があると言われています!
つまり、ストレスを感じつつも、周囲からサポートを得ようとしたり、誰かを助けたりすると、このオキシトシンのプラス効果が強まり、心臓へのダメージを軽減するらしいんです。まさに、「ストレスと上手につきあうためには、人との繋がりを築くことが大切」ということなんですね。勉強になりますよねー。あらためて自身の生活を振り返らなくては。
4.「他人を助ける」ことでストレスは減る
4.1 思いやりが回復力を生む
もう一つ、アメリカで約1000人を対象に5年間行われた追跡調査では、「強いストレスを経験している人」の中でも「他者のために時間や行動を費やしている人」は、ストレスによる死亡リスクが増加しなかったという結果が出ています。
つまり、「思いやり」「助け合い」を行うと、ストレス下でも健康を保てる可能性が高まるわけです。
この研究結果からは、「自分がストレスに苦しんでいても、周りに手を差し伸べる行為が自分自身を救う」ということが示唆されますし、逆にいうと「ストレスだからこそ誰かとつながり、支え合う」ほうが心身のダメージを減らせるのかもしれません。
5.まとめ:ストレスを見方(みかた)に変えるコツ
動画の結論としては、「ストレスをどう考えるか」が私たちの健康や寿命に深く関わっている、という点に集約されます。
具体的には、次のようなポイントが大事なのかもしれません。
ドキドキや息が上がる反応を「体が頑張ってる」と思う
人に助けを求める、あるいは助けてあげることでオキシトシンを味方に
自分にとって大事な“意味のある活動”を選ぶ(ストレスは“意味ある行動”の副産物と考える)
実際のところ、ストレスそのものをゼロにするのは難しいです。
むしろ、ストレスフルな人生も「自分の成長や人との繋がりに役立つもの」と捉え直せると、健康面にも良い影響が期待できるなんて、ちょっと勇気づけられませんか?どうでしょう。
「スピーチやテスト前でドキドキするときは、『これは私が力を発揮するためのサインだ』と思い直す」――私も今後、少し意識してみようと思っています。
そして、誰かがストレスを感じているなら、ほんの少しでいいから支えてあげる。
そんな日々の小さな行動が、実はとても大きな意味を持つのかもしれないと思いました。
自身の日常を今一度感謝と共に振り返りたいと思います。