【その他 - 雑談】戦略コンサルタントの特徴と普通のコンサルタントとの違い
前回の投稿の振り返り
先日投稿した「戦略コンサルタントの一日の流れ」が思ったより反響が大きく、やはり戦略系の話題は注目度が高いのだなぁと思いました。
まだ読まれていない方は是非ご一読ください。
では、戦略コンサルタントとは、普通のコンサルタントとは何が違うのでしょうか。
今回は大きく3つの題材でご説明していきます。
戦略コンサルティングファームの会社紹介
戦略系案件の具体例
戦略コンサルタントのマインドセット
就職活動を実際にされている方は、「3.戦略コンサルタントのマインドセット」を理解しているだけで、かなり就職活動で優位に立てると思います。
学生に人気の業界ですが、そこまで理解している学生は多くないので…
1.戦略コンサルティングファームの会社紹介
そもそも戦略コンサルティングファームってどの会社のことなの?と思う方もいらっしゃると思うので、まずは戦略コンサルティングファームにはどんな会社が類別されるかをご説明します。
以前もご紹介しましたが、こちらのカオスマップにコンサルティングファームが区分されているので、良かったら参考にご覧ください。
戦略コンサルティングを主な業務としている会社
まずは、戦略コンサルティングファームの有名どころの所謂MBBとまとめられる会社があります。
・マッキンゼー
・BCG
・ベイン
です。
そのほかにも戦略系ファームとしては、Startegy &や、ローランドベルガーなどのファームがあり、どのファームも少数精鋭です。
戦略コンサルティングは、難易度もかなり高いため顧客から頂く金額も大きく、それに伴いプレッシャーもかなり大きいものです。
部門的に戦略コンサルティングを業務としている会社
大手のファームの中には、会社の中に戦略部門を設けている会社もあります。
有名なところでいうと、デロイトトーマツコンサルティングだと、FAS( Financial Advisery Service)といったM&Aを専門で行う部門もあります。
正確には、どの会社にも同様な部門がありますが、とりわけデロイトのFASは有名です。
他にもBig4の中で言うと、Eyストラテジーアンドコンサルティングについては、過去にパルテノンという戦略系ファームを買収した経緯もあり、社内にEYパルテノンという部門があります。
このように総合系ファームには、戦略部門を設けている会社が多いです。
やはり、総合系の中でも戦略系は人気度が高く、アクセンチュアでは名刺の色から違うそうです。普通のIT系のコンサルティングに従事している人は白ベースの名刺に対し、戦略系に従事している人は黒ベースの名刺だとか…
戦略立案専門で行なっている会社もありますし、総合系ファームの中には一部門として展開し、自社のその他のユニットとの連携を売りにしている会社も少なくありません。
2.戦略系案件の具体例
会社としての違いはご説明しましたが、次に業務についての説明です。
主に戦略系ファームの事業は2つです。
1つ目は広義的なM&A、2つ目は戦略立案です。
広義的なM&A
1つ目の広義的なM&Aについてですが、本来M&Aは直訳するとMergers(合併) and Acquisitions(買収)ですが、戦略ファームでは事業の分社化などの会社規模の案件まで行います。買収前に対象の会社の財務体質や社内文化等の諸々を調査することをデューデリジェンスと言い、M&A側の業務にあたります。
戦略立案
2つ目の戦略立案ですが、こちらはシンプルに経営戦略の立案の案件です。ただ戦略といっても千差万別で、「全社的な経営戦略を検討したい」という案件もあれば、「特定の商材の売り上げを上げるにはどうすればいいか」の様な具体的な案件もあります。
大きくこの2つが戦略系ファームの業務になります。また、昨今の流行りで言うと、どこの会社もDX戦略に力を入れています。
特にBCGなどでは、Digital BCGという部門を設けたりと、かなりITよりになってきています。
3.戦略系コンサルタントのマインドセット
では、戦略系ファームで働く人のマインドセットの違いはなんでしょうか。
コンサルティングファームの中でも、特に激務・責任が重い戦略系ファームで働くには、普通のマインドセットでは到底太刀打ちできません。
大きくマインドセットの違いは2つです。
バリュー(価値)へのこだわり
1つ目はバリュー(価値)へのこだわりです。
戦略系の案件において、誰もが思いつく仕事や、誰にでもできる仕事には価値はありません。
というのも戦略系ファームの案件の価格はかなり高いです。1ヶ月の単価は普通のコンサルタントの2倍以上するなんてのもざらです。
そのため、クライアントは「特別な価値」というのを求めます。
なんとなくの資料や、なんとなくの説明なんてものをした日には、そのコンサルタントは価値が出せないと認定されます。
では、「特別な価値」とは。その会社ならでは、その人ならではの仕事です。
例えば、日系の戦略ファームの外資の戦略ファームを比較した際に、日系の強みは「日本に根強く、市場を理解している」といえますし、会社の強みは「世界レベルでナレッジが溜まっている」ということも言えます。
他にも、トヨタ自動車で役員まで従事した方がコンサルティングファームに転職し、「自動車業界が、今後注力すべき領域」という提案と、部品メーカーであるデンソーの部長まで従事した方がたてる同じテーマの提案では、価値が異なります。
旧トヨタの方は、業界のリーダーとして牽引してきた高い視座からの立案になるでしょうし、旧デンソーの方がたてる戦略は、部品メーカーならではの現場に近い視点での立案になると思います。
このように、会社・個人としてたてる戦略には価値が必要です。ボヤッとしていたり、誰が考えてもわかるのでは?という戦略の価値は高くないのです。
そのため、戦略コンサルタントは「特別な価値」にこだわります。
責任感
2つ目は責任感です。
例えば、事業再生の様な案件では、ギリギリの経営状態の会社に対し、提言を行うためミス一つで訴訟が起こります。
経営戦略立案に関しても、舵取り一つの些細な方向のミスでも結果的にクライアントの会社の従業員を路頭に迷わせてしまう可能性もあります。
そんな中適当な仕事ができるでしょうか。無論、出来ないです。
資料一つをとっても「てにをは」や、句読点の位置からこだわります。コンサルタントは資料作り屋さんなんて揶揄されますが、作った資料ひとつでクライアントの会社を倒産や訴訟に巻き込む可能性があるからです。そのため、何をするにしても、この資料で認識相違は起こらないか、検討は漏れなく(MECE)できているかを重要視します。
これら2つが戦略コンサルタントとして働く際に必要なマインドセットであり、普通のコンサルタントとは違う点です。
まとめ
現在僕自身は、戦略系の案件に身を置いてはいませんが、アサインされていた期間は、かなり密度の濃い素晴らしいものでした。残業時間も素晴らしい数字でしたが…
このように、現役コンサルタントとして独自の視点で発信していくので、是非ファローをして頂けると嬉しいです!
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