【お題拝借】アドラー心理学は中学・高校生に人生の地図と指針を与えてくれるでしょう。
日曜日は皆様からの質問やテーマをいただいて「お題拝借」で書いています。質問がないときは、フリーテーマで書いています。
今回は、purewhitejuniorさんから質問をいただきました。
フリーテーマの日曜日に投稿すべきかと思いつつ、この記事に投稿させていただきます。アドラー心理学は大人に人気ゆえ、アンドラゴジーのイメージがありますが、発達心理学でいえばアイデンティティ形成期の中高生にこそ学んでもらいたいなあ、と個人的には思います。学ぶというより、触れる、あるいは立ち寄る、でもいいのかと。ゆらゆらと揺れている彼らが、「このポールに一度掴まってみよう」と思ってもらうだけでも、価値があるように直感します。先生はどうお考えでしょうか。aniki
はい、そう思いますね。
アドラー心理学に限らず、心理学全般について中学校くらいから教えられてもいいのではないかと考えています。心理学は幅の広い学問ですけれども、心理学の各領域を学べば、たとえば次のように中学・高校生に役に立つと思います。
・行動分析学 →自分の行動がどのように維持されているのかがわかる。良い習慣を続け、悪い習慣をやめる方法がわかる。
・認知心理学 →効率の良い勉強の仕方がわかる。テストのためだけでなく、深い理解を経て、探求することの面白さがわかってくる。
・社会心理学 →人々が集団になったときの思い込みはどのように形成されるのかがわかる。それを防ぐにはどのようにすればいいのかがわかる。
・発達心理学 →自分はどのように成長してきたのか、またこれからどのように成長していくのか、死ぬまでにはどんな課題があるのか、そうした見通しをつけられる。
たとえば、北大路書房の「心理学ジュニアライブラリ」のシリーズ本は、このような趣旨で出版されています。
こうしたラインナップの中に「アドラー心理学」をそのひとつとして位置づけられれば、役に立つと思います。
アドラー心理学の優れた点は「人生を生きるということについての地図と指針を与えてくれる」という点にあります。人生の地図を「劣等感と補償、ライフスタイル、共同体感覚、ライフタスク、勇気」といったキーワードで描きます。その地図は現実の問題を解いていこうとする勇気を与えてくれます。困ったとき、くじけたとき、悩んだとき、アドラー心理学という地図に戻れば、また一歩踏み出そうという勇気がわいてくるでしょう。
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日曜日の【お題拝借】コーナーで取り上げさせていただきます。
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