9. 「自分だけが気づいている」という幸せな状態
前回は、現場/現象をよく観察することによって、そこで働いている重要な要因/変数を見つけることでWhat型の研究がスタートすることを書きました。興味をひくような現場/現象に名前をつけるとそれが研究のトピックになります。
たとえば「メンタルの強さ/弱さ」ということが私たちの日常会話でよく出てくるとしたら、一体それは何なのかということを追求することでひとつの研究をスタートさせることができます。
研究の第一歩として、まず、同じようなトピックや概念が扱われているかどうかを調査する必要があります。先行研究を調べるということです。「こんなことは自分だけが気がついていることで、世界の他の誰も気づかないことだろう」と思うのは素晴らしいことです。私もしばしばそう思って、有頂天になることがあります。「自分だけが気づいている」ということは本当に楽しいことです。
「自分だけが気づいている」という楽しさを一瞬でも味わったら、先行研究の調査に移りましょう。先行研究の調査は、まだインターネットのなかった時代は大変でした。論文集が置いてある図書室にこもって、キーワードがまとめられた索引を引いては、関連する論文をコピーして読むということをしていたのです。
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