マガジンのカバー画像

おとなの研究を始めよう

21
普通の大人が「研究」のようなことを始めると、大人の人生は楽しく、意味のあるものになるかもしれない。そういう人たちが増えていくと、社会は全体としてより良くなっていくんじゃないかな。…
¥3,000
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事

講師からのメッセージ

2020/10/30(金)「独立研究者を始める」ビデオシリーズを公開しましたおとなの研究者の皆さん、向後です。 「おとなの研究コース」で第ゼロシーズンのコンテンツとして作成した「独立研究者を始める」ビデオシリーズ全5回を公開しました。 ぜひ視聴してお役立てください! 2020/09/23(水)引用文献と参考文献の違いについて

(1)「独立研究者を始める」ビデオシリーズについて

「独立研究者を始める」ビデオシリーズは、もともとは、ちはる塾おとな学部おとなの研究コースの第ゼロシーズンとして作成されたものです。独立研究者とはどういう人なのか、どのようにしてそうなれるのかということについて話しています。 現在のおとなの研究コースでは、この第ゼロシーズンをスキップしています。しかし、この内容を埋もれさせておくのはもったいないという声も聞かれます。そこで、noteマガジンの「おとなの研究を始めよう」に収録することにしました。 このビデオシリーズは全部で5本

(2) 独立研究者とは何か

第2回目では「独立研究者とは何か」について説明をしています。ビデオは25分の長さです。スライド資料を印刷してメモを取りながら聞くと効果的です。

¥500

(3) 研究と普通の勉強との違い

第3回目では「研究と普通の勉強との違い」について説明をしています。ビデオは2本で、17+12=29分の長さです。スライド資料を印刷してメモを取りながら聞くと効果的です。

¥500

(4) どうやって研究を続けていくか

第4回目では「どうやって研究を続けていくか」について説明をしています。ビデオは1本で、19分の長さです。スライド資料を印刷してメモを取りながら聞くと効果的です。

¥500

(5) 研究のプロセスをイメージする

第5回目では「研究のプロセスをイメージする」について説明をしています。ビデオは1本で、29分の長さです。スライド資料を印刷してメモを取りながら聞くと効果的です。

¥500

(6) まとめとふりかえり(最終回)

第6回目最終回では「まとめとふりかえり」について説明をしています。ビデオは1本で、19分の長さです。スライド資料を印刷してメモを取りながら聞くと効果的です。

¥500

質問と回答

「おとなの研究を始めよう」購読者から寄せられた質問に回答します。 [質問01] 引用文献と参考文献の違い向後先生 いつもありがとうございます。引用文献と参考文献の違いについて、ご教示いただけますよう、よろしくお願いいたします。(2020/09/22) 回答 引用というのは、誰かが論文や記事や書籍の中で主張していることを、そのままの形かあるいは要約して、自分の文章の中で記述することです。このように引用されたものは、最後にまとめて「参考文献」あるいは「引用文献」あるいは「R

質問・メッセージはこちらからどうぞ

質問・メッセージが送れるフォームを作りましたので、ご利用ください。記事を読んでいて、わからないところや質問がありましたら、気軽にお送りください。また、研究についての一般的な悩みも歓迎です。 下のところから匿名で送ることができます。いただいた質問・メッセージについては、マガジン内で回答して、他の受講生にもシェアして役立てたいと思います(シェアしない選択肢もあります)。 どうぞご利用ください。

1. おとなの研究を始めよう:この講座について

「おとなの研究」ってなんでしょうか? 普通の大人が「研究」のようなことを始めると、大人の人生は楽しく、意味のあるものになるかもしれない。そういう人たちが増えていくと、社会は全体としてより良くなっていくんじゃないかな。 こんなことを考えているのです。これが、この講座を開いたきっかけです。 大人は必ず自分の「現場」を持っています。そして、その現場では必ず問題やトラブルが起こっています。仕事の問題、そこにいる人同士の協力とコミュニケーションの問題、非効率的なこと、マンネリにな

2. まず先人の研究を探す

前回は、フツウの大人が「研究」のようなことを始めると、大人の人生は楽しく、意味のあるものになるだろうということを書きました。 つまるところ、現場で「この現象は何なんだろう」とか、「いったいどうしてこのようになるんだろう」と疑問に思ったことはすべて研究のトピックになります。そこから「おとなの研究」がスタートします。 なんでも研究のトピックになるのですが、面白そうなトピックについては、先人たちが研究を積み重ねているはずです。まったく新しい研究トピックというものはほとんど存在し

3. ラボノートを用意しよう

今回は「ラボノートを用意しよう」ということを書きたいと思います。 ラボノートというのは研究の記録に使うノートです。いくつかのメーカーから商品が出ています。これはコクヨの入門用ラボノートです。 ラボノートを使う目的は、研究のプロセスを逐一記録し、その正当性を保証することです。そのためにノートの小口に模様を印刷して、ページの抜き差しができないようになっています。 また、ラボノートの書き方にもいくつかの作法があります。たとえば、空白をあけないように書いたり、空白が空いた場合に

4. 現場で起こる問題のすべてが研究のネタになる

前回は、「ラボノートを用意しよう」と題して、一冊のノートを用意して、そこに自分の研究トピックに関することをすべて時系列順に記録していこうということを書きました。 今回は「研究の視点を持つと現場で頭を悩ませるすべてのことが研究のネタとして見えてくる」ということを書きたいと思います。

5. 現場で起こる問題に名前をつける

前回は、研究の視点を持つと、日々現場で起こっている悩みごとや困ったことが研究のネタとして見えてくるということを書きました。 そして、現場で起きている現象をよく「観察」することです。自分の「こうあるべきだ」という思い込みをできるだけ少なくして、現場の問題を「ありのまま」にラボノートに記録していくことが大事です。 私の場合は教員という仕事をしているので、たとえば「授業でグループワークをしているときに、協力しないで自分のことをしているメンバーがいるのは問題だなあ」と思うことがあ