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『彷徨う意味』#6 ふたり

 ひとりよりふたりの方がいいと芸術を観る目が語ったら、情に生きる意味を見出だせる。孤独、孤独と言い聞かせていても、それで得た最高とも思える美と、ふたりで得る情、どちらに飢えているのだろう。

 ひとりという私を周りはひとりだと解っているだろうか。みんな誰かの誰かで、ひとりじゃない。美とは美ではない始まりから研ぎ澄まされて行くものなのだろうか。突然に現れるのではなく、美ではない事を解った始まりからやっと生まれて行くものなのだろうか。ひとりよりふたりと引き換えに。


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