フランソワ・ポンポン展に行ってきました!
こんにちは、地域活性化起業人の鈴木です。
春の陽気が気持ち良い時期ですね。一年中こんな感じであってほしい。
たぶん秋になったらまた同じこと言うと思いますがご容赦ください。
今回は珍しくアートな記事!
4月16日から山梨県立美術館にて開催されているフランソワ・ポンポン展の記事です。
私普段はあまり美術館に行ったりアート鑑賞をしたりはしない身でして…ウン億円とかする現代絵画とかを見ても、モノによっては「…これ俺でも描けるのでは…」と思ってしまうタイプです。(汗)
なんかありません?3色の長方形がタテに3つ並んでいてなんだかどこかの国旗みたいな、パッと見すぐに描けちゃいそうなやつ。
ただ、今回はいただいたチラシのシロクマがかわいかったのと、美術館の方からお声かけをいただいたこともあり、「せっかくならば!」とプレスツアーに参加してきました。
ポンポン。美術館の特別展なので芸術関連の人なんだな、と思いつつ、ポンポンが誰か全く知らない私。最初聞いた時には「なんかかわいい名前だな」と浅~い感想しか持つことができませんでしたが…どうやら動物彫刻の作品を残した人だそうで、「シロクマ」が代表作なんだとか。
実はこのポンポン展は昨年2021年の夏に京都で始まり、その後展示会場が日本各地を巡回していくという全国規模の回顧展でした(もしやわりとビッグイベント…?)
そしてなんとこの山梨県立美術館(山梨会場)が最後の会場とのこと!
これはファンの方もたくさんいらっしゃりそうな予感…!
フランソワ・ポンポンとは
19世紀末から20世紀にかけて活躍したフランスの彫刻家で、初めはロダンなど他の彫刻家の活動を手伝いながら、人物彫刻の作品を多数作っていたそう。しかし中々芽が出ず、あまり良い評価を得ることはできなかったようです。彫刻家としての大成を目指し始めてから30年以上経ち、ポンポンが51歳になった1906年に動物彫刻を初めて公に発表。徐々にポンポンの作品が世に認められ、細部を省略した簡潔で流麗な形状を特徴としたスタイルを築いていきます。そうしていくつもの作品を作っていき、1922年に発表したのが代表作でもある等身大の≪シロクマ≫の彫刻です。
ふむふむ。上記の説明にもある通り第一線の彫刻家として認知され始めたのは50歳を超えてから。遅咲きの芸術家であることが分かります。芽が出ない中30年以上ひたすら作品と向き合い制作を続けられる根気、忍耐力がまずすごいなぁと感じました。
また、プレスツアーでは学芸員さんの解説付きで案内をいただいたのですが、のちの動物彫刻にも大きな影響を与えたそうです。
というのも、ポンポンが有名になってくる前は、動物彫刻は毛並みや動きなどを細かく再現した写実的なものが主流だったんですね。世の潮流とは違う作風で制作に取り組むのは非常に勇気の要ったことだったのではないか…と思います。
展示の様子
それではいざ中へ!
展示は初めに人物彫刻、その後に動物彫刻と続いていきます。写真撮影は最後の赤い壁が背景の《シロクマ》のみだそうなのでご注意を。
※今回は撮影NGなものも特別な許可を得て撮影させていただいています。
石膏やブロンズで作られた作品が多いですが、中には硬石や大理石で作られた作品もあり、その多様さに驚かされます。
こちらはブロンズで作られた≪ペリカン≫。1924年の作品です。前述の通り毛並みなど細かい部分が省略されていますが、その分曲線の多いフォルムの美しさが際立って見えますね。嘴の先にかけて、グラデーションで金色に変化しているのもポンポンのこだわりなのでしょうか。全体のバランスやグラデーションの自然さがきれいですごいなと思いました。
こちらは磨かれたブロンズで作られた≪錦鶏(キンケイ)≫。1933年、ポンポンの没年に制作された作品です。尻尾が異様に強調されて長く作られていますね…!
こちらもペリカンと同じように丸みを帯びている部分が多い中で、直線で表現される尻尾が強調されていて、力強さや鶏のもつパワーも感じられるような気がします。
バードウォッチングなどをするわけではないですが動物の中で鳥は結構好きなほうということもあり、展示されている作品の中ではお気に入りでした。
他にも豹のシリーズや、硬石でできたモグラの彫刻、動物のスケッチなど、様々な手法・材質で表現された作品が見られます。
つるっとしたシロクマがかわいい!
そして代表作品の≪シロクマ≫。
白色大理石でできていて、表面のつるっとした感じ、丸みを帯びている感じがかわいいです。
実はこのシロクマは大理石だけでなく、銀合金や無釉硬質磁器で作られたものもあり、展示されています。理想のシロクマを表現しようしていたのか、理由は分かりませんがきっと何かを深く模索・探求しようとしていたのかもしれないですね。
高い評価を受け、名声も広まる
長らくロダンなど他の芸術家の手伝いをしていて、独立の遅かったポンポンですが、晩年には当時流行していた「アール・デコ」様式のデザインのシンプルさや合理性などがポンポンの彫刻作品にも共通していたこともあり、装飾芸術の分野でも高い評価を受けました。
動物彫刻に当たってはパリの動物園に足しげく通い、ポンポンが来ると動物の方から寄っていくようになるくらいにはたくさん足を運んで観察していたそうです。
それだけコツコツと努力を積んできたポンポン、無事に大成して良かったなぁとなんだかしみじみしてしまいます。(いや誰)
今回記事で紹介したほかにもかわいらしい動物を表現した作品が多数展示されています。
また、美術館内にあるレストランでは今回の企画に合わせて特別メニューを展開中!
めちゃめちゃオシャ&カワでびっくり。こんなクリームソーダ飲めんやろ…。
ということで、鑑賞後に食事をしていくのもオススメです!
この山梨会場が最後の会場なので、ぜひこの機会に鑑賞に行ってみてくださいね。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?