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魔界村2周目の友人_ベイビーわるきゅーれ(1&2作目)

「話したいことがあるから、飲も」

そんな連絡は人を変え手法を変えデバイスを変え今まで生きてきて何度も受信し発信もしてきた。

そんなメッセージの発信元がハナちゃんだと、私は心の奥底からゾクゾクする。
即、予定を確認、即、会う日を決めた。

ハナちゃんは幼稚園から中学校まで一緒だった幼馴染
ずっと一緒にいた訳ではなくて、当時はそれぞれ仲良かった人が別にいたりいなかったりで
なんだかんだお互い今でも連絡するのはお互いのみ
でも会うのは年1回くらい。


今までのハナちゃんの人生、そばで見ていないけど、さらっとここ10年を知るだけでもハードモード。
嫁ぎ先の支配者がヤバい故に長すぎる離婚調停、実家に忘れ物取りに帰ったら通報され、納骨バトルロワイヤル、空き巣犯人が友人の嫁、目覚めたら竹藪
これらは唯一私が文字で表現できるエピソードであり、「目覚めたら竹藪」の目覚める前の事は絶対に私の能力ではカジュアルに文章化出来ない。
とにかくスレっスレのエピソードが昨日今日に起こった時点で連絡があり
それらを全てハナちゃんは「今だから笑って話せる」じゃなくて「オンタイムで笑って話す」
とにかくハナちゃんは同じ時代、同じ地球に生きているはずのに2周目の魔界村のような世界に生きている。


そんなハナちゃんが、私に会ってまで話したい事とは。


ハナちゃんと会う当日。
家を出る時間までポッカリと時間が空く。
ベイビーわるきゅーれ(一作目)を観ることにした。

極悪女王

アメリカンフィクション

を観ていなければ多分ずっと観なかった作品
決めつけってよくないです。思い込みってよくないです。
面白いらしいじゃないですか。観てみようじゃないですか。って感じで。

一作目の評判がすごく良かったのも知っていたし二作目公開時もベタ褒めのレビュー読んでいた。
最新作も公開を知り、私の住む街近辺だとミニシアターでの上映まで知ってたけど、テレ東でドラマも始まったと知ってたけど


どうしてもタイトルの
外国語の平仮名表記に拒否反応してた。
わるきゅーれ がどうしても頂けなかった。
なんなんでしょうね。
多分私、いくら好きなQT作品でもタイトルが「ぱるぷふぃくしょん」だったら観てない。
あ、でも「色即ぜねれいしょん」は観てるわ。なんでだろ、みうらじゅんだからか。
ネトフリだし合わなければ観るのやーーーーめよって感じで観始めた。

・・・

やばい
これは本当に面白いじゃないか。完全に食わず嫌いだったじゃんこれ。
伊澤彩織はゾーイベルじゃん。

とにかくアクションシーンが良い。明るくて、鮮明。痛快で無慈悲。
それが冒頭すぐ始まる。これはもう観るしかないじゃん。

変に暗くしたり妙な主観的なカメラワークで速くなったりゆっくりになったりどこ向いてるのか何がどうなってるか分からないところがない。

伊澤彩織のまひろ、髙石あかりのちさとこの2人のキャラ配分も良い。
ボケとツッコミ、パワーバランス、可愛さ、カッコ良さ、キレキレ具合、抜け具合・・
2人で共有し、時に入れ替わり、遊ばれる。
少しだけ懸念が残っていた「若い女の子とアクションのバランス」は最高だった。
よくこの2人を起用した!おめでとう!


あっという間に一作目を観終えて、すぐ新作の上映館を調べた。
最寄りのミニシアターでやってる!はい、運命でーす。
すぐ夫に連絡を入れる。


家を出ると嵐。
あー、ハナちゃんに会う日って感じ。
ずぶ濡れで待ち合わせの場所にちょっと早めに着いて、ハナちゃんもしばらくして到着。

私の目の前に現れたハナちゃんはまず開口一番、ハイボールを注文し、こないだ仕事中目の前で女子高生が自転車ごと橋から落ちた話をし始めた。
そうそう、これなんです。ハナちゃんといるって感じする。

その話は私に話したかったことはそれじゃなくて、ハナちゃんは長いこと付き合いのあった友人と縁を切った話を私にしたかったらしく、女子高生の話はすぐ終わった。

話を聞くと縁を切った友人は人間関係クラッシャーで、簡単に言えば「50代のかまってヤリ○ン」

クラッシャーでヤリ○ンな人と何故ハナちゃんは割と長い付き合いができたのかと聞くと、その人が崇拝する占い師が言う大事にすべき人物のイニシャルとハナちゃんが一緒だという理由で大事にされていたらしい。
ハナちゃんも大事にされながら、穴兄弟たちやそれに巻き込まれた女性たちがクラッシュしていくのを最前列でウォッチしていたというのだ・・

で、何故その人と縁を切ることになったかと聞くと
昼間炎天下の中で仕事している最中に電話してきたから。
というところがまたハナちゃんらしい。

ハナちゃんの知り合いの店をハシゴし、ヤリ○ン共通の知り合いがやっているスナックで閉店までヤリ○ンの話を聞いた。

50歳になってもなおヤリ○ンを貫けるって凄いし、8股のヤリ○ンのくせに嫉妬したり相手を牽制できたり、威嚇したりもするみたいで、そんなバイタリティ維持できるってちょっと羨ましいというか何か別のことに活かせないもんかな、社会貢献的な。

終始刺激的な話を聞いて若干胸焼けしつつ帰宅。

疲れているけど眠れないので
2作目2ベイビーを鑑賞。
VS兄弟バイト殺し屋、っていうのが良いわよね。お金に困って・・という経緯やデマを信じたり、ちょっと深く考えることが足りない感じが現代の悪さを象徴しているようで。
ちさまひの2人の足りなさもすごく現実的というか。
ほんとお金のことって学校で教えてくれないよね。年末調整くらい教えてくれよって思うわ。
2作目で少しシリアスな場面が増えるんだけど、結局は痛快に無慈悲で最高。

ハナちゃんという存在がいると、ベイビーわるきゅーれな世界も現実にあってもおかしくないんじゃないかなーとついつい思ってしまう。

気がついたら4時だった。
やばい、明日は家のことを色々してから新作を観に行かねば!
(次回に続く)

もうちょっと良い感じに描きたいんだけどなあ。

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