実況:「明るい統合失調症」ぶっちゃけトーク20200220#1
統合失調症、知ってる人も知らない人もおいでませ。小さいけれど手作りの、「顔が見える」対話をぶっちゃけました。
2020年2月20日木曜日、阪急園田駅前の食堂「風の谷」にて。
大成功だった。楽しかった。
オーディエンスとのグルーブのうねりも確かにあった。
語り手は「明るい統合失調症の会」会長の藤岡暢(とおる)君。
聞き手は「べてるの家」を知ってから救われた私。
藤岡君と会って2回で、この企画を思いついた。
私の好奇心のアンテナがビビビと反応した。(古いね)
「統合失調症の当事者研究のニュータイプだ。」
「この人の話をもっと聞こう。1人じゃもったいないから公開しよう。」
という企画を思いついて、藤岡君にOKをもらって日程調整なんかをテキスト(文字情報)でやりとりしたんだけれど、当日のトーク内容については一切踏み込まないようにした。その場で聞くライブ感覚をオーディエンスと同時に共有したかったから。不思議と藤岡君も同じだった。「ライブ感覚を大事にしましょうね」とお互い言い合っていた(実際は文字で)。
というわけでリハも打ち合わせもナシ。ドキドキわくわく、ドキわくMAX。
TwitterやFacebookで告知して、ネットで予約申し込みを受付けてみると17席の定員はソールドアウト。
さらに当日、予約をしてない方が数名、開始時間の随分前から店に来たと「風の谷」店長さんから聞いた。チラシを見たんだろうな。手応えを感じた。
オーディエンスには、私の師匠である内田樹先生の、凱風館つながりの人達や、コミュニティスペースつながりの人達、尼崎市役所職員の方なんかも来てくださいました。ありがたいですねぇ。
そんなほっこりした雰囲気の会場で、私と藤岡君は所定の位置に座るなり、開始時間前からギアが一瞬でトップに入って喋りはじめてしまい、慌ててセーブしたほど。
そのトークを音源から文字起こししたものを数回に分けてお届けします。(10回ぐらいになるかも。文字起こしのスピードによりけり。)
では、第1回です。まず皆さんにご挨拶してから、私と藤岡君の出会いの経緯を説明するところから始まります。とことんリスナーフレンドリー。
***
(F=藤岡 T=髙本)
F(かもカフェの話をして)そこのお客さんだったのが髙本さんです。
T そうですね、ツイッターで。えーとですね・・・(経緯を説明した方がいいなと高速で考えて)・・・。しょぼい企業の話する(笑)?
F ツイッターで最近「しょぼい企業」っていう概念が流行ってまして。私の友達の矢内君て人が始めたんですが。大企業とか会社とか、そういう一般的な社会のフレームに乗れない人達が、設備投資とか家賃とか、その他人件費とか極力抑えながら、経済合理性を確保しながら、自分の食い扶持を確保していこうという起業形態なんですけども。私が夙川でやった店も家賃たったの5万円しかかからなくて。で、手伝ってくれるのが私のお父さんとお母さんで、カフェで使った食器とか全部私の家から持ってったので、お金がかかってないんですよ。ただ、そういう店の場合あんまり売上も上がらないので本当にほそぼそとした生活になるんですけども。そういうことを去年の半年間だけ私はやってました。
T たった半年だったんですねぇ?
F そうです。で、半年で終わってしまった理由がありまして。私、今、31歳なんですけど、20代ずっと勉強してて。いろいろ統合失調症の不幸があって勉強するしかなかったんですけど。で、30歳になって社会復帰しようと思って。でも会社に戻れる気もしなかったんですね。自営業ならできるかなと思って、とりあえず100万円ぐらい手元にお金があったので、やってみたんです。で、半年で辞めちゃった理由なんですけども、店の売上を上げないといけないから、ネットでいろんなことをつぶやいて集客するじゃないですか。お客さん来るんですけども、がんばってサービスしたら、知恵熱みたいなのがすごい出ちゃって、で、頭がヒートアップしちゃって、幻覚が起きて、翌日店休むとか、そんな感じになっちゃったんですよ(笑)。
T (笑)時々「休みます」のツイートが流れてね。
F うん、やっぱりその・・・。私、こんな会にお呼ばれして今日、喋ってますけども、統合失調症から完全にフリーになったわけじゃなくて、いまだに統合失調症の、自分が管理できないバイオリズムと付き合いながら生きてます。
T 今日はその内容をお話しいただけるわけですけど。その、開店してる間に、ツイッターで、しょぼい起業を始めたえらいてんちょうさん、矢内さんね。「えらてんさん」と呼ばれてるんですけど、その人のツイッターを見てたら、YouTubeをされててね、起業の助けをするみたいなYouTubeに(藤岡君が)出られているのを私、見まして。夙川にカフェがオープンしたということで、「統合失調症の方がカフェをオープンした!応援したい!」と思って。やっと都合がついて、今日スタッフで来てるさぼさんと2人で「ぜひ行こう」って言って行ってお会いしたんですよね。
F はい。ありがとうございます。
T いえいえ(笑)。そのご縁なんですよ。その後もいろんなご縁があって(笑)、これはぜひお話を聞かなくてはと思ってお願いしたところ、快く引き受けていただいた、ということで。で、統合失調症をあまり知らない方とか、知り始めて間もないという方もいらっしゃるので、いくつか既に言ってしまってるんですけど、大まかに統合失調症ってざっくりどういう感じか・・・。
F ざっくり。さっき、ちらっと申し上げた、頭が熱っぽくなってしまって幻覚が起きるってのがはじめの症状で陽性症状というんですけれども。風船をイメージしていただいたらいいんですけど。脳が風船だとして、エネルギーがめちゃくちゃ溜まってしまうんですよ、風船の中に。で、膨らみきってそのエネルギーで妄想とか幻聴とか幻覚とか感じられます。それが第1の症状で、もう1つが陰性症状というんですけども、こっちは風船が完全にしぼみきった状態で、脳が何もできなくなるんですね。エネルギーが無いので。毎日ひたすら寝てるだけとか、生活もできないとか、そんな感じです。
T 何もできなくなっちゃうんですねー。
F そうですね。
T 陰性っていうのは「暗い」っていう・・・(オーディエンスのために漢字を確認)
F「陰(かげ)」「陰陽」の。
T「陰と陽」ですよね。
F そこが躁うつ病と違うところで、躁うつ病とってそれを繰り返すんですよね。
T うん、繰り返すんですよね。
F 統合失調症は長い、数年をかけて、陰性と陽性が、繰り返さないんですね。
T 繰り返さない?
F 基本、繰り返さない。
T じゃ、どういう感じ?
F 躁うつ病って、こう繰り返すんですよ。(指で波のような形を描く)
T ほおー。
F (統合失調症は)こうなって(指で上り坂を上がって下り坂を下るような曲線を描く)、終わり。そこから回復期に入るはずです。
T あぁー。なるほど。陽ーーーがあって陰ーーーに行って(同じ様に指で上り坂から下り坂のような曲線を描く)、で回復期。
F 回復期。一般的にそう言われてます。
T それは知らなかったです。そうですか。なるほど。・・・幻覚とかの症状は今もおありだということですね。(続く)
※続きは文字起こしでき次第、掲載していきます。乞うご期待!
※活字を読むことを厭わないタイプの方は、1番上に貼った藤岡君の「統合失調症と関係の哲学」をリンクからぜひ読んでみてください。無料公開していいの?と思うレベルの内容です。私は「有料にしないの?」と勧めているのですが(笑)。
(最後まで読んでくださってありがとうございます。励みになるのでもしよかったら下の左端の❤マークにチョンって触って「スキ」してね♪。スクロールして下の「サポートをする」の下にあります。オリジナル写真付きメッセージ色々出ますので(笑)。noteアカウント無い方も出来ますよ。私も登録するまで知らなかったのでここで解説してます。それから、SNSでのシェアも大歓迎です。いいなと思ったら拡散する時代です。それが社会を変えるムーブメントの第一歩です。)
最後まで読んでくださってありがとうございます!! サポートとは投げ銭のようなシステムです。 ご支援いただけましたら、不登校支援やオープンダイアローグ研究などの活動に大切に使わせていただきます。