「おもてなし」よりも「やり取り」を
この記事は1,483文字あります。個人差はありますが、2分〜3分でお読みいただけます。
このnoteはVoicy(音声配信)で配信した内容のテキスト版(要約版)です。詳しくはVoicyで聴いて頂ければと思います。
ちなみに、Voicyは下記チャンネルで毎日更新しています!
今日のテーマは「合理的配慮」です。どうぞお付き合いください。
「思いやり」と「合理的配慮」の違い
今日は合理的配慮がテーマですが、「思いやりよりも、やり取りを通じて、その方にあった調整をしていくことが大切だ」という内容です。
皆さんは「合理的配慮」という言葉を耳にしたことがありますか?
これは「障害者差別解消法」に基づき、障害のある方々が社会参加しやすくなるように、必要な調整や工夫を行うことを指します。
合理的配慮とは?
合理的配慮とは、障害のある方々が生活をしていく中で、その障害特性から生じる不利益を小さくするために、過重な負担にならない範囲で必要な調整をしていくことを意味します。
これは法律で定められているため、特定の場所だけでなく、社会全体で実践されるべきことです。しかし、皆さんの周りでこの「合理的配慮」という言葉を知っている人はどれだけいるでしょうか?
多くの人がこの言葉を知らないか、詳しく理解していないと言われています。
法的に整備されたからといって、すぐに広く知られるわけではありません。これは他の法律や規制でも同じことで、知らないこと自体が悪いわけではありません。ただ、少しずつでも知ってもらうための努力を僕らもする必要がありそうです。
合理的配慮は「思いやり」ではない
日本では「おもてなし」や「思いやり」が美徳とされています。これらの価値観では、相手のことを考えて、先回りしながらサポートすることを良しとされることもあるでしょう。
では、合理的配慮においてもこうした考えが大切でしょうか。大切なことは、相手にとって本当に必要かどうかが重要です。
例えば、ある職場で「集中しているときに1時間ごとに休憩を取るといい」と言われた方がいました。それは思いやりからきたものかもしれませんが、実際にはその方にとっては2時間ごとに休憩を取る方が効率的なようで、ご本人は1時間に1回の休憩は望んでいませんでした。この例からわかるように、相手のためを思って行ったことが、必ずしも相手にとって良い調整とは限らないのです。
まとめ
大切なのことは、親切や思いやりで一方的に行動するのではなく、相手とやり取りをしながら、その人にとって何が本当に役立つかを探ることです。
合理的配慮は、ご本人からの申し出を前提としていますが、すべての人が自分のニーズをうまく伝えられるわけではありません。そのため、サポーターとしては、相手の意見を尊重しながら、必要な調整を一緒に考え、見つけていくことが求められ、そうした姿勢が合理的配慮の第一歩ではないでしょうか。
より詳しくはVoicyを聴いてもらえればと思います。
では。
佐々木康栄
災害時に役立つさまざまな情報
これまでnoteにまとめていましたが、TEACCHプログラム研究会東北支部のホームページに集約しました。宜しければご活用ください。
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