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おばあちゃんは育児のプロ




「不登校の小中学生が34万人を超えた」というニュースが話題になっている。

今まさに「不登校の子どもを持つ親」を守りたい!と同じ想いを抱く仲間たちと新しい動きが生まれている。

私も過去を振り返りつつ、今後について考えてみた。

私は息子が1歳になる前にシングルマザーとなり、両親の全面的なバックアップのおかげで何とかやってきた。祖父母が息子にとっての“父”と“母”のような存在で、祖父が父親代わり、祖母が母親代わりになってくれた。
振り返れば(離婚したことを他人に攻められ)「自分だけ消えてしまいたい・・・私がもっと我慢をすればよかったんだ」と思い自分を責める日々もあったが、自分のメンタルは何とか維持。

しかし、父が亡くなり、母が認知症になり施設に入った後は、息子と私の二人だけの家族となる。
それまで反抗期もさほど目立たなかった息子が、コロナ禍を迎えた頃からメンタル面で不安定になり、私も心配の日々が続いたことがあった。

私自身、母親としての役割を果たしてきたつもりではあるが、ふと「母としての時間が足りなかったのではないか」と感じる。

親としての役割に「父」と「母」の両面を持とうと必死。
世間からは「育児を親に任せ、自分は遊んでいる」と言われることもあり、苦しい思いをしたこともあった。それでも、ひたすら息子と自分の生活を支えながら、働き続けてきて今がある。

今日、時間が空いたので、グループホーム入所中の母に会いに行った。
母に「お母さんにとっての母親とはどんな存在?」と尋ねてみると、少し考えた後「甘えさせてくれる人かな」と答えた。
「父親は?」と聞くと、「お金を稼ぎ、子どもをここぞというときに叱ってくれる人」だと。

母の答えを聞いて、昭和時代に生きた人々の「親としての在り方」に触れた気がした。

(余談ではあるが・・・職業柄認知症の方と接することが多い私は、時々人生について質問をして教えを乞う時がある。100% 的確な答えが返ってくる。
きっと忖度がないので人生の経験値からの答えなのだと思う。)

母は、人への思いやりを大切にしてきた人で、泣きやまない赤ちゃんを抱き上げて一瞬で笑顔にすることもできる、そんな愛があり包容力のある女性。

私たちは今、情報があふれ最新技術が進む現代を生きているが、過去の知恵や経験に学ぶことも必要ではないでだろうか。特に不登校の問題を抱える現代だからこそ、こうした「昔ながらの知恵」が親にとっての支えになるのではないか?

親としての役割や在り方は、世代を超えて私たちに受け継がれているバトンではないだろうか???

今日の母との会話は、不登校問題について考えるうえでのヒントとなったのは間違いない。


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