応援してくれる方の声、すべてが僕のモチベーション(先輩㊙メモ1 事務局長・岡本)
こどもの本総選挙事務局に、出版社入社2年目の新人メンバー、井口が加入!
ついこの間まで学生で、右も左もわからずオタオタする井口に、先輩たちは「なんでも遠慮なく聞いていいよ~」と言ってくれました。
本のこと、こどものこと、出版社のこと、業界のこと、総選挙のこと…。
なんでもいいんですか?
……では……
事務局メンバーのみなさまのことが知りたいです!!!!!
実はわたしは、緊急事態宣言の最中に入社しました。
だから、一緒に飲み会をしたことはもちろんないし、直接お会いしたことすらないメンバーもたくさんいます。
リモートでちょこっと言葉を交わしたことがある…程度なんです。
これから一緒に活動する、なんかすごそうに見えるこの人たちは、いったいどんな人なんだろう?
✓どんな人生の経緯があって、本と関わる仕事を選んだのだろう。
✓本×自分の、どんなエピソードがあるんだろう。
✓どういう想いで、こどもの本総選挙の事務局員をやっているのだろう。
…やっぱり直で色々聞いてみたい!
というわけで、新人が先輩に突撃インタビューというカタチを取らせていただき、事務局メンバー1人1人に会いに行ってきました!(1対1のインタビューで、感染対策もバッチリです)
「何でも聞いて!」というお言葉&新入社員という立場に甘え、探り探り、根掘り葉掘り、質問してみました。
そうしたら、飲み会でたまたま隣に座って、お互いほろよいになってきたころに聞けるような、本×人生のふかーいお話が聞けたのです。
せっかくなので、このお話をみなさまにも共有させていただきたいと思います。
どうぞ最後までお付き合いください!
トップバッター
岡本 大さん(出版社勤務6年目)
総選挙事務局での担当:事務局長
― 岡本さん、今日はどうぞよろしくお願いいたします!実は、誰かにインタビューするというのが初めてのことなので緊張していました…岡本さんめちゃめちゃ話しやすいので、トップバッターを引き受けてくださってよかったです。ありがとうございます…!
岡 いやいや~、なんでも聞いてください✨
「やらなきゃいけないこと」の整理整頓をしています
― ありがとうございます!さっそくすごい根本を聞いてしまって恐縮なのですが、岡本さんが事務局で担当しているのは、どんなお仕事ですか??
岡 総選挙が始まってから、ずっと事務局長を担当しているよ。毎回の会議の議題を考えたり、年間スケジュールを組み立てたり、「やらなきゃいけないことの整理整頓」が主な仕事内容。
みんなの仕事がきちんと回って、選挙を予定通りに実施できることが一番大事だからね。そのために頑張ってます!
― ええと、管理職ってことでしょうか??
岡 うーん、みんなでフラットにやってることなので、「管理」って言葉はピンと来ないかなあ。単純に「どうすればこどもの本総選挙がうまくいくか」だけを考えて動いているつもりだよ。
― おお…カッコイイです。たしかに、岡本さんってだれの、どんな仕事も全部きちんと把握しているような…すごすぎます。
第1回の総選挙は、事務局のメンバーも少なくてものすごく大変だったと小耳に挟みました。それでも頑張れたのは、どういうことがモチベーションだったんですか?
岡 やっぱり一番はこどもたちからのリアクション!
届いた投票を初めて見たときは、「あ、ほんとにきた…!」って、すごくすごく嬉しかったなあ…。
― 今でも嬉しそうですね…!すごい嬉しそうな顔してます。笑
岡 最初の投票用紙やコメントは、今でも大変な時の励みになってるよ…!!
こどもたちからだけじゃなくて、学校の司書さんからお手紙をいただくこともあって、その全部にたくさん力を貰っています。
あと、たまに、びっくりするような反響があるのも、頑張れる理由になってるよ。
― びっくりするような反響、気になります! 一番、「おーーーーー!」って思ったのはなんでしたか?
岡 んーー…(しばらく悩んで) …笑点のお題になってたことかな…
― え、笑点?!?!日テレ日曜夕方のあの?!?!
岡 そう。笑
「今回子どもたちが投票した選挙で、『ざんねんないきもの事典』が1位になったそうです。それを受けて、ざんねんな○○って言ってください」って春風亭昇太さんが…!!!
― なんと…!どんな大喜利がでたんでしょう…気になります。
もしかしたら笑点がキッカケで本を手に取ってくれた子もいるかもしれないですね✨
(OAの内容は「"こどもの本”総選挙 笑点」で検索すると出てきます…!)
自分だけのワクワクがある、あの絵本シリーズが好きでした
― ところで、素朴な疑問なんですけど、岡本さんはどうして本を読むようになったんですか?
それこそ笑点みたいな、何かキッカケがあったんでしょうか?
岡 これという明確なキッカケがあったわけじゃないんだ。昔から本のことはめーっちゃくちゃ好きだったんだけどね。笑
理由は覚えてないんだよ。気づいたらそこにあったというか…!
― なるほど…気づいたらそこに…。
ていうか、「めーっちゃくちゃ」にすごい気持ちこもってますね。笑
じゃあ、生まれて初めてのお気に入り本とかって覚えていらっしゃいますか?
岡 それはすごくよく覚えてる!いわむらかずおさんの、『14ひきのシリーズ』 だね。
【岡本さんの一番最初のお気に入り『14ひきのシリーズ』】
何回も何回も繰り返し読んだなあ…。確か小学校に上がる前だったと思うけど、これが読みたいっていう自我が出てきて初めて選んだのが、このシリーズだったと思う。
両親がシリーズで買ってきてくれて、そこからドハマりして。そこからは、どんどん自分で手に取るようになっていったんだ。
― どういうところがお気に入りポイントだったんでしょう?
岡 最初は、物語が楽しい、とか、雰囲気が好き、とか、本編が単純に気に入ったんだと思うな。でもこのシリーズは、イラスト中にちょっとしたサブストーリーみたいなもがたくさん描き込まれていて。
読むたびに新しい仕掛け、ギミックがある。何度も何度も読んだのは、このいくつもあるサブストーリー探しに、夢中になっていたからかもね。
これ、気づいてるのぼくだけなんじゃない?!ていうワクワクもあったかな。
― ご両親にオススメされた後、自分なりの楽しみ方を見つけていったんですね…!じゃあ、もしこどものころの岡本さんが、総選挙に投票するとしたらこのシリーズですか??
岡 年齢によって違うと思うけど、このシリーズは必ず候補に入れてたと思うな。ちなみにこのシリーズは、今でも大好きです!
ー それにしても、岡本さんがそこまで言うサブストーリーとは…気になります!!
岡 ぜひぜひ読んでみて~!
読書空間はもう一つの世界
― 小学生の岡本さんって、どんな子だったんですか?やっぱり休み時間は屋内派…?
岡 たしかに本は好きだったけど、外遊びも大好きで、休み時間はずっと外で遊んでたよ。そういえば、学校の中で本読んだ記憶がないかも。
みんなが良い場所・良いボールで遊べるように、朝誰よりも早く学校に行ってボールとコートを確実に抑えるようにしてました。笑
― さすが事務局長ですね…子どもの頃から全体がうまく回るように…笑
岡 笑 たしかにそうだね。笑
― それにしても、学校で本読んだ記憶がないのは驚きました。図書室にまつわるエピソードとか、すごいたくさんあるかも?!って勝手に想像していました。でも、本をたくさん読む子ではあったんですよね?
岡 うん、本は間違いなくずっとそばにあったし、すごく好きだったよ。
― 本に大感謝した経験とか、本に救われた経験とかはあったりするのですか?
岡 救われたというほど強烈な経験は、すぐには出てこないなぁ。ゴメンネ笑
でも、日々生きている「リアルな世界」ってあるけど、そうじゃない世界っていうのが読書空間にはある。いつでも逃げ込めるようなもうひとつの世界があると知れたことは、とてもよかったなって思います。
― お、ちょっと難しいです。つまり…?
岡 小3のときクラス替えで、仲良しの友だちとバラバラになっちゃって、なかなか友だちができない時期があったんだよね。そんな時に出合ったのがパスワードシリーズで、電子探偵団の物語を読んでると、頭の中では自分も探偵団の一員になっててね。登場人物たちと過ごす時間も楽しかったなあ。
今思うと、そういう物語の中で過ごしたことも、今の自分を形作っている気がするな。本あっての自分というか。
― 本あっての自分…。
アニメでも、ゲームでもなく、本だったんですね。
岡 そうだね。本がない世界って、ちょっと想像つかないかも。
― なんで岡本さんに寄り添ったものは、本だったんでしょう。
他のものじゃ何がダメだったのかな?
岡 もちろん他がダメなわけじゃないよ!ただ、強いて理由をいうなら、本が色んな意味で自由だったからかな?
例えばゲームって、第3章からは遊べないし、最後にラスボスを倒す!みたいな「目的」も常についてまわる。
アニメも、進むテンポは自分で決められないよね。
― たしかに、どっちも予め決まってるリズムに自分が合わせないとですよね。
岡 その点、本は自分のペースに合わせて、好きな場所から、好きなテンポで読める。
それと、よく言われることではあるけど、分かりやすいのがビジュアルかな。
文字を読んで自分でイメージした、自分だけの世界があることが、すごく自分にはおもしろかったんだと思う。
総選挙が"おなじみ"のイベントになってほしい
― 最後に、岡本さんが今後、こどもの本総選挙の事務局で叶えたい将来の夢を教えてください!
岡 まだ2回しかやってないから、こどもたちの中で、おなじみの行事、恒例の行事になっていってほしいな、と思います。
「なーなー、今年は何に投票したー?」みたいな会話が、毎年、教室で飛び交うようになったらいいなって。
― それ、めっちゃ良いです…!
岡 だよね!僕も含めて事務局メンバーはみんな本が持つ可能性を信じているし、本が、子どもたちのそばにあり続けるものであってほしいと思っている。
こどもの本総選挙がこどもたちの間でおなじみの存在となることで、本を読むきっかけになったらいいな、と思います。
― すでに本が好きな子も、そうじゃない子も、次の新しい1冊に出会えるよう応援していきたいですね。
岡 それこそ、来年の投票するために、また本読んでみようとか思ってくれれば最高だしね。
そのためには、まず、しっかり続けていくことが大事かなと思ってます。
― すっごく、すっごくすっごく賛成です。わたしも頑張ります…!
岡本さん、本当にありがとうございました!
【局長として挨拶中の岡本さん。物腰柔らかで優しいうえに、なんかすごくメンタル強そう…と思いました。これからどうぞよろしくお願いします!】
新人メンバー・井口によるインタビュー企画は、今後も不定期で連載していきます。どういうメンバーがこどもの本総選挙に関わっているのか、そしてそれぞれどういう思いで運営に携わっているのか、みなさまにお届けできればと思っています。