前田考歩

平日早朝のみ開業の、問いかけと構造化でプロジェクト進行を支援する『プロジェクト・クリニック』を運営しています。『予定通り進まないプロジェクトの進め方』などの著者です。プロジェクトの仮説構築・合意形成・ふりかえりのツール「プ譜」を提唱しています。「なんで?カメラ」作ってます。

前田考歩

平日早朝のみ開業の、問いかけと構造化でプロジェクト進行を支援する『プロジェクト・クリニック』を運営しています。『予定通り進まないプロジェクトの進め方』などの著者です。プロジェクトの仮説構築・合意形成・ふりかえりのツール「プ譜」を提唱しています。「なんで?カメラ」作ってます。

マガジン

  • 読書感想譜

    書籍に書かれている内容(構造)を、自分のプロジェクトに役立つよう脱構築して、プ譜を用いて再構造化する方法をご紹介します。プ譜に慣れるアクティビティとしてもお勧め。

  • 僕、粕田朔世。何度転生しても チャーンを回避できない

    カスタマーサクセス担当者が、Saasのチャーン(解約)を回避するための教訓をタイムリープ形式で学びます。

  • 中間目的とは何か?

    プロジェクトを構成する要素「中間目的」。要素の状態を表現するコツや、中間目的が果たす機能・役割について説明している記事をまとめました。

  • プロジェクトの病態関連図

    プロジェクトで発生・遭遇する問題は多岐に渡ります。プロジェクトの問題を「病(やまい)」に見立て、似た症状のものを分類し、いくつかの「症候群」にまとめてみました。

最近の記事

  • 固定された記事

課題や身につけたいスキルから選べる、初心者向けプロジェクトマネジメント講座&研修

初心者が講座や研修で身につけたいプロジェクトの基礎的な知識とスキルとは?プロジェクトを成功させるために知っておきたい知識や身につけたいスキルは多岐にわたります。 私が過去かかわってきたプロジェクトは業界も規模も様々で、海外子会社の経営改善プロジェクトというものもあれば、動画を活用した非対面営業体制構築プロジェクト、店舗のバッグヤードの改善プロジェクトなど、畑の違うプロジェクトを体験してきましたが、どんなプロジェクトでも「これは抑えておきたい」という基本要素があります。それが

    • プロジェクトのお悩みを司書に相談して「書方箋」を手に入れよう。

      埼玉県立図書館で、24年8月6日から10月20日まで行われる展示企画「仕事に役立つ県立図書館-夢を形にしていく資料・情報-」で、プロジェクトの病態関連図の掲示と、処方箋としての書籍紹介が行われることになりました。 この展示企画がこれまでのプロジェクト薬局や処方箋ブックフェアと違うのは、プロジェクトやお仕事のお悩みを司書さんに相談して、展示品以外の書籍を紹介してもらう「レファレンスサービス」も体験できることです! レファレンスサービスの魅力や、そこで提供される司書さんの「問

      • SalesZine人気連載PDFダウンロード企画のガイド

        SalesZineオープン5周年を記念した、人気連載をPDFにまとめてダウンロードできる企画のラインナップに、私が寄稿した『買い手の意思決定をスピーディーに! 成果につながる 「文書術」』も入っています。 PDFにはBtoB営業組織の抱える様々な課題に対する処方箋を、「文書(document)」という視点から、フィールドセールス、インサイドセールス、カスタマーサクセスの3つに分けて記載しています。 このnoteはPDFをダウンロードして読んでいただくにあたって、PDFに記載さ

        • 目標管理に成功している中小企業が使っている手法と道具

          先日、宣伝会議のWebメディア『アドタイ』で、『プ譜』をつかって目標管理に成功しているシーベル産業株式会社さんの取材記事が公開されました。 前後編で約9,000字の長編記事になったのですが、そこでは語られていない取材に至った経緯や、記事化してから気づいたことなどをここに記録しておきます。 取材に至った経緯きっかけはシーベル産業の代表取締役、黒沼健一郎さんのⅩのリツイートでした。黒沼さんとは、かつて拙著について言及くださっていたことから相互フォロー関係になっており、タイムラ

        • 固定された記事

        課題や身につけたいスキルから選べる、初心者向けプロジェクトマネジメント講座&研修

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        • 読書感想譜
          9本
        • 僕、粕田朔世。何度転生しても チャーンを回避できない
          4本
        • 中間目的とは何か?
          7本
        • プロジェクトの病態関連図
          11本

        記事

          固定観念から自由になることの大切さを教えてくれる『8人制サッカーの教科書』

          この本はプロジェクトに取り組む人にとって、プロジェクトの設計力を鍛えるための良い気づきや視点を与えてくれる――。 本書を読み始めてすぐ、このように直感しました。 私はルーティンワークではない、新しい仕事に他者と協力して取り組むための考え方や方法を身につけるための企業研修を行っています。新しい仕事には新規事業、新製品開発といったものの他、新制度やツールの導入などもあります。また、既存の製品や体制を変革・改善するといった仕事もあります(ここでは、これらの仕事をひっくるめて「プロ

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          ツール導入の失敗はアーキテクチャの不整合によって起こる

          ほとんど?が失敗すると言われるツール導入。その原因はググれば沢山出てきます。このnoteでは失敗原因としてあまり触れられていない「アーキテクチャ」という視点で、失敗の原因と対策について考えます。 アーキテクチャとは何か? この記事の主題は、ツール導入の失敗は、「組織アーキテクチャと、導入しようとしているツールの製品アーキテクチャ間の不整合で起きる」というものです。 アーキテクチャとは、建築学や建築術、構造を意味する言葉です。建築の世界で使われる言葉です。システムの構造を

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          アウトカムの定義なくしてカスタマーサクセスのサクセスプランはつくれない

          2024/4/24に、CS HACKさんのイベントで、『導入成功へ。プロジェクトを進める技術 - CS HACK #92』におじゃまして、プ譜をつかったサクセスプランの制作ワークショップを行いました。このnoteでは当日の内容のさわりをお伝えします。 サクセスプランとは顧客が自社の製品やサービスを最大限に活用し、期待する成果を達成するための具体的な計画です。このプランは、顧客のビジネス目標やニーズに基づいて個別に作成されるものです。 イベントでは「なぜサクセスプランを作成

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          カスタマーサクセス担当者のための「サクセスプラン」テンプレートと書き方解説

          サクセスプランとは?サクセスプランとは、顧客が自社の製品やサービスを最大限に活用し、期待する成果を達成するための具体的な計画です。このプランは、顧客のビジネス目標やニーズに基づいて個別に作成されるものです。 この記事ではサクセスプランを作成するのに適したテンプレートとその書き方、事例について紹介します。 サクセスプランのテンプレートとは?タスクリストやWBS、それとも企画書? 顧客が製品やサービスを最大限に活用し、長期間にわたって満足度を高め、期待した成果を得るためのサ

          カスタマーサクセス担当者のための「サクセスプラン」テンプレートと書き方解説

          プロジェクトのライフサイクルと、プロジェクトエディターの役割

          2018年に『予定通り進まないプロジェクトの進め方』でプロジェクトの設計図の道具として『プ譜』を世に出したのと同時に、プ譜を使ってプロジェクトを進める「プロジェクトエディター(以下、PE)」という役割を名乗ってきました。 上記の記事を書いたのが2019年で間もなく5年が経とうとしています。その間に経験したことを整理し、あらためてPEとプ譜の役割を記述しておこうと思いました。 PEは、すべてのステークホルダのニーズに合致するプロジェクトの進め方を設計および文書化して導く役割

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          ソフトウェアの「真の2割の価値」を可視化して見つけ出す方法

          前回に続いて『スクラム 仕事が4倍速くなる“世界標準”のチーム戦術』を読んで、この概念・考え方はプ譜で表現できそうと感じたものをこのnoteに書いておきます。 今回は、同書に書かれていた「ソフトウェアの価値の8割は2割の機能に含まれる法則」をプ譜で表現してみます。 同書には以下のような記述があります。 こりゃいいものです。その2割を見つけるための方法を教えてください。 ここで疑問を持ちます。 最大の価値をもたらすものかどうかは、どう判断すればいいんだろう? 大量の

          ソフトウェアの「真の2割の価値」を可視化して見つけ出す方法

          スクラムの思想を行動に移しやすくする道具(事例解説1)

          最近、自社のシステム開発でスクラムに取り組み始めたという方がプロジェクトクリニックに来てくださいました。 カウンセリングでその方のプロジェクトの全体像をプ譜で明らかにしていくなかで、その方から「スクラムでプ譜が使えそうだ」というコメントをいただきました。 私はそもそもスクラムがどういうものかを知らず、プ譜がスクラムの何にどう使えそうなのかがわからなかったので、書籍を読むことから始めてみることにしました。 本書を読んだなかで、この概念・考え方はプ譜で表現できそうと感じたものを

          スクラムの思想を行動に移しやすくする道具(事例解説1)

          身近なお題から「プロジェクト脳」を鍛えるドリルの体験セミナーを開催します

          いつ、どんなものを任されるともわからないプロジェクト。 プロジェクトの計画立案や進捗管理の知識は書籍や研修で手に入れられますが、実際に何かしらの案件でプロジェクトマネジメントの練習をするということはなかなかできないですし、会社が練習用のプロジェクトを用意してくれるということもなかなかありません。 そこで用意したのが、プロジェクトに必要な様々な考え方やプロジェクトを進める上での原理原則を机上演習するためのドリルです。 ドリルの題材は古今東西の歴史、ビジネス事例、政治、建築・

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          自分の言葉でプロジェクトを語れるようになる「プロジェクトカウンセリング」

          プロジェクトカウンセリングとは、話し手(クライエント)から聞き手(カウンセラー)へ向かう一方向の情報伝達ではなく、双方の積極的な関わりによって行う協調行動です。(※協調行動とは、協調、協力して全体の目標を達成するような行動のこと) 具体的には以下のことを行います。 話し手のプロジェクトについて問いかけ、対話する内容を「プ譜」というフォーマットに記述する 記述した内容を互いに見て、その言葉の意味についてまた問いかけたり考えたりして、しっくりくる表現にしていく プ譜の各項目

          自分の言葉でプロジェクトを語れるようになる「プロジェクトカウンセリング」

          書店で体験、「予定通り進まないプロジェクトの進め方」セミナーを開催します

          ブックファースト新宿店さんで開催中の「お仕事の具合はいかがですか? 症状に合わせて処方箋をお出しする“プロジェクト薬局”へようこそ」フェア 期間中に、同店のセミナールームで2つのセミナーを開催します。 そのうちの1つが、2/2(金)19:00に開催する「予定通り進まないプロジェクトの進め方セミナー」です。 このnoteではこのセミナーのポイントを紹介し、参加検討の材料にして頂ければと思います。 フェアで紹介する書籍と連動した内容フェアではプロジェクトがうまく進んでいない

          書店で体験、「予定通り進まないプロジェクトの進め方」セミナーを開催します

          症状に合わせて処方箋(本)をお出しする ”プロジェクト薬局” へようこそ

          2024年1月2日(火)から2月16日(金)まで、ブックファースト新宿店で『お仕事の具合はいかがですか? 症状に合わせて処方箋をお出しする”プロジェクト薬局”へようこそ』フェアを開催しています。 仕事に取り組んでいると常になにかしらの問題や困難にぶつかります。それはまるで病の症状のように私たちを苦しめ悩ませるものですが、どんな症状にも対策や予防策が存在します。本フェアは仕事の問題を各種の症状に見立て、それを和らげたり解決したりしてくれる「処方箋」(でありお薬としての本)をお

          症状に合わせて処方箋(本)をお出しする ”プロジェクト薬局” へようこそ

          「書くマネジメント」と「描くイメージメント」

          この記事を書くことを思い立ったのは、 Coral CapitalのCEO、James Rineyさんの『「書くマネジメント」を始めたら戦略的思考が研ぎ澄まされた話』というタイトルのツイートを見て、「描くイメージメント」という言葉が瞬間的に頭に浮かんだから、と言うほかありません。 「描くイメージメント」とは、「書くマネジメント」が主に文章表現を中心としている(であろうと想像しています)のに対し、 「描くイメージメント」は図や表、絵などの視覚により訴える図的表現=イメージを用い

          「書くマネジメント」と「描くイメージメント」