
本『1冊でゼロから達人になる「書く力」の教室』を読んでまとめて、350円のハンバーガーな私に気づく。
きっかけ
図書館の新着棚に入っていたので、手に取ってみました。
(おぉ、ボリューミー。これは熱があるやつ)
読み始めたら、びっくり!
このnoteを使って、練習した模様です。
ちょっとのぞき見しちゃいます。
ほほーう。
この記事を書いた学生さんが
ライターとしてぐんぐんと成長していくのでしょう。
その過程を見ていく……と。
あ、私も水瓶座だ。同じ♪
よし、共通点も見つかったし、本を読もう。
私も書く人としてひよっこなので、一緒に学ばせて頂きましょう。
だってここは「書く力」の教室みたいですから。
とりあえず、1限目。
第1章 何を書くか
この本は、書く人向けです。
特にライターという職業を目指している人にピッタリの本です。
先生は、ライターの田中泰延さん。
学生代表は、直塚大成さんです。
現代は「書くこと」がウーバーイーツ化しているよね。ウーバーイーツの配達員みたいに、思い立ったら誰でもライターになれる。
ここで僕が問いたいのは、君は「どういうライターを目指すのか」ということです。

文章に「感動の中心」を据える
直塚くん、世に文章は数多あれど、ひとつだけ確かなことがある。それは、いい文章には決まって「感動のへそ」があるっていうことなんです。
ほぅ、感動のへそ。
心が動いたポイントっていう意味でしょうか?
それ、知りたいです!
教えて下さい。
調べたことのうち、書き手は何に一番心を動かされたのか、何を一番読者に届けたいのか。こういう「感動のへそ」が明確な文章は、多くの人間に響くんです。
なるほど。
私も人の心を動かすような文章が書いてみたいです!
そのためには、まず私自身のおへそを見つめる必要がありそうです。
(……田中先生、産後の女性のお腹はスリムじゃないんです。)
「静かな文章」を心がける
直塚さんからも先生に質問です。
いい文章と悪い文章って何が違うんでしょう?
いい質問ですね。私も聞きたいです!
その答え、教えて下さい。
読んだときの感触という点でいえば、いい文章とは「静かな文章」です。
文章には大きく分けて「350円のハンバーガー」みたいな文章と、「2万円のフィレステーキ」みたいな文章があります。「350円のハンバーガー」はこってりと味が濃くて、がっつり食べ応えがある。主張が強すぎて、「うるさい」やつや。それに対して、「2万円のフィレステーキ」は、ほとんど空気みたいな食感なんや。それが「静かな文章」です。
!?
何、この例え!
わかりやすい。
さすが、ライターさん。
私がおへそを見ているのをいいことに、食べ物の話を持ち出すなんて……。
(知ったこっちゃない、というかこれが350円のハンバーガーの文章)
しまった。
私も上品なふわっとしたフィレステーキに……。
はぁ、そんなん、最近食べてませんよ。20代の頃は、友だちの結婚式とかでよく食べていましたが、結婚ラッシュが終わり、パーティーなんて縁のない主婦にステーキなんて……。
(だから、静かに!)
書き手は「言いたい」よりも
「知りたい」を優先させること。
「自分語り」の多い文章はうるさく、寒い。
第2章 準備する

みなさん、ここで大事なお知らせが。
通常授業って6限までじゃないですか?
だけど、今回特別に補修授業で7限まであるそうです。
つまり、記事が長いってこと。
(途中で適宜、トイレ休憩やおやつタイムを挟んで下さい)
はい、2限目。
「敬意」が伝わるかどうかは準備次第
今回の仕事の手順は大まかに「取材準備→取材→取材の文字起こし(録音データをもとに、取材中のやり取りを書き起こすこと)→執筆」です。
順調に進んでる?
どうやら、私は休憩時間を取りすぎたようです。
前回の引用ページから41ページもすすんでいました。
その間に、学生さんは着々と学びを進めています。
しかも、いきなりお仕事をうけています。
さすが、本の企画……。
直塚くん、キミはだいぶ恵まれているのを知るといい。
(ただ、報酬が羨ましいだけ。そして労力を出さず高みの見物をする私)
相手の代表的な仕事を知っておくのは、「敬意の表し方」の基本。僕にも2冊ほど著作があるけれども、そのどちらも読んでこなかった取材者のことは、一生許さへん。
!?
は、はい。
そうですよね。もちろん知っていますよ。
取材準備という初期段階から、最終的に「誰に向けて書くのか」は意識すべし。それが、仕事では必須の「クライアントの要望に応える」ことに直結するんです。
取材相手の代表作・代表的な仕事は
必ずチェック。必要に応じて
SNSなどでの発信にも目を通す。
私は、取材の経験なんてないので
この文章を読んでいてもピンときませんでしたが、
書くことに携わっていると
こういう機会もあるのかもしれません。
「それは誰に向けての文ですか?」とメモメモ。
第3章 取材する
3限目は、相手に聞く時の注意点について教えてくれるようです。
「無礼に思われないこと」が大前提
普遍的に心がけるべきことは、究極的には「無礼に思われないこと」以外にない気がする。誠実な態度で、言葉で、「あなたを大切に思っています」っていう敬意を示すことが大事やね。
はい、田中先生。
きちんと挨拶します!
おっ、学生さんから質問が。
田中さん、取材の進め方なんですけど、ズバリ本題に入るべきですか?それとも何か雑談から始めたほうがいいんでしょうか?
いい質問やね。最初にちょっとした雑談をする、いわゆる「アイスブレーク」は必要だと思う。
最初は雑談をする。その後は、どんどん本題を進めていけばいいんですよね?
いや、違う。取材の心得その2、ときおり脱線すべし。脱線は「してはいけない」と思っている人も多いんやけど、時間的な制限があっても、いい脱線なら「すべき」なんです。
えっ?
心得その1が気になるって?
それは、ぜひ買って読んでみて下さい!
(って自分は、図書館で借りているのに!?
1はね、「取れ高」を気にするなって言っていました。)
こうして読んでいくと、
雑誌などの対談記事は作るの大変なんだなぁて、改めて思います。
取材する側に必要なテクニックをいろいろと教えてくれた田中先生。
「いい脱線」は相手との距離を縮めるのに有効。
でも、「目的地(聞きたいこと)」は忘れない。
時間をみて「脱線」から「本筋」に戻す。
次は、文字起こしにいきましょう。
第4章 書く
文字起こしについて
人生初の文字起こし、どんなことを心がけるべきですか?
まず、文字起こしには大きく次のふたつの方法があります。
①要点だけを文字に起こす
②発せられた一言一句をすべて――笑っているところや、「えーっと……」など言いよどんでいるところも逐一起こす
①のほうが効率的に思えるかもしれないけど、②がおすすめです。
あ、これ分かります。
以前オンラインサロンで講師同士の1時間の対談を文字起こししました。
その時、関西弁の講師さんのセリフをそのまま文字起こしをしたら、
読者の方からなんだかしゃべっている様子が思い浮かぶって好評でした。
あれかー!(一人で勝手に腑に落とす)
「心の結び目」を探し出す
感動のへその次は「心の結び目」か。
どうやら、ライターさんっていうのはこういう言い方好きなんですね。
私も、おもしろくて好きです。(ただ、すぐ忘れます)
まずやるべきことは、「心の結び目」を探し出すことなんです。会話って長―い糸みたいなものだけど、自分の琴線に触れたところや、お互いの気持ちが通ったところ、深い理解が生じたところに「結び目」ができるんや。それが「心の結び目」。
お互いの気持ちが通ったところ……
何だか運命の赤い糸みたいですね。

理想がないとうまくはなれない
「うまいラーメン屋」と「まずいラーメン屋」、一番の違いは何かわかるかな?
えっ?
運命の赤い糸にうっとりしていて時間を忘れていたら、
急にラーメンパンチが飛んできました。
350円のハンバーガーから、次はまずいラーメンですか?
一番の違いは、そりゃ「素材か作り方」でしょう?
本当の違いは、「店主が、うまいラーメンを食べたことがあるかどうか」。「理想のラーメン像」がなくては、技術を磨いても、うまいラーメンは作れません。ライターも同じや。
ああー、そうか。
要するに、うまい文章を読めと。
すごく文章が上手だ!っていう見本になる人、
理想の人を見つけろってことですね。
やっぱり運命の赤い糸の話だったのか。
(いや、上達するには書く作業が抜けている。)
文字起こしを読み返さなくても思い出せる
「心の結び目(感動ポイント)」を中心にして
構成しよう。
第5章 調べる
「通説」を鵜呑みにしない
「通説トラップ」は至るところに潜んでいます。堅めのサイトや文献でも、「といわれている」と断言を避けているものは多く見受けられる。この文言を見たら、「本当にそうなのかな?」と疑うクセをつけたほうがいい。
例えば、『人』という字は二人の人間が支え合っている。(本当に?)
例えば、「ブルータス、お前もか!」という言葉。(実際言った記録なし)
なるほど。
今まで深く考えていませんが世の中で何となく常識に
なっている事って多いですよね。
由来を調べてもよくわからんから、もういいかって。
クリスマスも実はキリストの誕生日じゃなかったりします。
それでも、みんなクリスマスをお祝いします。
サンタクロースの服も最初から赤かったのか?
コカ・コーラの影響で赤が定番になったとうのも本当か?
まぁ、広めたもん勝ちみたいなやつが通説になるのでしょう。
最近は、フェイクニュースも沢山ありますしね。
もう、真実はどこだ!?って感じです。
あ、そっか。
そうだとしても、プロのライターは調べておかないといけないんですね。
学生の直塚さんも恐々と質問しています。
も、もしかして、ぜんせん調べが進まず袋小路に入る可能性も……?
はい。可能性どころか、間違いなく一度はその状態に陥る時期があるでしょう。1週間も2週間も図書館で本を漁りまくったのに、なーんも新しい発見なかった!なんてこともザラです。
国立国会図書館に行ってみる
田中さんは、直塚くんに古い書籍を閲覧するなら国立国会図書館がいいとすすめました。今はデジタルアーカイブが充実しているから、そこで検索を。
!?
え、どこ?知らない。
東京にいない私には初耳です。
どこですかー?

「あったー!」っていうのが、一次資料に当たることの醍醐味やね。
現在、本の中では田中先生と直塚さんが「納豆と豆腐」についていろいろな資料を調べている所です。
そんな二人を放り出し、私は国立国会図書館に夢中です。
こんな所があったなんて。ちょっと行ってみたい。
探し求めていたくだりに出合えたときの感動は、
「一次資料」に当たる醍醐味。
第6章 依頼する
誰かの話を聞くことも「調べる」のうち
「調べる」プロセルはいったんおしまいにして、外に出よう。専門家の話を聞きに行こう。「調べる」とは、自分一人で調べることだけを意味しない。専門家の知見に触れるのも「調べる」のうちなんです。
先方への取材の申し込みから自分でやってもらいます。
ライターは、そういうところも一人でやらなくてはいけないんですね。
これは、ドキドキのシチュエーション。
ガンバレ。直塚さん。(そっと、応援しておく)
おぉ、ここで新たな登場人物が現れました。
この本の担当編集者の小倉碧さん、どうぞ。
突然失礼します。
日ごろ、著者の方に依頼書や企画書をお送りしている身として、心がけていることをお伝えします。
ここはね、もうねすごかった。
「大人の書き言葉」講座。
これは、大学教授相手でも怖くない、美しすぎる文章になっていました。
350円のハンバーガーには、あのクオリティを再現するのが難しいのです。
(美しい依頼文という2万円のフィレステーキを、遠くから見守る私)
誰かに会って話を聞くことも「調べる」のうち。
調べたことを踏まえて、
「自分が進みたい方向に」に合う取材先を選ぼう。
第7章 書き上げる
滑走路と設計図
順を追って考え、順を追って書き記していくことが「自分自身の理解への道のり」であり、結果として「人の気持ちを動かす文章」になるんです。要するに、「調べてみたら、こういうことがわかりました」ってズバッと言うだけでは読者の共感を得ることはできない。「人に読ませる文章」にならへんねん。
僕の考えでは、文章には必ず「滑走路」が必要なんです。
え、滑走路!?
滑走路から書き始めて、自分で自分をドライブさせる。筆を乗せ、最後まで書き切る。このプロセスを迷うことなく進めていくためには、「設計図」が必要なんです。
これは、きっと子どもをお出かけに連れていくのと同じでしょう。
まず、滑走路。エサとなる言葉がけで子どもの興味を引きます。
「○○ちゃん。今日はお天気がいいから公園に行こうか?」
(これは、子どもの機嫌がいい日です。滑走路は良好。)
もし雨で、滑走路がぬれていた場合、最後まで走り切れません。
「○○ちゃん。今日は雨だけどおでかけできるかな~?」
(これは、100%だめです。「イヤ!」で終了です。)
ところが!
「○○ちゃん。やったね。今日はあの黄色い長靴が履ける日だよ!」
(これがエサとなる言葉がけ。これでぬれた滑走路でも最後まで走れます)
こうして、外出というプロセスを最後まで親子一緒に達成でき……ま…
はい、ごめんなさい。
完全に滑走路から脱線して、きれいにコケました。
先生、続きをどうぞ。
滑走路には大きく分けて「ボケ路線」と「シェア路線」がある。そこから話していこう。
田中先生によりますと、
「ボケ路線」の滑走路は、うまく書かないと読者を置き去りにしてしまう。
「ボケ」で行くなら、最初ふざけ倒して最後に素晴らしさを熱く語ること。
「シェア路線」の滑走路は、「読者と問題意識を共有する」ということ。
「シェア」で行くなら、読者を話に付き合わせて最後まで一緒にいくこと。
らしいです。
私は、350円のハンバーガーなので、きっと「ボケ」を地で行く人です。
ところが、先ほどの文では最後に不時着してしまった気がします。
設計図を書く際に意識してほしいのは最終パートをどうするか、つまり「滑走路から飛び立った文章を、どう着地させるか」です。
!?
私の飛行機、きれいに不時着してしまいました……。
やっぱり、子どもとお出かけのシチュエーションが頭に浮かんでしまい、
それをバカ正直に書いたから……。
せっかく長い時間この教室で学んできたのに、悔やまれます。
(もはや、7限目の補習授業がつらいだけ)
「素直に書くこと」と「正直に書くこと」は違う
「こんな愚かなこと、俺は思ったことないけどね」っていう姿勢が何となく透けて見えてるねん。でも、依頼を受けて、調べて書くっていうのは、そういうことじゃない。どんなことでも、「自分事」として世の中と共有する。「俺もそう思ったし、みんなもそう思ってるでしょ」を前提にしないと、そこから先、どこにも旅に行けないんです。
あぁ――。耳が痛い。
これって、逃げるな!ってことですよね。
無意識に偉そうにしている自分に気づけってことですね。
(あぁ、この前、夫に怒られたわ。
自分だけいろいろ本読んでて、情報知っていて、ペラペラ話すと
そんなこともあなた知らないでしょ?的な態度に聞こえるって)
教えたことあるっていう職業病なのー。許して―。
はい、傾聴。
「僕もそう思ったことがあるし、皆さんもそうですよね」って書くのは嘘じゃないかって。
それは、よくわかる。君は、この仮題との自分なりの向き合い方を「正直に書いた」わけだ。でも、「素直に書くこと」と「正直に書くこと」は違うよ。
「正直」は自分に意識が向いており、
嘘のない自分を守る「バカ正直」な状態。
「素直」は自分よりも社会に意識が向いていて
問題共有ができる状態。
ライターたるもの、一度依頼を引き受けた以上は、
後から「そもそもテーマがおもしろくないから、
おもしろく書けない」などとふてくされてはいけない。
キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン。
授業終了です。
最後は駆け足になっていますが、もうお時間です。
みなさん、お疲れさまでした。
ここまで読んでくれたあなたも、
お付き合い頂きありがとうございました。
ひとえに、この本に携わった皆様のおかげです。
楽しい本紹介ならびに、気づきの旅ができました。
まとめ
それでは、これまでの7時間を振り返っていきましょう。
①「自分語り」の多い文章はうるさく、寒い。
これは、350円のハンバーガー。
②取材相手の代表作・代表的な仕事は必ずチェック。
実は、この本を書いたプロのライターは福島結実子さん。
この本は「チーム」で作ってあるから頭が下がる。
③「いい脱線」は相手との距離を縮めるのに有効。時間をみて「本筋」に。
雑談から話に花が咲くこともあります。それが元でよい記事になったり。
④文字起こしは「心の結び目(感動ポイント)」を中心に構成しよう。
音声の対談の中で、あなたの運命の赤い糸をつかむのです。
⑤探し求めたものに出合えたときの感動は「一次資料」に当たる醍醐味。
そうだ!国立国会図書館に行こう!
⑥人に会って話を聞くのも「調べる」こと。
そうだ!あの人に会いに行こう!(アポ取りドキドキ。無礼になるな)
⑦プロのライターなら、テーマが嫌でもふてくされてはいけない。
だって、大人だから。ボケすぎ注意。素直にいこう。
今回、私は学生の直塚さんの方に感情移入をして読みましたが、
実はこの本先生側の視点で読み直すと、また新たな発見がありそうです。
田中さんが、学生1人に対してこんなに丁寧に時間をかけて教えを言語化している本というのは、教える側の視点として参考になります。
文字で書いてあるものを見ると、
「あっ、こういう場合こっちの言い方の方がこの子には響くかもしれない」と新たに気づきもあるはずです。
ここまで書いても、たった8200文字。
あの本には、もっとたくさんの生きた教えが詰まっています。
私がピックアップしたものでは全然足りません。
ということで、ぜひこの本をお手にとってご覧くださいませ。
ついでに、下のハート♡ボタンを押して下さると嬉しいです♪
ありがとうございました。