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言葉は嘘をつく。


小学校の宿題で

うちの子の担任は、
2学期から新たな宿題を出しました。
その名も「成長ノート」。

小学校も教育のあり方を迷走しています。
子どもたちの自主性”を大事に。

そんな事を言われても、
国語、算数、理科、社会、
家庭科、体育、音楽、書道、
最近追加された英語、総合(タブレット使用)。
これらの時間割が決まっていて
担任はすべてを教えなくてはいけません。

いろいろ改革があってから
部活は外部に手放したけれど、
そもそも自由な時間は少ない現状で
子どもの自主性って言われても……。

きっと、学校側も考えたのでしょう。
5㎜方眼のノートを用意させて
「成長ノート」なるものを宿題に出すことで
子どもたちの自主性を
伸ばしてやろうとしたのでしょう。

この本は、私が図書館で借りてみて読んだもの。
きっと、こういう理想の姿を先生は期待して
子どもたちの自主性を伸ばしたかったのでしょう。
要するに、自分で学習してね♡って。

こういうのは、自主性がすでに備わっている人、
それができる人には、ぴったりなのです。
自分でしっかり調べて
見開き2ページに、まとめて書くなんて。

そんな、心意気を一緒に分かち合おうと
我が家も親子で取り組もうとしましたよ。
(だって、一人じゃムリだったから……)

でもね、
自主性なんてよくわからなかった我が子は、
そもそも調べたいことが思いつかない。」と。

〝自主性”以前のお話でした。
(まぁね、宿題の時点で自主的にはなれまい)

次は○○を調べてみたいです

自主性を育てたいはずなのに、
いきなりシステム的に自主性の皆無な
「宿題」からのスタート。

いきなり詰んでいる問題にぶち当たります。
これは、いけない。

毎週、毎週「何調べよう?」と質問する息子に
(いい加減自分で考えろと)イライラした母は
甘いものでストレス解消し思いにふけりました。

そうだ!
迷いを消そう。と。

彼は、
そもそも調べたいことが思いつかない。
だったら、
調べたいことを先に集めて
「何調べよう?」問題を先につぶしておこうと。

母は、この理論をホワイトボードで
必死に息子に力説。しかし、
どうやら難しすぎたらしくぽかんとして、
「頭がぴよぴよする」とおっしゃるので、
なるほど、力説がいけなかったと反省しました。

で、結局
くじびきを作ります。

そう、「何調べよう?」を迷うんだから
迷わないように、くじ引きで決めればいい。
2学期から3学期まで毎週宿題があるとして、
とりあえず40個ぐらいネタを出しておけば
安心。
そのネタの方に今から自主性を投入します。

「あなたは、どんなことに興味がありますか?」
この質問に最初は答えられない息子。
でも、いろいろ例をあげていくと、
どうやらモノの仕組みには興味がある様子。
だったら、これなら仕組みを調べたくなる
身近なモノをピックアップします。

最初は消しゴム・鉛筆など身近な文具、
ダンボール・テレビ・机などの身近な道具たち。
生き物系はあんまり興味がないらしく、
とにかく物質めいたものを挙げるので、
それをどんどん紙に書いてもらいました。
ネタが尽き、天候も含めて40個くじを作成。

これは、効果絶大。毎週
「おかあさん、何調べるといいと思う?」
と聞かれなくなりました°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
〝自主性”はここにあり。

もう、嘘はつかなくていいと思う

とはいうものの、
「モノ」について調べるだけなので、
ちょっとネットで調べてそれを書き写すだけ。
そんなノートはワンパターンになりがち。

最初は楽しくやっていて見せてくれたけど、
最近になってきて、くじびきをして
これを書けばいいだろっていう飽きも見られます。
しかも、最後の感想を書くところには
「次は○○を調べたいと思います。」
と必ず締めてありその○○は一生調べない模様。

母はそれを見て「宿題」の自主性の限界を感じました。
そして、そういうワンパターンの締め言葉に
終わりを告げてあげました。

もうさ、この○○を調べたいと思いますって
書かなくていいと思うよ。だって、嘘でしょ?と。

「うん。わかった。」と息子がいいました。

息子もわかっています。
あの言葉は、先生に向けたとりあえずやりました
アピールだって事は。
でも、それしか出てこない。
だって、本当に自分でやりたい事じゃないから。

ゲームだったら4時間ぐらい平気でやるのにね。

さぁ、また調理実習の課題でもいれてみようかな。
成長ノートに何回が登場した調理実習の回。
ハンバーグ、オムライスの次は餃子かな。
息子は何を作りたいかな。たまには、
お父さんとチャーハンでもつくるといい。
未来は、男も料理ができて当たり前なのだ。
なぁんて、大人の私が小学生の「宿題」を
考えます。


次は、自主的に宿題をする子どもについて調べてみたいと思います。


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