非常時に障害児者を取り残さないために
2024年お正月。
お屠蘇気分が一気に飛んでしまうようなニュースが入ってきました。
被災された方のご無事と、必要なものごとが行き届いて1日も早く心穏やかに過ごせる日がくることをお祈りしております。
これまでにも災害やトラブルが起こった非常時に、障害を持っている方が置いてけぼりになるのを見聞きしてきました。
いつもと状況が違う。
いつも会っていた人が来ない。
いつも行っていた場所に行けない。
周囲はバタバタしていて、話も聞けない。
困りごとを抱えていても、言葉で表現できないため放っておかれたり、イラついて物に当たってしまったり……
普段よりも気遣いやケアが必要なのに、誰もかまってくれない。
自分で意思を伝えるのが難しい場合、言わないから無かったことになるのはおそろしいことだと思います。
非常時には大人もまわりも余裕がないかもしれません。
でも、子どもだから障害を持っているからと蚊帳の外におかず、どうか本人がわかるように見通しを伝え、あたたかい見守りをお願いします。
本日は、非常時に役立つサイトやグッズをご紹介します。
どうかお困りの方や支援者の方に情報が届きますように。
災害時障害者のためのサイト
障害別・災害別の対応などが紹介されています(運営:NHK)
https://www.nhk.or.jp/heart-net/saigai/
非常時のコミュニケーションツール
非常時のコミュニケーションツールとして、「おめめどうのコミュメモ」が重宝したと東日本大震災の支援者の方よりお話を伺いました。
震災で停電した時、意思を伝えるのに使っていたタブレット等も使えなくなり困っていたところ、コミュメモの用紙にペンで書き、障害者や高齢者ともスムーズにやりとりができたそうです。
私もおめめどうの「巻物カレンダー」を個人的に愛用しています。
スケジュールで見通しが把握できると、子ども達も安心して過ごせるはず。
合理的配慮と、本人の意思決定を大切にした支援が行われることを願っています。
災害用コミュニケーションボード
イラストと多言語で書かれていて、指差しでも意思確認ができるボードです。(作成:大府市)
支援者向け・子どもの心のケアの手引き
日本児童青年精神医学会
「災害時における子どものこころのケアの手引きとリーフレット」
災害時の障害者の状況を伝えた映画「星に語りて」
障害者が消えたーー
311、東日本大震災。
障害のある人と支援者の物語。
被災時に障害者がどんな風に過ごしていたのか。
どんな対応だったのか。
当事者も出演したこの映画で、当時の様子をうかがい知ることができます。
能登半島地震で被災された皆さん。
障害を持つ人も持たない人も、1日も早く日常に戻って心穏やかに過ごすことができることをお祈り申し上げます。