眼精疲労は現代病?VDT症状と対策について
先日、視力測定の再検査のため、子どもに付き添い眼科を受診しました。
タブレットで絵を描くことが多いので、眼精疲労になっているそうです。
若いのに眼精疲労?と思いましたが、スマホやパソコンを使うことが増えたので、10代以下でも目が疲れている子が増えているそうです。
◆疲れ目の症状
疲れ目の症状は人によってさまざまですが、下記のようなものがあります。
・目がショボショボする
・目が痛い・重い
・充血する
・目がかすむ
・ドライアイ(目が乾く)
・まぶたがピクピクする
・まばたきが増える
これらのような目の不快な感じを、疲れ目=眼精疲労と呼びます。
◆年々増えるドライアイ
ドライアイとは、涙の分泌量が不足して、眼球の表面が乾いて痛みや充血が起こる症状です。スマートフォンの利用が増えるにつれ、ドライアイの症状を訴える方も増えてきました。
大人だけでなく子どもにも増えているドライアイは、スマホなどの画面を凝視することでまばたきが減り、その結果発症します。
ドライアイは「乾燥性角結膜炎」とも言います。
涙の分泌量の減少や涙の質の低下を引き起こす疾患で、目の不快感や視機能の異常が生じ、目の表面に傷を伴うこともあります。
ドライアイは目の問題だけでなく、肩こりや腰痛・だるさなど身体にも影響してきます。
ドライアイなどVDT症候群を予防するためにも、スマホやパソコンの長時間の連続使用は避けるようにしましょう。
◆VDT症候群について
パソコンや携帯、テレビなどのディスプレイ画面のことを、VDT(Visual DisplayTerminalの略)といいます。
VDT作業を長時間続けると眼精疲労になりやすく、VDT症候群とも呼ばれています。
VDFの主な症状
①眼症状(眼精疲労・ドライアイ等)
②筋骨格系(腰痛・肩こり・頚肩腕症候群、手根幹症候群等)
③精神症状(イライラ・不眠等)
VDT作業自体は作業環境を整えて正しく行えば、健康障害を起こすものではありません。
長時間の連続作業や好ましくない作業環境(作業空間や機器配置等)が健康障害を起こす原因となります。
◆VDT対策
①適正な作業時間を守る
・連続作業時間が60分を超えないようにする
・次の作業時間との間に10~15分の作業休止時間をとる
・VDT連続作業時間内に1~2分程度の小休止を適度にとる
②正しい作業姿勢を取る
・イスに深く腰かけ、背もたれを十分あてる
・足元のスペースを確保する
・足の裏全体が床に接するように
・画面の上端が、眼よりやや下(角度10度で見下ろす感じ)に
・肘の角度は、90度〜それ以上に
・画面と眼の距離は、40cm以上離す
③適切な作業環境を整える
・画面に照明器具や窓などが映りこまないようにする
・明るい窓には、ブラインドやカーテンをつける
・画面・書類・キーボード面の明るさと、周囲の明るさとの差を小さくする。
・画面上は500ルクス以下、眩しいと感じない明るさにする
・キーボードは画面から分離しているのが望ましい
・机の上には前腕が置けるスペースがあるのが望ましい
・作業休止時間・休憩時間には体操・ストレッチを行うようにする
・視力矯正が必要な際は、メガネ使用が望ましい
・コンタクトレンズを使用する際は、ソフトよりハードが望ましい
・定期的な目薬の点眼が望ましい
・乾燥する時期には、加湿器等の使用が望ましい
◆ドライアイの改善方法
①まばたきをする
ドライアイを予防するために、意識的にまばたきをするようにしましょう。
時々、ぎゅっと目をつぶるのもドライアイの予防になります。
②温める
ホットアイマスクや温めたタオルを、つぶった目の上に乗せ温めましょう。
③遠近両用のメガネやコンタクトを
目の疲れを軽減するためにも、画面など近くを見る際に適したメガネを使用するようにしましょう。
④目薬を使う
ドライアイに効く市販の目薬は、涙液のバランスを整える下記の成分が入っているものが有効です。
塩化ナトリウム・塩化カリウム・塩化カルシウム水和物・コンドロイチン硫酸エステルナトリウム・パンテノール・ヒアルロン酸Naなど。
⑤抗酸化作用がある食材を摂取する
抗酸化作用のある食べ物は目の疲れを取り、涙の質を良くします。
・青魚に豊富なDHA、EPA
・鮭のピンク色の色素のアスタキサンチン
・クチナシやサフランの黄色い色素のクロセチン
これらの食材がドライアイにも有効だと考えられています。DHAなどはサプリメントもありますので、意識して摂取するようにしましょう。
以上、年々増えている疲れ目やドライアイmVDT症候群などについてご紹介しました。
日々酷使する目を大切にするため、意識して休み、環境の改善方法に取り組んでみましょう。
何をやってもVDT症状が落ち着かない場合は、眼科に相談するのをオススメします。