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【代表理事の独り言】教育場面でのその優しさは相手の為なのか?自分の為なのか?

相手への「優しさ」はとっても大事だと思うが、教育的な側面では、その「優しさ」が相手の為になっているのかを常に問い続けなくてはならない。

でも、「優しく」されれば、相手は嫌な気持ちにはならないので、距離は近くなり、相手も友達のように接してくるかもしれない。そして、それは、優しくした自分自身も満たされた気持ちになるかもしれない。

でも、それは時に「自分自身も満たされた気持ち」と引き換えに、相手の学びや成長の機会を奪っている事もありそうだ。

Zone of Proximal Development(ZPD)という概念がある。

「大人の指導のもとで、援助のもとで可能な問題解決の水準と自主的活動において可能な問題解決の水準とのあいだのくいちがいが、子どもの発達の最近接領域を規程します。」

「発達の最近接領域」の理論―教授・学習過程における子どもの発達  より

この理論を元にすると、関わる大人が不必要に「優しさ」を発揮し続けてしまうと、その子自身の「ZPD」の理解が進みずらく、大人がどのように適切な指導や支援をすればよいのか見えてこなくなる。

このような相手のZPDに対しての大人の適切な指導や支援は「足場かけ」と呼ばれているが、その名の通り、その子にとって「足場」でなくてはならない。もろい足場を作り続けても、作っては壊れの繰り返しになってしまう。。。

「優しいけど、厳しい」そんな、教育場面も時に大切だと思う。

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