いまという時間を楽しむーきょうもいい日ー
先日、夕陽の撮影に娘と行き、
30分ぐらい、陽が沈むのを見ていました。
波音と、遠くに聞こえる飛行機の音。
このあと花火があがることを知り、桃色から濃紺の夜になり、
星が煌めきはじめ、漆黒の闇夜になる準備が始まるまで、
そんなたそかれ時を黙って2時間も、海のさざ波と共に過ごしました。
マーガレット・ワイズ・ブラウンに”おと”をたのしむ絵本があるんですが、
わたしはその本を思い出してました。
自然な音って、けして静かじゃないんですよね。
波の音もびっくりするぐらい大きいし、ずいぶん遠くを飛んでいる飛行機の音も、船の汽笛も、鳥の鳴き声、車の音。
でも、どれも心地いい。
しずかで気持ちがいい。
久しぶりに、海風にふれた時間でした。
なんにも考えずに、携帯も観ずに過ごす、最近の一番の贅沢でした。
いきつけの本屋さんで、ふと目にはいった本。
最近大人向けの絵本が多いし、でもまさかここにそんな本を売るかなと
おもいつつ手にとったときに、写真にもある帯に注目しました。
この落合恵子さんと阿川佐和子さんの推薦文で、この本は違うかも、
と本を開いたのがこの出会いのきっかけです。
ひだまり舎さんは、2018年8月6日に、いのち、平和、幸せを伝えたくて
立ち上げた出版社さんだそうです。
きょうもいいひ
そこには、隣に住んでそうなうさぎさんとハリネズミさん。
なんでもない日がな一日の切り取った一コマが4つの話になっています。
けど、思い返してみてください。
わたしたちも日がな一日、大スクープのような日は少ないですが、
なにかしら、小さな”なにか”が起こったり、思いついたり考えたりします。
振り返ると、なんでもない”ふつう”の一日こそ、かけがえないものだと
思うことはないですか?
もし、忘れていたら、大人は思い出し、子どもたちは、日がな一日に
起こる、子どもとっては小さくない”なにか”に出会った時に、どう過
ごすのか?を教えてくれます。
気づくと深呼吸をしている自分がいます。
”忙しさ”はなにが原因で忙しいか考えてみませんか?
でもね、最近忙しいのは、大人だけじゃありません。
子どもが、それも乳幼児もすごく忙しい子は忙しい。
乳幼児を持つお母さんは、お乳をあげて、おむつをかえて、
散歩をして、あやして、ねかしつけて、ごはんあげて。
そうじゃない以外の忙しさも感じているのだとしたら、
もし、それが早期教育が原因だとしたら、
ちょっと考えてみませんか。
5人子育てしてきて、まだ一番下は14歳でこれからですが、
そのうち4人は大学生になりました。
のびのびと遊べる年齢で遊ぶのがいちばん大事、
と子どもたちの成長を見て実感しています。
体を使っておもいきりかけめぐる。
自然のなかで遊ぶ。
知識を埋め込むことはいつだってできるから、
その時、そのときの年齢で楽しめる”いま”できる、その年齢らしい
遊びをとことんすることが一番その子にとって必要なことだと思います。
大人がしてはもらったら困ることを、させないようにさせないように
部屋や、持ち物を整えすぎるのもどうかなと心配しています。
子どもには模倣の力があって、なんでも真似てみたいと思う気持ちが
泉のように湧き出てくるもの。
真似るの語源は学ぶなんです。
真似て学んでいく、模倣をしながら成長するのが子ども。
その多くは、ちょっとまって!というものもあります。(笑)
危険なものはさておいておいて、
なんでも事前に避けすぎるのも、その子の気持ちの消化はうまくいかず
未消化で終わる方がよっぽど、後から面倒です。
まずは、今の忙しさ、本当に必要か考えなおしてみてください。
子どもが小さかった時、色々なものを見せたくて、あちこち行くのがいいのかと
そう思ってた時に、見透かされたように先生から言われました。
「子どもは、目の前の庭でも、近くの公園でも、毎日おなじ道の散歩でも
満足をしています。あちこち行く必要はありませんよ。
行きたいのは大人の気持ちです。」
大人よりも子どもはいろいろな小さなことをよーく見ます。
毎日おなじところでも、彼らは毎日、違う発見をして、
いつも新鮮な驚きを見せます。
そして、実は子どもの方が親のわたしたちよりはるかに多くのことを
知っています。小さなうちはとくに、そのことをわたしたちに、
ちいさな手と足と目で、教えてくれています。
わたしは子どもと見る風景の kodomiru, で活動をしていますが、
子どもと同じ目線で、同じものを見て、感じることが大切。
その意味を込めて、”コドミル”と名づけました。
忙しくする必要も、乳幼児から字を覚えたり、パソコンも
学ぶことを急がなくても、その年齢が来たら、海綿が水を吸うように
あっ!という間に、使えるようになるし覚えます。
だから、どうぞ今を楽しんでくださいね。
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