【レポート】本屋大賞2024授賞式。「超発掘本」に『プラスティック』が選出されました!
4月10日(水)、明治記念館にて行われた本屋大賞2024の授賞式に行ってきました。※上の画像は講談社読書部のinstagramより
すでに報道されているとおり、今回の大賞は、滋賀県大津市を舞台に、主人公・成瀬あかりのさまざまなチャレンジを描いた、宮島未奈さんの『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社)が受賞されました。おめでとうございます!
記事内にある宮島さんのコメントを読んで、自分が最後に明るく楽しい話を読んだのはいつだっただろうかと考えこんでしまいました。『成瀬は天下を取りにいく』、読んでみたいと思います!
なお、翻訳小説部門では『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』ファン・ボルム(著)牧野美加(訳)(集英社)が第1位として、発掘部門では『プラスティック』井上夢人(著)(講談社文庫)が「超発掘本!」として発表されました!
ここで授賞式の雰囲気をお伝えしたく、一緒に会場に行った宣伝統括部のメンバーのコメントをご紹介させていただきます。
Aさん
「宮島さんの明るい雰囲気が印象的でした。私が思う作家さんのイメージとはいい意味で違うというか。こういう陽キャな方が明るい物語を書いているんだ!って」
Bさん
「ノミネート作品は半分以上読んでいたので、どれが受賞するか楽しみでした。スタッフの方々が『成瀬は天下を取りにいく』のTシャツを着て喜んでいる姿には胸が熱くなりました! 本当に書店員の方々に支えられている賞なんだなって感じることができました」
Cさん
「『プラスティック』を推薦された、ページ薬局の尼子さんのお話が上手で惹き込まれてしまいました。『プラスティック』を読んでみたくなりました」
Cさんのコメントを読んで、書店員の投票だけで選ばれる賞なのに薬局? と思われるかもしれません。私もはじめは尼子さんが「薬剤師である私がこの場に立つことになるとは夢にも思いませんでした」と冒頭で仰っていたことから、「書店員に転職されたのかな? でもなぜいまだに所属が薬局なんだろう?」と混乱しつつも、いつのまにか尼子さんのお話に惹き込まれていました。
式が終わり会社に戻ってググったところ、ページ薬局さんは薬局でありながら薬が出るまでのあいだに本が買うことができるハイブリッドな書店であることがわかりました。
つまり尼子さんは薬剤師でありながら書店員でもあったのです。尼子さんも書店員としての仕事を始めてからたくさん本を読むようになり本を好きになったそうです。最近読書が好きになった尼子さんが、30年ほど前に出版された『プラスティック』を推薦する。本というメディアが時代を超えて伝わる、いいエピソードだなと思いました。
なお、ページ薬局さんでは処方箋がなくても入店して本を買うことができるそうですので、お近くの方は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
本屋大賞公式ページでは授賞式の様子が公開されています。【発掘部門】は55分45秒から。尼子さんが語られる『プラスティック』の3つのオススメポイント聴いたら、きっと『プラスティック』を読みたくなると思います!