12: 逃げられない国の住人たち C
社会人編(組織の絆)
——Cさんは中間管理職の40代男性
〇天性の運動能力と人当たりの良さの持ち主で、Cさんは、中高時代はバレーボール部のキャプテンをつとめ、全国大会でも好成績をおさめ、運動推薦で有名大学に入学しました。
大学時代、オリンピック候補強化合宿に出るほどの実力でしたが、ケガを契機に第一線を退きました。それでもCさんは、マネージャーとしてバレーボール部を支え、部活から逃げ去ることはありませんでした。
〇挫折にもめげずに立ち向かうCさんの姿が高く評価され、国内一流企業につとめる部活OBからラブコールがあり、誘われるがままに就職しました。
職場では仕事能力の高さと人望の厚さが奏功し、エリート街道まっしぐら。30代後半には部長に昇進し、いまでは社長のお気に入りで、社内でも社外でも信頼される存在になっています。
〇そんな絵に描いたような道を人生を歩むCさんですが、40代になり、ふと虚しくなることが増え、「自分って一体何をしているんだろう」との思いがよぎることもありながらも、いまも会社の戦力として走り続けています。
――なぜCさんは、どこからも逃げずに戦士として走り続けているのでしょう。
――Cさんは、そもそも逃げたいという思いを抱いたことがあるのでしょうか?
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