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IMAXで3度味わった、映画「沈黙の艦隊」の魅力

一気に秋が深まってきて、北国は朝晩寒くなってきました。
でも、こんなのはまだまだ序の口。
短くて儚い北国の秋を過ごしています。
本州と違って、金木犀の咲かない秋は何とも寂しいものです・・・。

さて、映画好きな筆者は映画「沈黙の艦隊」にどハマりしてしまい、公開3週目までに3回IMAXで鑑賞しています。
IMAXで見ているのは、やはりそれだけ良い環境で、迫力ある映像を体験したいからに尽きます。
IMAXでの上映期間は、通常の上映期間よりも短いので、まだの方はぜひ!
という思いで、3回見た感想を徒然なるままに書きつくれば。


1回目:純粋に圧巻の映像体験に驚く

1回目の鑑賞での感想は、既に以下のnoteで書いた通りです。

原作は読まず、純粋に「大沢たかおさんが企画までやった作品ならまず間違いないだろうし、何より凄そうな映画だから」という理由で鑑賞しました。
それ以外の前情報をあまり入れなかったということもありますが、とにかく映像が凄い上に緊迫した海中戦が繰り広げられるので、緊張しっぱなしの2時間でした。

そして、ど直球に国防を問うシリアスな内容。
たかが半径5キロのこの海域に、 私は世界の現実を詰め込んだ
という海江田の言葉に震えずにはいられませんでした。
これ以上ないほどわかりやすく、「核抑止力とは何なのか」を示して見せてしまうのですから。

エンディングロールが流れた時には、「ああ、終わってしまった・・・」という一抹の寂しさ。
兎にも角にも続きが気になるため、速攻で原作漫画の購入を決意した帰り道。


2回目:自衛隊の皆さんの本気に驚く

「IMAX上映回がある今のうちに、もう一度あの映像体験を!」との思いで、
公開2週目にして2度目のIMAXへ。
その日はたまたま、なんと本物の海上自衛隊の皆さんが「沈黙の艦隊」プロモーションのためにブースを作っていたのでした。

自衛隊札幌地方協力本部の皆様による「沈黙の艦隊」プロモーションブース。

海上自衛隊の皆さんは本当に親切な方ばかり。
海上自衛隊の説明をわかりやすくしていただいたり、映画に登場するものと同じ制服の試着体験をさせていただいたりました。
もちろん、海上自衛隊そのものの宣伝も抜かりなく。
特に、海江田艦長の制服試着体験までできるのは、ファンにとってたまらない体験ですね。

このたくさんついているカラフルなバッジ?の意味も教えてもらえました。
(出典:自衛隊札幌地方協力本部の皆様の資料より)
海江田艦長(海将補)と同じ制服の試着体験ができました。

これほどまでに自衛隊の皆さんの全面協力を受けて作った映画なのか・・・という感慨深さとともに2回目を鑑賞。
記念章の説明も受けたので、劇中に登場する自衛官の階級を理解しながら映画を鑑賞できました。
そして、本物の潜水艦にGo Proをつけたというだけあって、潜水艦がまさに潜航する映像は今までに見たことのないものです。
そんな迫力の映像と、ど直球に現状を突きつけてくる骨太な内容の作品は、今までの邦画ではありません。

3回目:原作の凄さに驚き、それを映画化したことに再度驚く

さて、映画を見て続きがどうしても気になり、購入した原作全巻
これが実に迫力満点で、スリリングで、とても面白い!
そして今や対岸の火事とは思えない、緊迫した国際情勢をギリギリまで描いている。
30年前にこんな凄い漫画があったのか…。

原作もとにかく面白い!このデラックス版だと全16巻完結です。

すぐにまた映画が観たくなって、公開3週目に3回目のIMAX行きが決定しました。
原作を読んでからだと「よくこれを映画化したなあ」という感慨深さしかありません。
映像化という意味でも、国際情勢に触れるある意味タブーという意味でも。

でも、CGやVFXなどの技術的にも、
そして国民が国防について考えなければいけない転換期に来ているという意味でも、
30年経った今だからこそ映画化されるべき作品だったのかもしれないと思えます。

これは、リアルタイムでファンだった方にとってたまらないに違いありません。何せ、原作の大事なところはほぼ忠実に映像化しているのですから。
3回目の鑑賞でも、原作を読んでからだとまたさまざまな気づきがあり、全く飽きることなく2時間満喫できたのでした。


まとめ

30年前から愛されている、かわぐちかいじさんによる骨太な原作と、
映像化不可能を可能に変えてしまう、大沢たかおさんの熱意と、
防衛省・海上自衛隊の全面協力による迫力の映像と、
Amazonが手掛け、妥協を許さない制作陣の本気と。

映画は、虚構を楽しみながら、現実を考えるきっかけをくれる最高のエンタメだと、筆者は思っています。
沈黙の艦隊は、避けては通れない厳しい現実をテーマに据える一方で、存分にワクワクさせてくれる、まさにそんな作品でした。
日本もこのスケールの映画を撮れるんだということに、一映画ファンとして感動してしまいました。
映画館のための、壮大な序章。
続編を熱望せずにはいられません。

万が一にも、「序章に過ぎない」という理由で、不当に低い評価を受けるべき作品では決してありません。
この挑戦の芽が育てば、日本の映画は益々の発展を遂げていく
一映画好きには、そう思える映画だったのでした。

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