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史上最高額のワインは史上最高の味!

本日のワインは史上最高額!

といっても『僕史上』最高なだけであって、うん十万とかではありません。小売価格でアンダー1万円です。

ワインの値段はピンキリですが、ナチュールは長期保存して値段が吊り上がるようなものでもないので、親しみがわきやすい。気がします。

さて本日のワイン、Merlo Grigio/Pantom のご紹介です。

まずこのキュベ名『Merlo Grigio』。イタリア語をgoogle翻訳にかけると、『灰色ツグミ』。これだけだとなんのことやら?なんですが、このワインには メルロー/Merlot と ピノ・グリージョ/Pinot Grigio が使われているのです。つまり、セパージュの葡萄名をもじってネーミングされているわけです。洒落てますね。流石イタリアーノ。(ちなみにピノ・グリージョ=ピノ・グリです。イタリアではグリージョと呼びます。)

そして今回のワイナリー名は『Pantom』。これも洒落になってます。お察しの通り英語の幽霊=Phantomをもじってますね。そもそもなぜこの史上最高額という(僕の中では)高額なワインを購入したかというと、この幽霊ワイナリーに惹かれてしまったからです。

2018年、葡萄の大不作によりワイン造りができなかったイタリアナチュール界の雄、パーネヴィーノ/Panevino のジャンフランコ・マンカ/Gianfranco Manca。そんな彼に救いの手を差し伸べたのは、オーストラリアナチュール界の先駆者にして代表的生産者、ルーシー・マルゴー/Lusy Margaux のアントン・ファン・クロッパー/Anton van Klopper とトム・ショブルック/Tom Shobbook でした。そうしてジャンフランコはオーストラリアに渡り、ワインを造りました。そうこれはこの年限りの(多分)まるで幽霊のように消えてしまうワイナリーなのです。それでこのワイナリー名になるわけです。Panevino+Anton+Tom =Pantom。イタリア人ておしゃれですよね。このセンス、羨ましい。

ここまで中身の紹介をしたので、このエチケットも紹介せねばなりません。白い幽霊がワインボトルの上に留まっています。ただこの幽霊、よく見ると足も尻尾もあって、黄色いくちばしがはみ出してます。

もうお分かりですね?灰色ツグミが幽霊に扮しているんです。もう洒落っ気茶目っ気たっぷりのワインなんです。もう最高ですね。

実は三回くらい買うの躊躇って、いざ引っ越す!となったタイミングを言い訳に買っちゃいました。いやホントこんな値段のワイン、普段よう買いませんよ。

さて外見の情報しか書いてませんので、味の方も少し。透明感の弱い柔らかなルビー色で、黒葡萄のメルローと、白葡萄のピノ・グリージョという異色の組み合わせの赤ワインです。しかしそこは幽霊トリオ、素晴らしい飲み心地でした。ビロードのような滑らかな舌触り、メルローの力強いタンニンと葡萄果実の華やかさの調和が最高級で、甘味と酸味のバランスがベリー系の果物以上に整っているような、要するに超絶美味かったです。題名に偽りなく、史上最高の味わいでした。

抜栓二日目以降も味わいは落ちるどころか熟成感まで出てきちゃう、最高かよ。大事に飲もうとしたのに、3日もちませんでした。

今回は一本のワインを深くご紹介してみました。まぁそれだけ自分にとって印象深いワインだったということでしょうか。noteの書き方も試行錯誤しまくり、暗中模索の五里霧中で、それでも続けていこうという年初の目標でございます。

さーて、次のワイン開けようかな。ではまた。。。

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