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5歳で元素にハマった子は、世界を変えなきゃいけないの?って話

子どもの頃、私はよく父にこう言われました。
「お前は自衛隊の看護婦(師)になれ。」

私がいつも家庭の医学を眺め、
キラキラと目を輝かせる子どもだったからかもしれませんね。

どうも、この世の全てのイレギュラーを生きるふたです。ユニークな9歳長男、2歳次男を育てています。

あなたには子どもの頃、なりたいものはありましたか?
誰かに何かになれと言われたことはありますか?

大学くらいは行きなさい。
国家資格を何かとりなさい。
自衛隊の看護婦(師)になりなさい。
そしてしっかりキャリアを築きなさい。

私はたくさん親から期待されてきたんだなと思う一方、
そのどれにも叛いたという事実を
未だに後ろめたく感じています。

「私は父の言いつけを守らなかった。守れなかった。悪い子だ。努力できなかった。」

という後ろめたさを、
40歳を過ぎた今でも、どこかに湛えている気がします。

(大学には大人になってから自費で行きましたが)


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おじいちゃんがなったもの

いつだったか子どもたちと帰省した折、
父が長男に言いました。

「なぁ、長男くんは大人になったら何になるんや?科学者か?研究者か?お前はかしこいでなぁ。」

長男が国旗や科学や宇宙、エジプトや西洋美術に魅せられていた時期でした。
父は大層、彼を面白がっていました。

ですがその言葉を聞き、
私のどこか奥の方がザワついたのを感じました。

長男は何かにならなければならないのでしょうか?
私は親として彼に、
プレッシャーをかけなければならないのでしょうか?

5歳で元素周期表を暗記した彼は、
科学者や研究者以外になってはいけないのでしょうか?

私は父にこういいました。
「おじいちゃんは何になったの?」

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