現代人が過度なおもてなしの代わりに求めているサービスとは
最高のおもてなしと聞くと、どんな企業やサービスを思い出すでしょうか。
私はまっさきに、日本の航空会社を思い浮かべます。
CAさんたちの丁寧な言葉遣いや清潔感のある身なりはいつ見ても気持ちが良いものです。
とびきりの笑顔ときめ細かな気づかいにはうっとりしてしまいます。
マイルを貯めて初めてビジネスクラスに乗ったときなんて、座った瞬間にウェルカムドリンクが運ばれてきたり、食事をするのにテーブルクロスが引かれたり、アメニティが入った可愛いポーチがプレゼントされたりと、エコノミーにはないサービスが充実していてびっくり。
CAから「こちらのスイーツ、私たちもまだ食べたことがないんです。ぜひ後ほど感想を教えてくださいね」なんて言われたときは、同じ女性ですが胸がときめいてしまいました。
とにかく日本の航空会社のサービスというのは至れり尽くせりで、私も飲食という同じサービス業に従事するものとして憧れる部分は多々あります。
しかし果たして、お客さまにずっと愛される企業やお店であるには、彼女たちのように常に笑顔で、お客さまのちょっとした変化に気づき、完璧なまでに空気を読めるようなサービスを提供しなければ実現しないのでしょうか。
実は案外、そうでもないようなのです。
おもてなしは幻想だった
「おもてなし幻想(マシューディクソン他 実業之日本社)」によると、私たち事業者は、お客さまが期待する以上のサービスを提供すれば買い続けて(来店しつづけて)もらえると信じていますが、それは無駄な行動で、幻想なのだそう。
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