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傾きかけた飲食店を復活させるために、やって良かった5つのこと

このマガジンでは何度もお話しているとおり、私が女将になる以前は、うちの店って本当にひまでひまで仕方なかったんです。

家賃も遅れていて、そのうえ頼りの先代も亡くなって、いよいよおしまいなのか?っていう状態でした。

そんな状況下で女将となった私は、なんとかして店を立て直すべく、夫と共に奮闘しました。そして翌年からはなんとか売上が持ち直し、滞納していた家賃は精算、夫個人の借金も何年かかけて返済、そのうち1週間休みを取って海外旅行へいけるぐらいまでになりました。

今日は当時の私が、何から手をつけたらいいかわからないぐらい傾いてしまった店を復活させるためにどんなことをしたのかについてまとめてみたいと思います。

女将になってかれこれ9年近くも経つので、そんな昔の話をしてもなぁーとずっと書くことをためらっていたのですが、仮にいま同じ状況になったとしてもやることの基本は変わらないのかもな、と思ったので書いてみます。どなたかの参考になれば嬉しいです。


1、誰に何を売るのかの見直し

傾きかけた店の女将になった私が日々の仕事にもだいぶ慣れ、さぁこの店を忙しくしてやるぞ!と意気込んだところでまず取り組んだのは、誰に何を売るのかの見直しでした。

そこで夫に「どんな人に来てほしいと思ってるの?」聞くと「店のターゲット層なんて決めてない。どんな人でも来てほしい!」とのこと。

たしかにうちの店は、東京に近いとはいえわりとローカルな雰囲気あふれる町なので、あまりにターゲットを絞り過ぎてもニッチすぎて集客が難しくなりそうなことはわかります。

ただ、誰にでも来てほしい、どんな人にでも来てもらえるように努力する、では軸がブレブレでコンセプトのまとまらないボヤっとした店になってしまいますし、全ての人に好かれようとすると全ての人に嫌われるのが世の常です。なのでまずは誰に何を売りたいのかをはっきりさせることにしたのです。


私が焦点を当てたのは、金銭的にわりと余裕のあるミドル層

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