【読書】子どもさんをあなどるな
読書のアウトプット、1冊目。
最近読み返した、かこさとしさんの本です。
かこさんは、言わずと知れた「からすのパンやさん」「だるまちゃんとてんぐちゃん」など、世代を超えて読み継がれている絵本作家です。
私がかこさんを知ったのは、数年前のドキュメンタリー番組でした。(かこさんの絵本は読んでいたけど)
何となく観ていると、ある言葉が聞こえてきました。
ずしん、と大きな岩が頭の上に落ちたかのような衝撃を受けました。
今まで、子どもに教えようとか助けようとか上に立とうとかしていなかったか。
子どもを見下したりしていなかったか。
自分の子どもに対する関わり方を考え直すきっかけになりました。
「未来のだるまちゃんへ」は、かこさん自身の言葉でかこさんの生き様が語られています。
昭和20年、敗戦後に死に残ったかこさんの希望は子どもたちでした。(’’敗戦’’ ’’死に残り’’はかこさんの言葉です)
未来を生きる子どもたちが、自分の目で見て、自分の頭で考えて、自分の力で判断し行動する賢さを持つようになってほしいと願ったのです。
子どもたちに関わるかこさんの観察力はするどく、まなざしはあたたかい。
かこさんの語る子どもたちは、子どもの有能性が目一杯感じられます。
大人たちが、主体性だとか言って色んなことを押し付けなくても、子どもたちは自ら世界に飛び込み懸命に生きています。
保育書や育児書にも匹敵するほど、学ぶものがありました。
子どもの色んな姿が語られていますが、その中の「おたまじゃくしの101ちゃん」のエピソードはクスッと笑えて興味深かったです。
また、かこさんの娘さんのエピソードは、別のインタビューで娘さんが当時のことを振り返っていて、合わせて読んでみるとそれぞれの感じ方の違いが分かります。
これからも、何度も読んで大切にしたい一冊です。
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