イギリスにおけるマーケティング手法・スーパーマーケット編
執筆者:大阪人T
この写真は、ドイツ系格安スーパーの一大勢力、ALDIが作成した広告です。
へへ、同じ内容の商品がお前らより40%安いぜ。
名指しですね。
広告の文章見てみましょう。
自分とこの商品はexclusive brands ✨
TESCO、、household brands・・・・・
ちょっと煽ってるやん・・・
からの両者痛み分け「fresh products」 で公平感
公然と他企業を挑発していくスタイル。おもろいですね。
同じような商品(ま、うちんトコのはexclusiveですけど。)を買いそろえると、ここまで価格違いますよ~という広告です。これがレジの上に中吊り広告として平然と構えているのですから驚きです。
日本ではなかなか見ません、名指しの競合他社比較。。。笑
A社・B社という表記なら見ますが、ここまでのものはなかなかお目にかかれることはありません。
というのも、画像のリンクを見ればわかるのですが、実際にTESCOは不当であると非難しています。まあそうなりますよね。
もちろん、イギリスではこんなことが堂々と行われている、というわけではありませんし、別にオッケーだよ気にすんな!というわけでもなさそうです。
しかしTESCO, 別のスーパーにもやられてます。笑
くっ・・・・
実際この広告は禁止となったみたいですが、、、お相手は同じドイツ系スーパーのLidl。
可哀想です。。。
というのも、イギリスの各社スーパーは、プライベートブランドの商品に対してものすごく力を注いでいます。もちろん、一般商品にもスーパーによって価格差はありますが、パッケージの裏や表にはしっかりとアピールされています。イギリスのOEMに関する仕組みは詳しくありませんが、スーパー業界では熾烈な争いが日々繰り広げられているのでしょう。
では、なぜここまで価格に差があるのでしょう?
それは品質、つまりクオリティです。
これは商品だけでなく、陳列、店員の態度など、あらゆる部門で感じることができるでしょう。これは、スーパーによっては非常に大きな優位性を持ちますね。
1.商品の価格差
まず、格安スーパーの雄、ALDIを見てみましょう。
700-1.1㎏のユニットで1.75ポンド。245円くらい。レートは140円で換算しましょう。
ALDIでは、大口ユニットの商品が店頭には置いてます。この場合だと、骨付き鶏のもも肉が2㎏で2.4ポンド。336円くらい。しかもセール時は1.45ポンド。203円くらい。
やすーーーーーー!
一方、中堅上位スーパーであるSainsbury'sを見てみましょう。
チキンレッグは1kgで1.85ポンド。そこまで大きな価格差はありませんね。まずまずといったところでしょうか。
ではイギリスを代表する高級スーパーの一つ、Waitroseではどうでしょう。
1㎏で3.7ポンド。小分け売りというのもありますが、そもそも高級志向は小分け買いが基本。。。とはいえ
高ェ・・・
しかし、例えばALDIもも肉は処理が甘く、鳥の毛ががっつり残っていたりします。また、当然ですが味にも差があります。
他にも、waitroseのオリジナルブランドアイスクリームは、ちゃんとアイスクリームですが、ALDIのはラクトアイスです。
つまり品質の優位性と価格の優位性、まあこれは日本でも同じですよね。
2.陳列
やはりこれも大きく異なります。たとえばALDI(近くにあるのでよく引き合いに出されます笑 すまんALDI)
例えばこのサイトにはALDIの成功秘話が語られていますが、ALDIでは人件費を圧縮するために、商品は段ボールのごと陳列されるのが普通です。段ボールの上だけ開けてそのまま並べるワイルドスタイル。写真はまだ綺麗なほうです。笑
また、通路もごちゃごちゃ、もってけ泥棒ーー!状態です。
しかしこれも格安スーパーの戦略の一つ。
安ければ何の問題もねー!! という気概を持ってすれば取るに足りません。ここは日本の業務スーパーにも似ているかも?
3.サービス
これは人によりますね。ただ、なんとなくそうかも?と思う人はいるかもしれません。
高級スーパーでは店員の愛想がよく、商品の扱いも丁寧かもしれません。それは、扱う商品が綺麗だったり、客層によるものだったり、新人教育がしっかりしているかもしれなかったり、様々な要因が考えられますが、なんともいえませんね。
ということで、本日はスーパーの小競り合いと、品質・価格の差について書いてみました。実際、イギリスの格付けランキングでは、さらに複合的な視点から点数化されています。
大学でこんなことを書いていれば、データを提示せよ、と怒られますね。笑
次回はプライベートブランドとヒエラルキーについて書いていきます。
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