梅の木は天を突く

お疲れ様ぜぜ


今日はなんとなくギターを弾いて、なんとなくチャーハンを作り、なんとなく映画でも見るかと思い立ち、これまたなんとなく海街diaryを見た



前々からなんとなく気になっていた映画ではあるが、なんとなく見なかった映画

自分の中では、パーマネント野ばら、南極料理人、かもめ食堂等と同列に位置する映画のような気がする

—————

私の家族の話をしよう

私は、両親と頻繁に連絡を取ることもなく、唯一の兄弟である1歳年上の兄とも日常的に連絡を取ることもなく、しかしながら年に1〜2度ほどは4人で会う関係性ではあるが、特に何を強く言われるでもなく、何を相談するでもなく、という関係性が続いている(仲が悪い訳ではない)


現在、平穏無事のうちに1年が終わろうとしている年の瀬、あと1ヶ月も経たないうちに2025年が始まっては、また明石駅近くの適当なお店に行き家族4人でご飯を食べるのだろうと思う


いやいや、なんなら私たち家族の方が「海街diary」と名付けるに相応しい、凪の海のような関係性を保っているのではないか?と思いつつ映画を見終えたが、こんなにも海街diaryな生活を送る平穏無事な映画があるのか、と感心してしまったのであった

—————

長女、次女、三女の3人姉妹に、腹違いの末っ子が加わった4人姉妹が織りなす物語はとても心地が良く、


っていうか演者豪華やな・・・

長女は綾瀬はるか、次女は長澤まさみ、三女は夏帆、末っ子は広瀬すず・・・なんだこれは・・・

お母さんは大竹しのぶ・・・
大叔母は樹木希林・・・

近所の食堂の女将さんは風吹ジュン、そのパートナー的存在はリリーフランキー


長女である綾瀬はるかと良い関係の男性は堤真一、次女の長澤まさみと良い関係の男性は坂口健太郎からの加瀬亮、三女の夏帆と良い関係の男性はレキシ池ちゃん、末っ子広瀬すずが所属するサッカー部顧問は鈴木亮平・・・

夢か?

—————

今から約7年前である2015年に公開されたこの映画に出ている主要な方々は、今や全員がドラマや映画で主役を張れるほどのネームバリューを持っている


私が高校生くらいの頃、周りの友達が誰も知らないようなマイナー邦画を見るのがイケていると思い込んでいたイタい時期があり、その時から自分の心には「誰もが名前を知っている俳優が出ている映画は微妙」という損しかしない感覚が最近まであったが、ようやく「世論は大事っす」という大人な感覚をこの歳にして無事手に入れたので、近頃は食わず嫌いせずに有名な俳優が出ているドラマや映画を見るに至っている


勿論高校生時代に見たマイナー邦画は今の自分に多大なる影響を及ぼしていると思うが、その時期に見た映画で今でも強烈に覚えているものといえば「ある朝スウプは」という作品で、新興宗教にどっぷりハマった男性の心がブチ壊れていく、というものなので、良い影響だったよね!と胸を張って宣言しにくい状態となっている

—————

海街diaryの内容は割愛するが、なんせもう「鎌倉に行かせてくれ〜!」という気持ちが湧いてくる作品で、というよりも「あの4姉妹に、私も入れて〜!長男として〜!」という無理難題しか心に湧き立ってこなくて、しかし心が乱される訳でもなく、ただひたすらに凪である彼女達の日常を、時たまひっそりかき乱していく波を見守る、といった具合の優しい映画だった

—————

言葉には人間の感情が宿る
日本人は、海外の人たちに比べて宗教への信心が薄い部分があったりする

しかしその分、日本人は言霊信仰である、という通説も存在する
※言霊信仰をざっくり説明すると、言葉にこそ魂や霊が宿るよ、だから大事にしようねという考え方

私は完全なる言霊信者というか、そういうの素敵やんと思う派で、だからこそ海街diaryの至る所に散りばめられた、「言葉」というものに込められた想いが素晴らしく感じた


説明するまでもないことを親子共々「アレ」と表現してしまう所や、大人達の何気ない言い争いを聞いた末っ子の口に出来ない感情や、父や母から受け継いだ料理のレシピや庭にある梅の木にも、全ての出来事のすぐ近くには心のこもった言葉があって、知らず知らずのうちに受け継いだ側が大切にしている描写がたくさんあった

これはもう感動のサブリミナルや〜と思いながら見ていたが、家族間でしっかり言葉にして想いを伝える、という描写もたくさんあり、そのコントラストが素晴らしかった


何より出演している俳優達全員がホンマにちょうどえぇでんがな・・・と思わされる演技をしていた

やっぱり名前が売れているだけあって、各々がとてつもない魅力を持っている

————-

表現者っていうのは素晴らしい

映画「あんのこと」を見た時もそうだったが、海街diaryもまた同じ質感があった(作風は全然違うけど)

観劇の最中は没入させられて、見終わった後にじんわりと尾をひくのだ

まぁそれがいわゆる心を打つ作品なんだろうと思う

そして、嘘のような話だけど、映画や音楽をはじめとする創作物の中の世界は、私たちの日常にしっかりと繋がっている

他者の言葉を理解する・自身の言葉で伝えるべき情報を整理する為に必要な知識が学問で得られるとすれば、どのような言葉で伝えるべきか等の表現方法を学ぶ為に芸術が存在すると思う

—————

今日はもう一本くらい映画を見ようかな!

キルボクスンという韓国の殺し屋映画を見ようと思ったけど、冒頭に下手くそな日本語をしゃべる韓国人俳優が出てきたので見る気がほとんど失せました

普通に邦画見るか!

ほなお疲れい〜

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集