CFRP素材を活用した新商品開発【テックラボ×プロダクトデザイン】2022年度報告より
航空部品を扱うメーカーで組織する神戸エアロネットワークで「付加価値の高い商品企画からものづくりを手がけよう」と考え、超軽量構造材であるCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を使った車いすに着目しました。現在のスポーツ用車いすは金属製で重く、軽量なものは非常に高価であるため、アルミの半分の比重であるCFRPを素材に使うことで軽量な商品づくりが可能となります。
県立福祉のまちづくり研究所のアドバイスを受け、障害を持った子どもたちがスポーツを身近に感じてられるよう、子ども向けスポーツ用車いすの開発に取り組むことにしました。
CFRPどうしの接着方法など技術的な問題の克服とともに、いかに使いやすいプロダクトデザインに仕上げるかが開発に当たっての大事なポイントです。実際にこども向けの試乗会を実施したところ、障がいのあるこどもではなく健常者のこどもがおもしろがって何度も何度も乗りにきたとのこと。
「大人は”障がい者”、”健常者”と分けて考えがちだが、この車いすが対象とする小学生以下くらいのこどもにはそもそも分け隔てる発想すらない。おもしろいおもちゃに乗っているような印象を受けた」と尾崎社長。
障がい者も健常者も関係なく、だれもがボーダレスに一緒に遊べる遊具として、CFRPの”車いす”を開発する方向性が見えてきました。
来年5月に開催される「KOBE2024 世界パラ陸上競技選手権大会」でのお披露目を目指して開発を進め、24年以降にはトレーニングセンターや学校で使ってもらうことを考えています。海外展開も視野に入れながら、25年度に本格量産を開始する計画です。
2023年参加申込は7/14(金)迄です。
ご質問などあれば下記まで!
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