今日の予定・大幅高か、米CPI好感で米株高 日経平均3万3200円台に上昇も
【神戸経済ニュース】15日の東京株式相場は3日続伸し、大幅高になりそうだ。前日の米国で発表された10月の消費者物価指数(CPI)をきっかけに、米追加利上げ観測が一段と後退。米株式相場が大幅に上昇した流れを受けて、日本株にも買い安心感が広がるとみられる。円相場も1ドル=150円台に上昇し、介入警戒感が後退しやすいのも買い安心感につながるとみられる。日経平均株価は3万3200台への上昇も想定され、約2カ月ぶりの3万3000円台回復か。
▽株価指数の前日終値
日経平均 32695.93円 +110.82円(+0.34%)
TOPIX 2345.29 +8.67(+0.37%)
ダウ平均 34827.70ドル +489.83ドル(+1.42%)
S&P500 4495.70 +84.15(+1.90%)
ナスダック 14094.381 +326.638(+2.37%)
14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸。9月中旬以来の高値に浮上した。10月の米CPIは前月比で横ばいと、市場予想(0.1%程度の上昇)を下回った。エネルギー・食品を除いたコア指数も市場予想を小幅に下回った。インフレの鈍化を示す内容と受け止められた。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は、必要であればためらわずに利上げするとの発言も出ていただけに、一段の利上げがなさそうとの見方が広がると買いの勢いが増した。
日本時間15日朝には、米連邦議会下院が14日に、予算執行を現行水準のまま2024年1〜2月まで続ける「つなぎ予算案」を可決したと伝わった。上院でも与野党のトップが、つなぎ予算案に支持を表明しているという。17日で現在のつなぎ予算は期日を迎えるが、その後の政府閉鎖の回避に向けて大きく前進したのも買い安心感になった可能性が高い。前日の米株高に追いつく日本株への買いだけでなく、15日の米株高に期待した日本株への買いが入る可能性もある。
▽注目銘柄 OKI(6703)/ハウス食(2810)
15日の日本経済新聞朝刊は、「OKI(6703)は2024年3月に電気自動車(EV)充電設備の保守点検サービスに参入する」と報じた。既存のATMや医療機器の保守点検のための拠点や人員を生かし、老朽化対策の需要も取り込む。ATMや医療機器の保守点検で全国に拠点を持つ同社が参入することで、脱炭素社会の実現に欠かせないとされるEVの普及に弾みが付く可能性がある。新規事業を手がけるOKIに加えて、電線株などEV関連銘柄に波及するか注目だ。
ハウス食品グループ本社(2810)は15日、政策保有株を売却して得た資金で73万3100株(発行済み株式の0.73%)を上限に自社株を公開買い付け(TOB)すると発表した。市場価格よりも低い3001円をTOB価格とし、関係会社のハウス興産が応募を予定しているという。他にも応募があれば持ち合い解消が進む可能性もあり、資本効率の改善などに着目した買いにつながるか注目だ。
▽今日の行事予定(発表予定など)
取引開始前には7~9月期国内総生産(GDP、速報値)が発表される。取引時間中は午後1時半に9月の鉱工業生産(確報値)が発表予定。大引け後は10月の訪日外国人客数が発表される。
中国では10月の工業生産高、小売売上高、固定資産投資、不動産開発投資が日本時間午前11時に発表される。欧州では10月の英消費者物価指数(CPI)、9月のユーロ圏貿易収支・鉱工業生産が発表予定。米国では11月のニューヨーク連銀製造業景況指数、10月の卸売物価指数(PPI)、10月の米小売売上高、9月の米企業在庫の発表を予定する。このほか米カリフォルニア州では米中首脳会議、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議も開かれる。
▽前日の相場予想(結果は「続伸」)
・ブルームバーグ「上昇へ」
・日経QUICKニュース「続伸か」
・神戸経済ニュース「買い先行」
・ロイター「一進一退」
《円安を手掛かりに買い先行》
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