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「新長田を彩るプレイヤー  ~ミシン業界に新しい風を起こす、時代の風雲児~」-Part1-

-記者-
メイドインジャパンとおっしゃっていましたが、海外製品と比較してやはり作りなどは違ってきますか?
-田中さん-
違いがないと意味がないんですよ
そこに差がなくなったら、日本人が作る意味がないというか
品質が一緒だと、消費者は安い方を買うじゃないかと思うんですよね
作り手側は高品質なものを目指さないと、日本で作る必要性がなくなってしまうんです
海外生産だけでよくなる時代になると、ミシン屋もいらなくなるので
そこの技術を磨くことがミシン屋にも、作り手にも必要だと思います

田中ミシン機工 田中 翔さん

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営業職を脱サラ、未経験のミシン業界に!

-記者-
まず、簡単な経歴から教えていただいてもよろしいですか?
-田中さん-
小学校から高校までは神戸市内の学校に、大学は県外の大学に通っていました
大学卒業後、3年間はサラリーマンをして、25歳の時から田中ミシンで働いています
-記者-
サラリーマン時代の会社はミシンに関係するお仕事だったんですか?
-田中さん-
全然違う仕事でした
それまでは田中ミシンに入るっていうこともほとんど考えていなかったんです…
-記者-
現在の仕事をするまでに、前職で経験してよかったと思うことはありますか?
-田中さん-
サラリーマンで営業として3年間働いていた時に、
自分が担当している店舗の売り上げ管理について、毎月プレゼンする機会があって
それによって話す力がついたと感じます
-記者-
それが今の仕事にも役立っているんですね
-田中さん-
そうなんです

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田中ミシンでは、ミシンで困った時に解決できるような動画とか、日本のモノづくりの情報発信をするためにYouTubeも活用してて
前職で毎月やっていたプレゼンの経験が、今投稿している動画に生きてきているのかなと思います
-記者-
YouTubeはプレゼンに似たものがありますよね
-田中さん-
そうです、そうです
僕は何をしゃべるか前もって書いてしまうと喋れなくなってしまうので
頭の中で描いて、喋る力がついたと思います
-記者-
他にも身についたと思う技術や知識はありますか?
-田中さん-
営業職では、なんぼ仕入れて、利益はどれくらいで、なんぼで売るみたいな
そういう基礎が学べたっていうのも大きかったです
あとは前の会社でゴルフコンペがあって、社会人のお付き合いも経験できました
そういうのも人とのコミュニケーションをとるっていう意味でいい経験でした

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-記者-
田中ミシンで働き始めたきっかけは?
-田中さん-
25歳の時くらいに社長である父親に「一緒にやろか」と誘われたことです
-記者-
お父さんが一代目の社長なんですか?
-田中さん-
おじいちゃんが今の会長で、おじいちゃんが立ち上げた会社です
-記者-
創業されてもう長いんですね
-田中さん-
そうですね、もう創業60年くらいになります
-記者-
震災も経験された歴史のある会社ですね
大学卒業後の進路を考えるときにお父さんやおじいちゃんから家業である田中ミシンを継いでほしいと言われることはなかったんですか?
-田中さん-
なかったですね~
もしあったら、大学卒業後に他の会社でサラリーマンをせずに
すぐ田中ミシンで働いていたと思います

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-記者-
逆に、3年間サラリーマンをしてから一緒にやろうって誘われたのは何か理由があるんですか?
-田中さん-
僕がサラリーマンを始めた頃は、まだ父親が社長じゃなくって
代が代わるタイミングで誘われました
-記者-
3年働いてきて、経験とか知識もついてきて
田中さんにとっても良いタイミングだったということですか?
-田中さん-
そうですね
前の会社でもある程度のレベルまで仕事ができるようになって
任される仕事も増えたんですけど、これからどうしていくかっていうのは
見えてない状態やったので
社長から「一緒にやろか」って誘われたときは嬉しかったですね
-記者-
前の会社に未練があったわけではないんですね
-田中さん-
そうですね、未練はないです
ただ、経験としてはめっちゃ良かったので感謝してます
-記者-
ミシン業に対する思い入れ、今の仕事を盛り上げようという思いは最初からあったんですか?
-田中さん-
最初はあんまりそういう気持ちはなく、仕事もあんまり分かってなくて、ただこなしていくだけやったんですけど
Instagramとかを始めてお客さんとやりとりすることがかなり増えたんです
そこからだんだんと気持ちも入っていきましたね

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-記者-
田中ミシンの仕事を始めるまでは全くミシンにも触れていなかったんですか?
-田中さん-
そうですね、田中ミシンで働き始めたときはミシンが怖かったですね
まず工具の名称も分からなかったです
糸を通すのも怖かったですし、そんな感じでスタートして
ほんまに最初は触ってないです
-記者-
ちなみにお父さんに誘われる時どういった風に声をかけてもらったんですか?
-田中さん-
どんな言葉やったかは忘れたんですけど
とりあえずコーヒーの店に誘われて何の話やろうと思ってたら
そういう話で、「社長になるからこのタイミングで一緒に仕事しよう」って
それで即答でOKしたんです
-記者-
お父さんにそうやって誘われたら嬉しいですよね
-田中さん-
その時はサラリーマンとしての今後のキャリアを悩んでいたし、投げ出したいと思っていた時だったんで、すごい嬉しかったですね
誘われたのも嬉しいですし、そこから解放されたのも嬉しかったですね

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