第17回 みかんの蜜から蜂蜜へ
皆さん、こんにちは。
小林農産の小林です。
皆さん、「フォレストガーデン」という言葉は聞いたことがありますか?
実は私は小林農産をフォレストガーデンのようにしたいと思っています。
フォレストガーデンは、「森のような菜園」という意味です。
「ガーデン」は「庭」と訳すこともありますが、ここでは「菜園」を意味します。
自然の森をモデルとし、持続可能な方法で狭い土地から多様な食べ物をより多く収穫できる菜園にすることを目的としています。
いろいろな果実、植物、野菜等を育てていますが、さらにフォレストガーデンの一環として養蜂家と連携し、蜂蜜づくりに協力しています。
とある縁で、倉敷市で養蜂園を営んでいる方と出会う機会がありました。
幼少時代に実家の前の畑に養蜂家が蜜蜂の巣箱を置いていたことを思い出し、懐かしい記憶がよみがえりました。
再度、果樹畑に置けないものか?と相談。視察をお願いして実現しました。
蜂蜜をつくるためには、蜂が蜜をつくるための花、幼虫が育つための巣箱が必要です。
養蜂家さんがミカン畑へ来て巣箱を設置します。
蜂が巣箱の中にいる幼虫たちのために、働きバチが花の蜜から作り出した蜂蜜をつくり、食料として幼虫へ提供します。
私たちが食べている蜂蜜は、巣箱から巣を取り出し、遠心分離機で蜜をとり、蜂蜜を生成してできたものです。
私自身は蜂蜜をつくることはできませんので、ミカン畑に蜂の巣箱を置くスペースを提供しています。
農家が気を付けることは、可能な限り残留農薬を蜂蜜内のとりこませないことです。
安全な蜜を提供するために、昨年から花が咲いて終わり蜜蜂が帰ってから、ミカンに農薬散布することにしました。これが年一回。
1月には有機栽培で認めてられているミカンの冬越しのため、マシン油を実施。
それ以降、農薬散布はしていませんが、課題はないことはありません。
葉っぱや果実に農薬実施遅れによって病気が発生しやすくなりますので、来年は新芽が出る前に早く実施して経過観察したいと前倒ししたい思います。
農家暦も再考するチャンスを頂きました。
養蜂家さんとお会いするまでは、ミカンの蜜を活用しようという発想はありませんでした。ですが、果樹農園の恵みを可能な限り生かす、SDGs!蜂蜜づくりに取り組める上、連携先が地元の養蜂園なのは、持続可能な農業と里山の再生を目指す私にとっては、願ってもない取り組みです。
これからもこのようなご縁は大切にし、積極的に協働していきたいと思っています。
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