。新成長戦略
経団連が新たな成長戦略として、「。新成長戦略」を発表しました。
「。新成長戦略」の頭に「。」とあります。
この意味とは、
これまでの成長戦略の路線に一旦、終止符「。」を打ち、「新」しい戦略を示す意気込みを表している
とのことです。
やはり、今まさに大転換期に立っているという感があります。
これは抗いようのない流れです。
「。新成長戦略」の中に、「(1)生活者の変化」として、以下の記述があります。
わが国企業は、機能・性能が優れた財・サービスをリーズナブルな価格で提供することでこそ、生活者のニーズを充足することができると考え、そのための製品・サービスの開発に真摯に取り組んできた。しかし、デジタル技術が生活者の多様なニーズを捕捉し、多様なサービスの提供を可能にするにつれ、従来のように企業側が優れていると考える財・サービスが、必ずしも生活者のニーズを満たさなくなった。また、生活者は、財・サービスの機能・性能だけでなく、それがもたらす自らの生活の向上や社会課題の解決等を含む多様な「価値」に、より意義を見出すようになった。
通常であれば「消費者」という言葉を使いそうな所を「生活者」としている点も注目です。
「消費者」という言葉は「大量生産・大量消費」時代の価値観の亡霊です。
こういった価値観にも終止符「。」を打つ、という意思の表れなのかも知れません。
また、「優れた財・サービスをリーズナブルな価格で提供」の最も典型的な事例はプラスチックだと思います。
確かにプラスチックはものすごく便利で、私たちに豊かさをもたらしました。
作れば作るほどに豊かさを享受できました。
しかし、これは持続可能な豊かさではなかったことに私たちは気付き始めました。
プラスチックによる海洋汚染問題など、将来世代にツケを負わせながらの豊かさだったのです。
私たちに足りなかったのは時間軸という概念でした。
昔の日本人が50年後100年後の子孫のために木を植えたように、現在の私たちも将来世代のことを真剣に考えなければなりません。
それが大量生産大量消費時代を生きた最後の世代(でなくてはならない)としての私たちの責務です。
Gerd AltmannによるPixabayからの画像
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