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はじめての出張編集部!
▶2022年1月14日にTwitter&プライベッターにあげたもの。自分用の備忘録+気になってる人向けにざっくりまとめたものです。
はじめに
持ち込みの目的としては
技術向上
プロからの所感が欲しい
悩みに対する解決策等のアドバイスが欲しい
「趣味で二次創作漫画を描いて同人誌を出してはいるけど、どうせ本を出すならちょっとでもうまくなりたい」「具体的にどうしたらいいのかのアドバイスが欲しい」という気持ちをメインに出張編集部への持ち込みを決意!
当日のわたしの情報
スキルアップ目的/評価レベル:中辛
①2020年発行/BL二次創作同人誌/R18/表紙込60p
②2021年発行/BL二次創作同人誌/全年齢/表紙込32p
面談した出版社全てに2冊両方見てもらった。
わたしは紙の本を持っていったけど、他の方を見る限りファイルにアナログ原稿や印刷した原稿を入れてたりipadだったり……と持ち込みの形式は色々。とりあえず読めればいいのかな。
完成原稿だけじゃなく、ネームを持ち込んでる人もたくさんいました!
会場での流れ
出張編集部ゾーンで、各出版社ごとに用意してある整理票をもらう。
出版社ごとにブースが分けられているので、整理票に待機用の椅子に座って順番を待つ。
呼ばれたら整理票と本を渡して面談開始。
今はコロナ禍のためひとり10~15分ほど持ち時間。その間に本の評価をもらったりあれこれ聞き倒す。
流れはざっとこんな感じ。
何社でも同じ作品を持ち込み出来るので、気になる出版社はとりあえず整理票をもらっておいて、時間が許す限りどんどん見てもらった方がいいです。
わたしが参加した日は、お昼すぎに整理票の配布が終了していた出版社もあった。
待っている間にやったこと
最低でも各ブース4~5人ほど並んでいたので、待っている間に整理票を記入していました。1~2分で書けるので待機中に書くのおすすめ。
整理票には下記の欄が設けられている。
簡単な個人情報記入欄(名前やHNや連絡先)
評価欄
評価欄は「商業持ち込み希望 or スキルアップ」「辛口 or 中辛 or 甘口」からそれぞれ選べる。好きなのを選ぼう!
基本的には呼ばれてから目の前で担当者が作品を読んでくれる模様。
出版社によっては編集さんがたくさん来ていて、時短のために待機中に先に本を預かってくれて事前に読んでおいてくれる場合もあるみたい。(今回は1社目がそうだった)
ページ数が多い&冊数が多いほどもちろん読むのに時間もかかる。
が、編集さんはめちゃくちゃ読むのが早い。何度かページを行ったり来たりしながら隅々まで読んでくれた。
目の前で同人誌を読まれる経験がないのでめちゃくちゃ居たたまれない気持ちになる。(途中で慣れる)
編集さんの話聞きながらメモるの大変だけど、メモは絶対取った方がいい。これはマジ。
あとから他の人のレポみたら、事前に許可もらって録音させてもらった人もいたらしいので次行くときは録音も候補に入れたい。
レポ漫画(簡易版)
![](https://assets.st-note.com/img/1696268310501-qbf54xEJ6d.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1696268310466-xHqCxScstC.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1696268310471-JBiN4hcbn6.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1696268310487-P1Pj4NRy9U.jpg?width=1200)
レポ(詳細版)
1社目
特にツッコミどころはない。絵も上手で読みやすい。
モノローグが少なめ。もっと多くてもいい。
背景は描けてるけど、ほんのちょっとだけ寂しいのでもう少し手を加える。
ドアの位置が気になる。突然ドアが出てきたような感じがして不自然に感じた。
好みかもしれないし細かいことだけど、同じシーンなのにコマによって性器の大きさが違うのが気になるので大きさは揃えて!
時間経過でコマとコマの間を空けるときは、時間経過の線を入れると画面が寂しくならない。
Q.コマ割りが苦手。1ページに5~6コマ詰め込んでしまうのでごちゃごちゃしないか
A.特に気にはならない。このくらいでOK。基本は4~5コマ。少なすぎてもどこが見せたいところなのかぼやけるのである程度コマ数はある方がいい。
Q.アングルに悩む。単調&顔だけにならないように引きのコマ入れたりアングル変えたりやってるけど…。
A.ちゃんと工夫してるのわかりますよ!6p目の2コマ目、攻めくんと受けくんが同じ方向を向くんじゃなくて別の方を向いてて、それでいてふたりの表情に違いがあってGood!
2社目
めっちゃかわいい!モダモダ感がすごくいい。僕にもこんな時代があったかなあ…と思い出しました。
作画は全体的に安定してます。
セリフが多いのでモノローグもっとあってもいい。
好きになった経緯がわかる描写を回想とかモノローグで入れるといい。
受け攻めふたりとも優しすぎる感じがしたので、僕の個人的な意見としてはどちらかに歪んだ愛みたいなのが垣間見えるといいなと思いました。もちろんキャラの性格ありきだと思うので、このキャラはこんなことしない!というのであればしなくてもOK。
エロシーンは表情がもっと見えるほうがいい。受けのよがってる表情とかがもっと欲しいです!
デジタルっぽさが強くてどうしても線が硬くなってしまう感じがあるので、もうちょっと柔らかさが欲しい。
Q.コマ割りが苦手。
A.読み切り漫画をトレースしてみて。コマ割りでの視線誘導や吹き出しの位置や大きさとか、読むだけよりトレースした方が意図が読み取りやすくなる。前後のコマの繋がりとか、キャラの視線とかも理解しやすいですよ。
Q.決めたページ内で上手くまとめられない(長くなりがち)
A.話を作るときに、描きたいことをとりあえず全部を箇条書きにする。そしたらその中で「見せたいところ」を決める。感情を見せたいか、設定を見せたいか……。極端な話、設定は必要なければバッサリ切ってもいい。
3社目
絵がかわいい!攻めも受けもかわいくてかっこよくて、こういうふたりが好きなんだな~ってめっちゃ伝わってきました!
この本で一番大事なシーンのこの部分は、もっと大きく魅せゴマにしていいです。4コマの前に引きの構図を入れると次のコマが引き立ちます。
この本は攻め目線の話なので、攻めの表情を見せるにもっと注力していい。受けの頭を撫でるシーンで受けの表情を見せるのもいいけど、ここは前後どちらかに攻めの「愛おしいと思う気持ちがあふれる表情」を入れたらもっとよくなる。ここは見せ場なので!
どっちのキャラのセリフがわかりにくいところが割とある。キャラがわかっている場合は「このセリフはこっちのキャラが言いそうかな?」と想像できるが、そういうところに思考力を使わせるのは読み手は疲れてしまうので、なるべくどっちが話ているのか分かるようにフキダシを配置するなどの工夫を!
Q.決めたページ数に内容がおさまらない
A.日常パート、メインパート、エロパートで大まかにわけて、このパートでは大体何ページ使う!みたいなのを厳密でなくていいので必ず決める。メインパート以外の日常シーンは思い切ってカットしてもいいけど、ここに伏線や伝えたいことがある場合はその部分は残してあげる。必要のないパートの分量を減らしてバランスを取ってください。
Q.アングルの決め方が難しい
A.単調にならないように色々アングルを変えて工夫されているのはすごく伝わります!ただ、カメラの切り替えをしすぎているので「今何がどうなっているんだろう?」とわかりにくくなっているところが多数あるので気を付けて。第三者というか壁というか、そういうアングルがちょっと多い気がするので、キャラの目線のアングルを増やしてみてください。
ここのシーンで攻めの表情が見えず、受けの表情が見える構図にしているが、攻めの「うれしい!」というセリフがあるので、受けよりも攻めの表情が見えるアングルに変更した方がいい。そうすることで次のページの「攻め、嬉しそうだな」という受けのセリフが活きてくる(攻めの嬉しそうな表情をちゃんと読み手に見せる)
総評
同じ同人誌を見てもらっても、出版社・担当者によって指摘する部分やアドバイスが全然違うので、時間があれば数社回った方がいい。
出版社によって作品傾向はあるものの、漫画全体(構成・ストーリーなど)のアドバイスをもらうならどこに持ち込んでも問題はなさそう。
大体どこの出版社でも二次創作(もしくはBL)は見てくれると思うけど、もしかしたら見てくれないとこがあるかもしれないので不安なら事前に調べておくが吉。(出張編集部のサイトで事前に参加する編集部がわかります)
聞きたいことは事前に考えておく。悩みや「絵について聞きたい」「構成・ストーリーについて聞きたい」などざっくりでも用意しておいた方がいい。そしてできれば面談したすべての出版社に同じ質問をした方がいい(と思う)
自分が描いた作品を使って「ここはこういう風に変更した方がいい」と目の前でアドバイスを貰えるので改善点がわかりやすくて良い。
編集部の方から名刺をもらえることもある。
中辛にしたけど割と褒めてもらえたし、ちゃんと指摘も貰えた。ボロクソ言われるとかはなかったけど、担当によるのかも。
最後に
気になりつつも「プロの人に見てもらうほど上手くないしな…」と思って今まで尻込みしていたけど、個人的には「もっと早く行っておけばよかった!!!」
下手だから~とかプロ志望じゃないから持ち込み行っちゃだめとかないし、むしろ上手くなるために興味ある人は勇気出して行ってみたらいいんじゃないかな~!
みんな出張編集部に行こう!!!