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10月の読書・上

画像をみんなのフォトギャラリーからお借りしました。
10月は大山崎山荘美術館へ行ってきました。
帰宅した後に、心洗われたような気がする美術館。企画展のアンドリュー・ワイエスの作品はいうまでもなく、所蔵品のバーナード・リーチの作品が見られたことも喜びでした。モネもありました。飾ってあるのは一点とか二点ですが、ゆっくり見られます。


おいしいごはんが食べられますように

とある会社の人間模様。
途中まで、敏感で弱い人が社会の中でどう生きていくのか…的な話だと思っていたが、全然違った。
帯に書いてあった通り、ざわざわが止まらない。
芦川さんの性格の悪さに戦慄してしまうが、文体はほんわかとしていてそれもまたなんともいえない後味の悪さ。
二谷はこの後、芦川さんと結婚するのだろうか。うまくいきそうにない。やめておけと突っ込んでおきたい。
ただ、一つ思うのは、正直者が損をするといった単純な結論ではないなと。「わたしたちは助け合う能力をなくしていってる」という押尾さんの言葉には考えさせられる。

怖ガラセ屋サン

人怖と霊怖のミックスというか、ミステリーめいた霊現象=事件の裏には怖ガラセ屋サンの影がチラ見えする。
短編連作集だが、徐々に怖ガラセ屋サンの影が浮かび上がってくるのがじわります。面白かったし、怖かった。

人生を変えるモーニングメソッド

ザ・アメリカンという感じ。意識高すぎて、私みたいなものが読んだのがそもそも間違っていた気が…。
朝早く起きましょう。朝早く起きることですべてがうまく回りだす!という主張。実際早起きはモチベーションが上がるし、色々なことがうまくいくと思います。ただ、人生において何をやりたいかということに関してはもう少しじっくり考えるといいかもと思いました。
金銭的、社会的に成功をおさめ、家族も幸せ…それも大事だけれど、その辺りがなんだかステレオタイプすぎてあまり入ってこなかったです。いい本だとは思うのに。
まあそれは朝じっくり考えればいいのか…。

母さん、ごめん。50代独身男の介護奮闘記

現在介護真っ最中。介護あるあるというのか、共感できるところが多数あった。時に介護は、する側の自尊心を傷つけ、それがストレスになるのだと思う。
50代という世代の男性ならではの要領の悪さも所々に感じたが、きょうだいがいい感じに協力し合っているのがよかった。
老人が死ねば若者が楽になるといったような、社会を分断するような意見にたいして間違いだと述べられているのには賛成。物事はそんなに単純ではない。

迷塚

思ったより壮大な展開になりそうな今後。日本の土地にまつわる諸々のお話かと思っていたが、悪魔も出てきて、いったい今後どう展開していくのかは楽しみ。あの扉の向こうには何があるのだろうか。私にはまったく想像がつかない…。

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