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「アジャイルチームによる目標づくりガイドブック」を読んで印象に残った10のこと
翔泳社のアジャイルシリーズの新刊のこちらを読んでみたので、印象に残った10のことを残してみたいと思う
①OKRはどう管理するのがいいのか
アジャイルにおける目標づくりにおいてはOKRが推奨されているが、そのOKRをどう管理するのがおすすめかという点について、GoogleがWebで公開しているRe:Workのスコアカードがシンプルで良いというもの。みてみたら確かにものすごくシンプルだったので、OKR導入するとき試してみようと思う。
②スプリントレビューのやり方
スプリントレビューのおすすめの方法は以下とのこと
プロダクトマネージャから現在のプロダクトが置かれている状況について紹介
開発メンバーがその開発サイクル中に生み出した成果を披露
上記1についてはいまのチームにて早速アジェンダに取り入れてやってみたが、開発メンバーがプロダクトに意識を持ちながら開発していく為には大事なことだなと感じたので続けてみようと思う。
③認知の4点セット
自分がどのようなマインドセットを持っているか確認するという行為は、認知していることを認知するための行動「メタ認知」にあたり、その「メタ認知」を手助けするフレームワークが「認知の4点セット」というもの。
認知の4点セットを使い、事実や経験に対する判断や意見を以下の4つに分類することで、実際の発言として出てくる意見から経験→感情→価値観と分析を掘り下げていくことができ、その意見が出てくる背景を捉えることができるようになるというもの。
意見:あなたの意見
経験:その意見を持つ背景にある経験
感情:その経験が紐づく感情
価値観:意見、経験、感情からみえてくる大切にしている価値観
SlackやTeamsなどの文字でのコミュニケーションだとついつい意見だけにフォーカスされて衝突がしばし発生することがあり、上記のような深掘りは確かに大事だなと思うので試してみようと思った。
④目標の持ち方は「チームで共同所有」する
目標管理の方法について、「個人で所有」するか「チームで共同所有」するかどっちが良いかという話について。
目標を「個人で所有」した場合、自分の個人目標に対しての集中になってしまうことがあるので、チームにおける協働関係を後押しするためにも目標は「チームで共同所有」するのが推奨というもの。
MBOでの目標管理だとどうしても個人所有になってしまいがちなので、協働関係を育むにはこういったとこの「みえる化」も必要だと再認識。
⑤ノームカースの最優先条項
ノームカースにより定式化された以下の条項
今日見つけたものが何であれ、チームの全員が、その時点でわかっていたことやスキルおよび能力、利用可能なリソースを余すことなく使って、置かれた状況下でベストを尽くした、ということを疑ってはならない
この条項をウィンセッションやふりかえりの冒頭で読み上げるなどしてからMTGを行うことで、ポジティブな場の構築や人間関係の信頼の構築に寄与するというもの。XPはあまり知見なく、この条項は知らなかったので今度やってみようと思う。
⑥1on1ミーティングガイド
元々は上司ー部下の関係で行われるものだった1on1が、最近では同僚同士、普段あまり関わりのない関係性で実施するなどその活用範囲が広がってきていて、その活用した範囲にも適用できる「1on1ミーティングガイド」というものが公開されているという話。
LeSSにおける1on1をやってみたりもしたけど、このガイドの存在は知らなかったので、今度やるときはこちらのガイドも参照してみようと思う。
⑦好き嫌い表
以下のような2軸の表を使って各人の得意分野を把握しておくことで、協働関係を築き相乗効果の創出を促進していくというもの。右上であれば「十八番」。右下は「成長機会」。左上は「後継者探し」。左下であれば「委任」対象として整理を進めていくというものだが、メンバーの内面のみえる化をするには良さそう。
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⑧「時間がない」という言葉の背景にあるもの
よく仕事をしていると耳にするし、自分も発言してしまうことがある「時間がない」というワード。本当に「時間がない」ということもあるかもだけど、他にも以下のような理由もあるよねっていうもの
文字通り時間がとれない
時間をかけてよいかわからない
それに対する意欲がない
先日参加したエンタープライズアジャイル勉強会で戦略スタッフサービスの戸田さんも言っていたけど、「時間がない」というワードは思考や改善活動を停止させてしまうので注意が必要だなと再認識。NGワードに認定してしまおう。
⑨スクラムチームにおける評価のあり方
アジャイル開発に取り組むと必ずテーマとなる評価について。川口さんのコラムでは以下の評価方法が効果的と説明あり。
チームの進捗を可視化し、メンバー全員で共有する
個人の強みを活かせる役割を行い、得意分野での貢献を評価する
アウトプットだけでなく、アウトカムやインパクトを重視した評価基準を設ける
メンバー間の協力やコミュニケーションも評価の対象とする
定期的なフィードバックを通じて、メンバーの成長を支援する
上記の4とかは協働を育むプラクティスとしては確かに重要だなと所感。
⑩ワクワク目標を立てる意義
カケハシのCTOの湯前さんのコラム。エンジニアの目標設定のレビューにおいては以下2点の質問をしているとのこと
いまの目標は、あなたがワクワクするものになっていますか?
いまの目標が達成されたら、スーパー○○さんになってますか?
会社で立てる目標ってどうしてもやらされ感あって、ワクワクするようなものにならないことも多いので、こういうことはアジャイルな組織づくりにおいては大事なことだなと認識できた。
ということで、ここまで。「アジャイルチームによる目標づくりガイドブック」を読んで印象に残った10のことでした。来月にこの本の出版イベントあって現地参加で申し込んでるので楽しみ!