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春が近い今は厳冬

未知のことが目の前に来ると
今すぐ逃げたくなる

昔から言葉にできるほどの夢なんてなかった

いつのまにか脚が震えるほどの環境に立ったとき
我儘でも諦めたくないことが明らかになって

過去には良くも悪くもすがれなくなって
引き留められた未来だけを想像した

何もかもがうまくいきすぎてて
挫折することも傷つくこともわかっていたようで

そして全てを失ったとしても得たい
唯一の幸せの夢を見つけた

現実は怖く儚い

さっきまで青かった空が
車窓からは真っ暗で
こんなにも星があったのかと気づく
季節外れのような星座に
何だか幼い心を思い出してうれしかった

心が追いつかない
騒がし過ぎる声に
いらいらする元気もなく
それをやりすごす

ぜいたくな悩みだと気づいていなさそうな態度に
何も話す気はなくなる

平穏に慣れすぎて
いつも変わらない波長に想定外が起きて
ざわざわしても外に出さない
表現の仕方も忘れてしまいそう

朝が過ぎて目が覚めて
一瞬悔しい気持ちで満たされる
不思議な物語を忘れないうちに文章にする

時が経ちすぎて
誰も相手にしてくれないのではと
めんどくさい人格が刺してくる
しばらく寂しくて
つぶれてしまいそうなほどの人の暖かさを
感じたいだけなのに

孤独に戦うとき
確かに同じ戦った経験のある人の声が
どれほど優しい支えとなるか
どれほど勇気の励ましになるか

春は必ずやってきます

遠い春に
余裕を感じていたときも
焦りで押しつぶされそうになったときも
何度でも頭の中に反芻するのは
何もできなかったあのときの自分

消えない不安がまた押し寄せてきます

別れの季節にいつも思う
過去を振り返るのは今を感じられている証拠
何年経ってもまだここにいることを確認して
この先も続けていける自信になる
これも悲しみのおかげ

余力などないと思っていた清書
お知らせから理由のない継続に意味があった

次の一歩はとても怖い
進みたくなくて逃げたくなる

最後に思い浮かべられる風景に約束して

今年も桜を見よう

写真でも撮ろう

いつかこの世界にひとつの
幸せな夢と出会う日まで

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