高機能性商品「ウタマロ石けん」は、最強ブランドへどう進化したのか?!
目が覚めるようなエメラルドグリーンが印象的な『ウタマロ石けん』は、通常の洗濯ではなかなか落ちにくいガンコな汚れを落とすための部分洗い用洗濯石けんです。“ガンコな汚れも簡単キレイ”をコンセプトに1957年に誕生し、65年以上にもわたり、愛されています。
汚れ激落ちがSNSで話題!満足度No.1の洗濯洗剤
汚れを落とす能力の高さでSNSでもたびたび話題になります。筆者も、祭り好きの方のドロドロの足袋が『ウタマロ石けん』で真っ白になったのをSNSで見かけたことがあり、汚れに対する強さを感じました。Knowns Bizで現在購買者のコメントを確認しても、ほとんどの方が「とにかく汚れがキレイに落ちる」といった意見でした。
汚れ落ち能力の高さもあり、『ウタマロ石けん』は「洗濯洗剤ブランド」の中で満足度と購入検討から購入への転換率でNo.1です。
『ウタマロ』最強説がわかるブランドイメージ
SNSでウタマロ最強といわれるくらい、とにかく”汚れ落ち”で定評がある『ウタマロ石けん』ですが、ブランドイメージはどうでしょうか?
『ウタマロ石けん』のブランドイメージを「洗濯用洗剤ブランド」の平均イメージと比較し大きく差があるのは次の3つです。 (★青部分)
自然・無加工 173.9%
ノスタルジー・懐かしさ 170.2%
深み渋み・落ち着いた 160.8%
『ウタマロ石けん』は、外食産業で出る廃棄油を再精製したリサイクル油を使ってつくられており、環境にやさしいエコ視点でも注目されています。石けんならではの自然環境にやさしい成分と廃油採用のエコイメージが“自然・無加工”のイメージに貢献していると思われます。また、65年もの歴史のある商品ならではのノスタルジーなイメージが他のブランドとの差別化になっています。
家庭的・安堵感 134.1%
利便・合理性 118.1%
安心・安全 111.3%
と「洗濯用洗剤ブランド」イメージのTOP3(★赤部分)もすべて全体の平均よりも高いイメージを獲得しています。
必要・ないと困る 148.9%
コスパ・経済性 147.8%
生活で使う頻度が高いモノならではの、必要性やコスパも競合比較において高いイメージを獲得しています。(囲み青部分)
人気は年代で差がない!
強いブランドイメージを持つ『ウタマロ石けん』ですが、どの年代の支持が熱いのか見てみたいと思います。
汚れモノが多い子育て世代からの支持が高いのかなと想像をしてましたが、特定の年代というよりも、どの年代でも一定のブランド利用者がいるのがわかります。
1度使うと離れられない!?
顧客状況を7journeyで確認してみましょう。
認知者の約半数に購入経験があります。1度でも利用すると、また購入したいと感じる人が多いのがわかります。過去購入経験あり&購入意向がある「巻き戻し」が10.3%いるのが気になります。ここでの過去経験は、1年以上前の購入があてはまります。
利用者の声に「使いきれない」「長く使える」というコメントが多くあります。
筆者も『ウタマロ石けん』の愛用者なのですが、同じく1度買うとなかなか減らないのを実感しています。野球部やサッカー部など、部活を毎日頑張っている子供でもいれば状況は違うのでしょう。筆者は、季節問わず白Tシャツの着用が多いので首元の汚れが気になる時や、食べ物のシミがついてしまった時、また、メイク用具を洗う時に使用しています。クッションファンデやリキッドファンデのスポンジをキレイに洗うのは、意外と大変です。化粧品メーカーから専用のクリーナーが発売されているくらいですから。この大変なファンデ汚れも「ウタマロ石けん」は簡単に落ちるので、とても助かっています。この程度の利用では1年以上もってしまうのです…。コスパの良さを実感です。
このように、現在も継続して利用している人の一部が「巻き戻し」に分類されている可能性もありそうです。
よりブランドを活性化するためには、購入経験がない「チャンス」層への働きかけ、もしくは、『ウタマロ』の利用の幅を広げる(利用機会を増やす)ことが重要なポイントになりそうです。
ウタマロ好きは、ウタマロシリーズを愛用
実は、『ウタマロ石けん』には兄弟がいます。約10年前にウタマロシリーズとして、ウタマロリキッド(部分洗い⽤液体洗剤)、ウタマロクリーナー(住宅⽤クリーナー)、ウタマロキッチン(⾷器洗い用洗剤)が発売されています。
筆者も『ウタマロ石けん』のほかに、『ウタマロクリーナー』『ウタマロリキッド』を利用しております。(ズバリ、ブランド戦略にハマっているひとりですねw)
『ウタマロクリーナー』は、中性の洗剤で家中さまざまな場所に使え、ガンコな汚れもしっかり落とせるのが特長です。キッチンやバスルーム、トイレ、床拭きなど、さまざまなところに使え、掃除がこれ1本で済むことで人気を得ています。
筆者は、犬1匹、猫2匹と同居しています。彼ら(全員男の子)のうんちを消臭袋に入れてしっかり口を結び、ゴミ箱に捨てるのですが、ゴミがなくなってもゴミ箱が臭う…という事に悩まされておりました。しかし、この『ウロタマクリーナー』でゴミ箱の中を拭くだけで、何故か臭わない!本当に助かっています。ペットがいるおうちには、あるあるかもしれませんので、是非試していただきたいです。
『ウタマロリキッド』は、『ウタマロ石けん』と違い蛍光増白剤が入っていない中性の洗濯用洗剤になります。ですので、色柄ものの衣類の頑固な汚れも、優しくしっかりと落とすことができます。筆者は、毎日の洗濯洗剤として使っております。
Knowns Bizで『ウタマロクリーナー』の現在購買者が、「洗濯洗剤」ではどのブランドを購買しているかを見てみました。
上記のグラフは特徴差ランキングになっています。ここでは、『ウタマロクリーナー』現在購買者における各洗濯洗剤ブランドの購買率と、Knowns Bizの回答者全員の各洗濯洗剤ブランドにおける購買率との差分が、大きい順に並べています。つまり、ウタマロクリーナーの購買者が、世間一般よりも買ってる率が高い順と捉えてください。
グラフを見てわかるように『ウタマロクリーナー』の愛用者は、世間一般と比較した特徴差でも、純粋な購買率でも1位が『ウタマロ石けん』です。ブランドとの絆を感じる結果です。クリーナーを現在購買している人の半数以上が、石けんも購買しているのです。
この結果から、10年前にシリーズ化をし、ブランド戦略はすごいうまくいっているように見えます。
まだまだ「ウタマロ」ファン拡大の可能性あり!
一方で、『ウタマロ石けん』の利用者の声に、「石けんは使いにくいので、液体タイプが欲しい」「リキッドがあればいいのに…」といった声もちらほら見かけました。
『ウタマロ石けん』は利用しているが、ウタマロシリーズの存在を知らない人もまだいるようです。 筆者の近所のドラッグストアやスーパーでも『ウタマロ石けん』『ウタマロクリーナー』は、高確率で棚にありますが、『ウタマロリキッド』は見つけるのが困難なのでAmazonで購入しております。
店頭で見かける機会がないので存在を知らない方も多いのかもしれません。
筆者もウタマロとの出会いは、友人からのおすすめでした。ジェンダーレスな時代、男性もあの洗剤が良かったなど情報交換しあうのかなと、別のことが気になってきました(笑) 派手な広告はなく、SNS・口コミでしっかり幅広い年代で利用者を獲得してきた『ウタマロ石けん』。シリーズの認知向上と利用機会の創出がブランド拡大のキーになりそうです。
そして上記の意見に同感です。筆者も切って使っております。口コミでも「大きすぎ」「切って使ってます」の意見は多数ありました。
株式会社東邦さま、「切れてるウタマロ石けん」「ウタマロ石けんフレーク」を期待しています!
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