おすすめ図書「本気×本気」
著者の風の子ふうこ(ペンネーム)こと中込由香里様からJ-Workoutに書籍「本気×本気」を寄贈していただきました。
中込由香里さんはアテネオリンピックにマウンテンバイク日本代表として出場した経験を持ち、長野県野辺山高原で夫と共にペンションを営みながら、訪れるお客様たちと一緒に自転車を楽しみ、今もヒルクライムを中心としたレース活動を続けています。
この本は著者の中込さんのオリンピアンとしての経験、脊髄損傷の怪我を負った3人の友人との交流の中で生まれた物語です。
本の中で出てくる登場人物達と同じような境遇に陥ってしまい、苦しんでいるJ-Workoutに通うクライアント様達が本を読むことで少しでも勇気づけられたら、、、と寄贈していただきました。
中込さんの3人脊髄損傷の友人の言葉は「あとがき(real)」の中に記載されていますが、その中の1人は、実はJ-Workoutでトレーニング中です。
ストーリー
簡単にストーリーの概要を説明させていただきます。※一部ネタバレを含みます!
自転車ロードレースに出会い、人生を懸けて自転車と向き合い、挑み続けていた若者たちが、不慮の事故に遭い、胸髄損傷・頚髄損傷となってしまい、「一生、車椅子」「一生、寝たきり」と宣告を受けてしまいます。
腕も脚も思うように動かすことができず、自転車競技をすることができない身体になってしまいますが、自分自身と必死に戦い続け、リハビリを続けることで車椅子での日常生活を取り戻そうとします。
そんな中、リハビリセンターで車いすラグビーに出会います。
車いすラグビーをする中で、ロードレーサーであった時のように自分で風を切る、自分の力いっぱいで漕ぐ、仲間と協調する、勝ち負けを争うことに喜びを感じます。
ただアスリートとして本気で自転車ロードレースに向き合っていた時の自分と比べ、怪我後の自分は車椅子ラグビーをやっていても思うように身体を動かすことができない、呼吸も上がらず自分を限界まで追い込むことさえできないという状態になってしまったため、ロードレースの時ほど車椅子ラグビーに夢中になれずそれにとても苦しみます。
自分が本当にやりたいことは何なのか、自分の「本気」とは何なのか、ということを突き詰め、かつてのように「本気」で挑むことで、自分だけではなく周りにも、「本気×本気」の化学反応が起こります!
そして舞台は2020年東京オリンピック・パラリンピックへと・・・・・
感想
詳細はぜひ実際に本を手に取って読んでみてください。
中込さん自身がアテネオリンピック日本代表だったこともあり、アスリートだからこその目線で、登場人物たちの葛藤がリアルに描写されています。
スポーツを本気で行っていた人、脊髄損傷の方、そうでない人もすべての人に読んでいただきたいです。
競技や身体の状態に関わらず、本気で挑むとは何なのか、本気でいることで自分が意図せず周りに沢山の影響を与え、それが自分にも返ってくる、ということを考えされられました。
「あとがき」に書かれている物語のきっかけとなった3人の言葉はどれも真っすぐで刺さります。
「あとがき」含めて是非読んでみてください。(文:S)
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