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ゼルダライクでインフレで脳筋『Ocean's Heart (オーシャンズハート)』
■作品概要 :ピクセルアートで描かれた探索型アクションRPG
■クリア時間:10時間くらい
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少し前から、2Dゼルダと呼称されるゲームジャンルに興味がありました。
見下ろし型の探索アクションとして有名な2Dゼルダである『神々のトライフォース』は未だに小耳に挟む程です。
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探索が楽しい、謎解きが楽しい、戦闘が楽しい、面白いからやってみろ。と時折見つけるSNSの文言につられはしたものの、私はニンテンドーオンラインは加入していません。
これではSwitchで2Dゼルダの金字塔『神々のトライフォース』は遊べません
これを遊ぶ為だけにに加入するのもダメではないですが、それはなんだか負けたみたいで気に食いません。
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ということで、目をつけたのが『Ocean's Heart (オーシャンズハート)』です。
どうも2Dゼルダに似ているらしい。
プレイして感じたのは似て非なるものな気がする、と言った茫漠とした印象でした。
良いところも悪いところもたくさんあったよ。
この記事は、そんな『オーシャンズハート』の感想を備忘録がてら綴るものとなっております。
※私の2Dゼルダ経験は『神々のトライフォース2』体験版を数年前にやった程度しか有りません、ご承知おき下さい。
『Ocean's Heart』とは
『オーシャンズハート』は、緻密なピクセルアートで描かれた探索型アクションRPGです。
秘密と謎にあふれる生き生きとした世界で、少女ティリアは行方不明の父親を探す旅に出ます。水没した王国の遺跡の跡をたどったり、この世界の未来を築いたり、はたまた面倒は後回しにして自分の目標に集中したりと、レトロで壮大な大冒険をとことん遊びつくしましょう!
凝ったストーリーと、一歩足りないローカライズ
上の概要で大凡分かるかとは思いますが、オーシャンズハートのあらすじは以下の様になっています。
海賊に攫われた親友とそれを追った父。待てど暮らせど帰ってこない2人を連れ戻す為に海に出た少女リティアは、唯一の手がかりである海賊の情報を探る内に「オーシャンズハート」という存在の謎を知り始める。
誘拐、手がかり、謎、となんだか"ありがち"なワードですが今作のストーリーは決して悪くはありません。
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キャラクターの言葉はウィットに富み、環境やBGMによるストーリーテリングも過不足なく行えています。
問題はローカライズが甘いこと。
翻訳が悪いわけではありません。むしろ完璧と言っていいほどです。
ただ、改行が少ない・フォントが大きい・文字が途中で途切れる、と言った日本語に最適化されてない部分が散見されます。
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本作はキャラクターの語りも長いことから、余計に悪目立ちしてしまい、文章を読むのが中々大変です。
指数関数的レベルデザイン
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オーシャンズハートにおける難易度曲線は、序盤のうちは滑らかです。
防具・剣の強化要素である『サンゴ鉱石』はやり込みに応じて見つかり、ゲーム開始地点から遠くなる程に敵は強化されます。
オブジェクトによる行動制限で、即座に高難度ダンジョンに行ってしまう心配もありません。
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この時点で丁寧かつ堅実、慎重な難易度調整が見てとれるのですが、中盤移行から急速な変化が起こります。
敵が強くなる訳では有りません、主人公がインフレし出すのです。
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というのも、槍や魔法と言った道具の中には入手後に強化できるものがあり、それらがべらぼうに強いのです。
敵に硬直効果を与えるブーメラン、アウトレンジから攻撃できる槍、爆弾を強化すると超火力になるソルトキャンドル。
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これだけでボスを倒すほどの威力を誇る
ゼルダ作品と違いボスに弱点や特効武器がなく全てがタイマン勝負になる分、この強化のどれか一つさえ見つかれば全ての敵に勝つことが出来るインフレ仕様になっています。
ボス戦は探索しなければ強化要素なしで進めることもできる上、敵の攻撃手段も豊富で飽きることもない辺り、中々いい塩梅で作られています。
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敵も消えたり高速移動する
この終盤につれて起きる、全てを薙ぎ倒す爽快感がオーシャンズハートの魅力の一つだと感じます。
寄り道もズルも許される
本筋に関係しないサブイベントや街、ダンジョン、ミニゲームといったものが本作には沢山存在します。
一つ一つが凝っており、寄り道のモチベーションを与えてくれます。
グローブと弓さえ手に入れれば全ての街を回れる様になる上、そうでなくても自由度が高いことも寄り道を助力しています。
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ツルカブ
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そして、それと同じくらいダンジョンの謎解き要素に関して寛容です。
弓で当てる的が槍で届いたり、魔法が無くても爆弾で先に進める場所があったり、割と緩さを感じます。
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……と思いきや店売りの爆弾でも可能
場合によっては力技でなんとかなる場面もあるので、脳筋パワーでゴリ押すこともできます。
気になった点
一部仕掛けが不親切、処理落ちが多いという部分がありつつも、そこは許容範囲ではありました。
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スローモーションになったり
最大の問題はミニマップがない所
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地図がない訳ではないのです、でも大まかな位置関係しか分からないし、今の居場所も分からないし、凄くぼんやりとしたものでしかない。
次の目的地をメニュー内で教えてくれる新設設計でも、これじゃあ道がわからないしどう行けばいいのかも分からない。
凄く困った点でした。
終わりに
音楽もピクセルアートも、システム・ストーリーも良しと、今思い返せば、結構楽しい作品だった気がします。
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完璧とは言えないけど丁寧で、興奮できて、してやったりといった気持ちにもなれた。
だから、クリア直後に感じた、あの微妙な気持ちは文章の読みづらさによるストーリーに没入しきれないことによるものだけだったのかもしれないなぁ。
そんなことを感じました。