お客さんの目線を読め
11月3日に神保町で行われた「おもしろ同人誌バザール」に出店してきました。今回で二度目です。
今回は民俗学エンタメZINE「民俗学は好きですか?」に加え、インディーズ小説「くらやみ坂のナツミ」のはじめての販売でした。
「民俗学は好きですか?」以外のものを売るのは初めてなので、いろいろ新たに発見することがありました。
「民俗学は好きですか?」はA5サイズ。「くらやみ坂のナツミ」は新書サイズ。
サイズが違う本を売るというだけで、一苦労です。どこにどんな風に配置したらよいか……。
これまで、A5サイズの作品しか売ってなかったから、完全にA5仕様のブースづくりになっていたわけですね。そこに親書サイズの本を置くとなると、いろいろ試行錯誤するわけです。
さて、イベントは大盛況に終わり、ZINEは用意していた分の9割を売り上げました。
ところが、「くらやみ坂のナツミ」の売れ行きがあんまりよくない。
おもしろいもので、お客さんたちの目線を見ていると、最初からもう「くらやみ坂のナツミ」には目が留まらないんですね。
「おもしろ同人誌バザール」は資料・情報系の同人誌が集まるイベントと銘打っています。
だから、お客さんも資料・情報系の同人誌を買うつもり出来ている。文学フリマのように文学作品を買うつもりはあんまりない。
だから、「民俗学は好きですか?」にはものすごく食いついてくれるんだけど、「くらやみ坂のナツミ」の方にはあまり食いつかない。
考えてみれば当たり前のことなんだけど、実際に目の当たりにすると、ここまで顕著なものかと驚いたわけです。
なにせ、「民俗学エンタメZINE」と「インディーズ小説」と、ジャンルの違いはあれど、同じ作者が作っていて、方向性だってそんなに違わない。それが同じブースに並んでいる。
なのに、「目線」にここまで差が出るのか。
改めて、お客さん目線を観察するのは大事だなぁ、と思いました。
どれだけネットショッピングが発達しても、現場で見るお客さんの目線でしかわからないこともたくさんあるのです。
販売イベントに行くと、ヒマそうにスマホいじってる出店者さんをたまに見かけるけど、マジでもったいないことしてるよなぁ、とつくづく思ったのでした。僕に岩せりゃ、売れて用が売れてなかろうが、イベントでスマホをいじる暇なんてほとんどありません。むしろ、売れてないときこそお客さんの目線を読め! ブースの前を通りがかるお客さんが、足を止めないにしても、「ある程度ブースを見たうえで通り過ぎる」のと、「ほとんど興味を示さず通り過ぎる」のでは、全然違いますから。
さて、この先は「マンガを売るイベント」のコミティア、そして「文学作品を売るイベント」の文学フリマと、また毛色の違うイベントが続きます。果たして、どうなることやら。