【獣になれない私たち】を見て | 私はまだ私の人生を放り投げたくない
私はドラマを見るのが大好きで、最近は過去の話題作を見ることも多いです。
そんな中、ずっと見たいと思っていた「獣になれない私たち」を一気見しました。
色々心に刺さったセリフがあったのでメモしておこうと思います。
すぐ忘れてしまうので、覚えておくためにもきちんと書いておきます。
(ネタバレがあります⚠️)
「バカになれたら楽なのにね。」
1話でガッチリ心を掴まれたセリフ。松田龍平さん演じる根元恒星のやけに達観したセリフで、「そうそう!これが言いたかったの!」という気持ちになる。
馬鹿になれないから生きづらいし、割と真面目に生きてきてしまったせいで良い意味でも悪い意味でも「あいつならやってくれるでしょ」みたいなことを思われながら生きる自分に刺さりまくった。
「私たち、誰の人生を生きてきたんだろうね。」
ガッキー演じる深海晶が黒木華さん演じる長門朱里ちゃんに言った言葉。
晶ちゃんはいつも笑顔で、みんなに好かれて、仕事できるし何でも持っているように見えるので、そんな晶ちゃんにヤキモキしていた朱里ちゃんの気持ちがわかりすぎるなあ!!!と思っていたけど、結局2人とも誰の人生を生きていたんだろう、と同じところに行き着いているのがさ、、、自分の人生を生きるって何?と考えるようになってしまったきっかけの言葉で、未だ答えはわからない。
「人に優しくされると、自分が優しくないのが悲しくならない?」
朱里ちゃんの言葉。わかる。しかも晶ちゃんに優しくされた後の言葉で、私が朱里ちゃんでも同じこと思うよなあと強く思った。優しい人ってほんと自分の汚いところに気づかせるから、自分が落ち込んでる時とか泣きそうになる。やさしくなりたい。
「住む家を理不尽に奪われて、風評被害で会社潰れて、3万2000円すら工面できなくなった男がこの世にいてどんな夢を語る?昔は苦労した、そんな話ね、どん底にいる人間からすりゃ成功者の戯言ですよ。」
恒星さんが橘カイジに噛み付いた時の言葉。お兄さんがどん底に落ちてしまったことが恒星さんの心も蝕んでいて、優しくて家族想いだから余計しんどかっただろうなって思ってしまった。
夢を語れるなんて成功者の特権だし、どん底にいたらまず他の人が得ている幸せとか当たり前を取り戻すことしか考えられない。成功者とどん底の間には限りなく高い壁があって、橘カイジは成功者だから夢を語れる。でも俗にいう成功者は、馬鹿になれて、どちらかというと人騒がせで、無謀な夢を語る人ばかりだよな、とも気づき落ち込む。
「本当のこと、何にも言えてなかった。でもそれってもう私の人生じゃないよね。私は私の人生を放り投げてた。投げたくない。だから、京谷とは終わりにする。」
田中圭演じる京谷ととうとう別れる決心をした晶ちゃん。自分の人生をもう一度生きるために決心した晶ちゃんはかっこよかった。「人生を投げたくない」って良い言葉。私も自分の人生を放り投げたくない。
「自分を殺して、本当に死んでしまう前に辞めます。」
最終回、晶ちゃんの務める会社の社長九十九さんに放った言葉。
このセリフ刺さらない人いる??みんな自分を殺して生きてるよなって満員電車に乗るたびに思う。でも、みんなが自分を殺さず生きるって到底無理なことで、自分を殺して生きている人がいるからこの世界が回っているとも思う。満員電車に乗って毎日会社に行っている人たちは本当にすごい。あなたたちのおかげで生きられていると本当に思っているし、感謝しています。ただ、自分がそう生きれる自信は全くない。
自分を殺して殺して生きてみる道もあるし、自分の好きなことをやって夢を語って生きていく道もある。自分は何を選べば良いのだろうか。
「うーん、、自分以外の何者にもなれないってことを確かめに?ほいじゃ!」
菊地凛子さん演じる呉羽さんの言葉。私から見たら獣になれた側の人の言葉なんだけど、すごく納得がいく。
自分以外の誰にもなれないなんてみんなわかっているけど、それを必死に見ないふりをして生きている。何者かになろうとしてもがく。でもそれがしんどい。自分の人生しか生きられないんだから、自分の人生を楽しめなかったら何になるんだろう。生きているっていうのだろうか。心の底から呉羽さんになりたいと思った。破天荒でやりたい放題なのにキラキラしてて放っておけない、そんな人間にいつかなりたいものです。ただ、自分は自分としてしか生きられないので、折り合いつけて私だけの馬鹿になり方を探したいな。
長々と書いてしまったけど、色々考えるきっかけをくれた素晴らしいドラマで愛が止まらないので、いつかまた何か書くかもしれません。
ちなみに、獣になれない私たちの挿入歌でもあるビッケブランカの「まっしろ」の歌詞でも「運命に膝まで濡らさないようにはしっていこう」というフレーズが大好きです。なぜ好きかはわからない。運命に膝まで濡らさないようにって言葉どういう生き方してたら出てくんの、、と絶句した覚えがあります。素晴らしい曲なので是非。
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