加湿器のフタが開かない夜の話
開かないフタはない。
午前1時。加湿器のフタが開かない。
このマンションに越してきて、加湿器のフタが開かなくなったのは、これが2回目だ。
前回は夫が出張で不在にしている夜で、10分くらいフタに力を込め続けたら開いた。
今回は夫が家にいたので5分だけ自分で開ける努力をしたが、開かないフタに向き合うことはどうもイライラするので、ついに夫を起こした。
夫にひねってもらえば開いていた加湿器のフタが、今日に限って開かなかった。
夫は少しイラっとしたような声をあげて、また眠りはじめた。
つまり私は最終手段を失ったのだった。
長い夜を覚悟した。
わたしが加湿器のフタを開けた方法
窓をあけた
この加湿器(Dainichi Plus ハイブリッド式加湿器 HD-RXT922)を購入してから1年くらいになる。これまでも、ときどきフタを開けにくいことはあったが、フタを開けるまでに10分以上の時間を要するようになったのは、ここ最近のできごとであった。つまり、このマンションに越してきてからだ。引っ越しの前と後では、住んでいる階数が違った。いま住んでいる部屋は、前に住んでいた部屋よりも4階だけ高かった。気圧的なことはよくわからないが、窓を開けてから、フタに力を込めたら開いた。
ゴム手袋を使った
食器を手洗いするときや、掃除をするときには手荒れを防止するためにゴム手袋を使うので、家に常備している。4~5歩くらい行けばキッチンにあるゴム手袋を手に取れるのに、めんどうで使わないでいた。ゴム手袋が頑固なフタの攻略に大きく貢献していたのかは定かではないが、わたしがフタを開けられたとき、わたしの手にはゴム手袋がはまっていた。
フタの中央にある突起を押した
これは「加湿器 蓋が開かない」で検索したらネットで紹介された方法である。今日はフタが開かない日であると悟った頃の初期段階から試していた。あまり効果がないように思えるかもしれないが、実際わたしが加湿器のフタを開けることに成功した夜は、窓をあけたり、ゴム手袋を使いだしたり、なにか状況の変化があるたびに押してみることにしていた。数回に1度、プシュッという音とともにタンク内の空気が抜けることがあった。フタがいつ開くかわからないでいる状況に立っているわたしにとって、このタンク内の空気が抜ける音には、わずかながら進展を感じることができたし、癒しも与えてもらった。
フタをまわしながら、タンク側へ力を込めた。
意図してタンク側へ力を込めたのではなく、わたしがとうとう加湿器のフタを開けることができたときの感触がこんなだった。もしわたしがまた、加湿器のフタを開けられない夜に直面したら、フタを外側に引っ張るイメージではなく、タンク側へ蓋をねじ込むイメージで力を込めるだろうと思う。
使わなかった手段
ガムテープ
ネットで開かないフタをあける方法として、ガムテープを使用した技を目にした。フタの周囲よりも長く取ったガムテープを、粘着面が外側にくるようにふたつ折りにして、フタの周囲へ巻き付けてから、フタまわしてみる、という方法だった。部屋のどこかにあるガムテープを探すのはあまりにめんどうで試さなかったが、いよいよ、という場面では活用するだろうと思う。
1階へ降りてみる
午前1時に?マンションのロビーで?大きな加湿器のタンクを?もった?住民・・・?できるだろうか。もう本当になにもかもどうしようもなくなったら、やります。
もう気圧のせいにするしかないくらい、ほんとうにフタが開かなかった。
タワマンで加湿器のフタを開けているひとはどのようにしているのだろうかと、余計なことを考えずにはいられなかった。
加湿器を使わずに寝ることはない。
寝ているときに口が開いてしまって、翌朝にのどがカラカラになるのが嫌。
肌が寝ている間にカピカピになってしまうのが嫌。
「そんなんどうでもいいだろ」と思うひとは、おそらくこのnoteにたどり着かないし、ここまで読まない。
同士よ
フタは開きましたか。もうだめならびちゃびちゃにしたタオルを部屋干ししてマスクしながら寝なね。おつかれさま、おやすみ。
我が家の加湿器
Dainichi Plus ハイブリッド式加湿器 HD-RXT922
大きいし高いけど、タンクは6.3リットル入れられるから1日に何回も給水しなくていいところが気に入ってる。