両腕を広げれば空も飛べる
近所の神社で焼き芋を食べていた。
私の目の前では子供たちが各々夢中になって遊んでいる。
二股に分かれた枝を使ってぐるぐると縁を永遠に書いてる人
落ちていた木の皮で小石をひたすら打ってる人
その辺に落ちているものでこんなに遊べるんだ、って結構衝撃だった。
そういえばわたしはわたしの満たし方を知らないなって思った。
なんとなく刺激が欲しくてSNSを見てしまう。
浴びることに慣れている。でも変な疲労感と虚しさが残る。
時間が空いた時、何をすればいいかわからない。
私が失ったものを彼女、彼らはもっているように思えて、うらやましくなった。
もっと体の力を抜いてこの世界に根差してみようかな。
いつもどこか身体が強張っている。身体からのメッセージに素直になってみる。
ぶらぶらしていたらすっかり日も暮れそうになっている。
柔らかさを含んださわやかな空気が私に触れている。梅雨に入る前の貴重な空気。
なんだか走りたくなる。走ってみる。
手を広げてみたくなる。両手を広げる。
ブーンとか言いながら両手を広げて蛇行しながら走る。
空を飛んでる気分になった。
なんだか忘れていたとっても楽しい気持ちを思い出した。
自分を満たすってこういうことかなあ。
こういう楽しい時間をもっと見つけていきたい。