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ゆめうつつ

気付いたら、体育館にいた。
色白で元気はつらつな、中学校のお友達であるかわいいあの子と一緒に移動するところだった。

スニーカーに履き替えて外に出ると、
そこは河原になっていて、手前には飲食の屋台・奥には山車が準備をしていた。
「今日お祭りだったっけ」
「そうだよ」といって彼女は縁石に座った。
飲食の屋台の人たちもみんなで出てきて山車をひくみたいだ。
どうやらこちらはわっしょいではなく食べ物の名前を掛け声にするらしい。
お祭りに出る人たちが一生懸命ぶつぶつ「焼き鳥ココア…」とつぶやいていた。

私はお宿に戻らなければならなかった。
「私、行かなきゃ」「じゃあ一緒に行く。」
彼女と一緒に河原沿いを歩いた。
河原を出ると、いつものビル街にでた。ビル街だけど、車道はほぼなくてやっと一台通れるぐらいの広さ。だから車はあまり通らない。

お宿に戻ると、大きな和室があって、そこに数人が各々好きなことをして過ごしていた。
私はお布団にダイブした。つかれた。
寝そうになっていると、すらっとしていて細い髪を一本にまとめた三咲(みさき)ちゃんが私の様子を見に来てくれた。
「今日もハードだった~」「こっちはやっと洗い物が終わったよ」とたわいもない話をうだうだとしていた。
なんだかだるさが抜けなくて、そういえばおでこが熱い気がする。
「三咲、私熱あるかも。」
測ってもらって微熱を確認した。もしかしたら風邪ひいたかもしれない。

ねつピタを貼って教室に向かうと、クラスメイトはほとんどそろっていて、
授業の始まりを待っていた。
隣の席の功樹(こうき)くんにおはよとあいさつをする。
おでこを見て大丈夫かと気遣ってくれるやさしい人だ。
廊下のほうから「はい次!」と威勢のいい聞き覚えのある声が聞こえてくる。
「なんかさ、廊下でトレーニングやってるよね。」
「さっき先生がきてバスケ部呼ばれてたよ。」
「わ~たぶんそれ女子だけだよ。トレーニングしてるの。おかしいよね。」
といいつつ、参加しないわけにはいかないので、しぶしぶ廊下に向かった。
「遅くなりました、すみません」といって列に入った。

時間になって、先生が号令をかけた。
先生は最近名前が売れ始めた指導者でまだ若い。
その人が言った言葉は「君らはキッズと変わらない」だった。
まだ完成までほど遠いということらしい。
「私たち、キッズと変わらないって言われても困るよね~」と
メンバーのしおちゃんが腕を組んで言った。

教室に戻ると、功樹くんが笑っていた。
しおちゃんのキッズ発言が聞こえていたらしい。
「困るよね~」
私も復唱して席に座った。



なぜこんなに明白に覚えているのかは自分にはわからない。
これはそう、夢の話。今朝の夢。

このノートには夢の話がたくさん記録してある。
夢占いで心理状態をぴたりとあてられることもあれば、
過去の記憶の引き出しが乱雑にあいてミックスされて流れ出てくることもある。

最近は舞台の町が定まってきた。
お宿は初めてだったけど、今日行ったビル街は前にも来たことがある。
この地区の端っこのほうにデパートがある。
この間の夢でこの地域からいったん出てドライブをしたからわかったけど、
ビル街を出るとすぐに木や山がある自然に近い場所らしい。

また、行ったらここに記録を。


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