モンハンの「ひと狩りいこうぜ」がなぜ優れたキャッチフレーズなのかクソ真面目に考えてみた
今回は、モンハンのCMで誰もが聞いたことがあるであろうキャッチフレーズ「ひと狩りいこうぜ」を細かく分析します。
「ひと狩りいこうぜ」は、国民的ヒットを遂げた名作、「モンスターハンターポータブル2ndG」のプロモーションで初登場したキャッチフレーズです。
このたったひとフレーズ、たった8文字にどれだけの意味が込められているのかというと。
1.キャッチーである(人の心をつかむインパクトがある)
「居酒屋にちょっくら飲みにいこうぜ」的なノリ(軽い表現)で、狩猟にいこうぜ!なんて大変なこと(重い表現)を言っています。
この対比にインパクトがあります。
2.気軽である
「重いイメージがある狩猟という言葉を軽く表現する」対比は、そのままゲームに対して気軽なイメージを持たせられます。
これは、一見敷居が高く見える作品を手に取ってもらうために重要です。
3.人を誘う言葉である
モンハンは複数人で協力しながら遊ぶゲームなので、「誰かを誘って遊んでもらう」ことが大事です。
この言葉を使って仲間を誘ったハンターがどれだけいることでしょう。
これはユーザーから未来のユーザーへと伝染する言葉なのです。
4.「ぜ」である
「ひと狩りいこうよ」でも「ひと狩りいきませんか」でもなく、「ひと狩りいこうぜ」なのです。
単純に「よ」とかより語感が強く、今作のターゲットである男子中高生に使いやすいフレーズです。
まとめます。
・重いイメージ/気軽なイメージの言葉の対比にインパクトがあり、印象に残る
・重い大変なゲームに思えるモンハンに気軽なイメージが与えられる
・中高生風の口調で、ユーザーが仲間を誘うのに使える
他にも、オトモアイルーの初登場も「2ndG」での出来事だったのですが、これがシングルプレイでも可愛い猫が支えてくれるということで大好評、敷居が高いイメージを払拭するのに大きく貢献しました。
さらに、ゲームとしては異例の「発売から半年でベスト版を発売し、さらに敷居を下げ世間の熱を途切れさせないようにする」といった施策も貢献、シリーズ初の出荷本数400万本を記録しています。
このヒットは決して偶然ではなく、的確な企画、開発、広報によってなされたものであることがよく分かります。